AI・人工知能 EXPO秋 視察報告
はじめに
SREホールディングス株式会社の恒松です。 先日、AI・人工知能 EXPO秋が開催されました。今回は弊社の西野と恒松が現地視察してきましたので、会場の様子や興味のあった展示について紹介します。[1]
開催概要
日本最大! AIに特化した専門展!
ディープラーニング、機械学習、エッジAI、自然言語処理、画像・音声認識、対話AIなど AIに関するサービスが一堂に出展。
DXを推進するために、あらゆる分野の方々が来場し、活発な商談が行われています。
会場の様子
私は最終日の14時頃から入場しました。最終日ということもありますが、来場者はかなり多く、会場全体が賑わっていました。場所によっては、セミナーに立ち止まる人で通路が埋まってしまうこともあるほどでした。特にXRやメタバースの展示は人が多く、並ばないと説明が受けられないような状態でした。中でもPFNやFORUM8のメタバース体験には長蛇の列が出来ていました。
興味深かった展示
PFN (Preferred Networks)
PFNは、深層学習フレームワークChainerを開発したAIスタートアップ企業で、現在は深層学習に限らず、最先端の技術を使用して様々な課題解決に取り組んでいるとのことです。メタバース総合展で3D/4Dスキャン技術に関する展示をしており、とても興味深かったです。
PFN 3D Scan
メタバース用途等で使う3Dモデルを生成する3Dスキャンのサービスです。従来の3Dモデルとは一線を画す品質の3Dスキャンを実現しています(リンク先のサンプルは必見です)。3Dモデルを作成したい物品を送付すると、数日ほどでその3Dモデルと送付した物品を返送してくれるとのことです。
- 深度センサ等は使わず、RGBカメラのみで物体をスキャンするため、黒色や透明な物体、金属の物体についてもスキャンが可能となっているとのことです
- カメラの姿勢情報、位置情報、およびそのときの画像を数百枚ほどAIに入力し、「この画角ならこう見える」という関係を基に3Dモデルを生成させるようです
- 生成した3Dモデルは一般的な3Dメッシュのフォーマットに変換して提供されているとのことです (繰り返しになりますが、掲載されているサンプルは必見です)
CDLE (Community of Deep Learning Evangelists)
特設ブースでは、日本最大のAIコミュニティである CDLE が活動紹介の講演を行っていました。展示では、高専ディープラーニングコンテスト (DCON) の過去の最優秀賞などが展示されており、実際に起業した高専生たちが説明を行っていました。私も高専出身ですが、高専生たちの優秀さに驚かされました。
APTO
APTOは、アプリでデータ収集やアノテーションをクラウドソーシングできる harBest を開発した企業です。harBestの開発動機となったAI開発におけるデータ不足の課題にとても共感しました。スマホアプリ「ポイ活するならharBest」を運営されており、展示ではアプリの説明がとても興味深かったです。
- スマホアプリでデータ収集やアノテーション作業をクラウドソ-シング
- 依頼主は案件毎に単価を設定可能:単価設定により短期間で作業を完了させることも可能
- 依頼主側で作業マニュアル等を作成して、ワーカ-側のスマホアプリに表示可能
- ワーカーにはAmazonギフト券に変換できるポイントで還元
- 登録ワーカー約1万人:一般ワーカー/認定ワーカー(本人認証かつNDA締結済)の区分があり、機密性の高いデータ等を認定ワーカーに依頼することが可能
- ML用だけではなくて、調査・点検等の用途でも使われているとのことです
おわりに
データ収集やアノテーションをクラウドソーシングするharBestはとても便利で、現代にマッチしたビジネスモデルだと感じました。Webクローリング等では手に入らないデータを上手く集める事が出来れば、かなり有用だと思います。また、フォントやファッションなど、これまでは想像できなかった分野にもディープラーニングやメタバースの実装が進んでおり、それらの将来がとても楽しみだと感じました。私もそういった社会実装者の一員となれるように日々精進したいと思います。
-
説明員さんとの会話の中で得た情報を掲載しており、誤った認識で受け取っている可能性もあるため、情報が正確でない可能性もありますが、その点はご了承ください。 ↩︎
Discussion