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SerenaをインストールしてClineで使用する方法

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こんにちは、$@(ダラ~っと)です(๑Ò﹃ Ó๑)ゝ

はじめに

最近、Serena(Semantic Retrieval & Editing Noetic Agent)というコーディングエージェントツールキットが話題ですよね。
名前がオシャレですよね、こんなネーミングセンスが欲しいです…。
Serenaは、コードを単なるテキストとしてではなく、人間が読んでいるのと同じように、その構造や文脈を深く理解して操作します。

https://github.com/oraios/serena

仕事ではClineを使っているので、ClineでSerenaを使ってみた時の備忘録を残します。
Claude CodeやCursorとの連携の記事はよく見かけますが、Clineとはあまりない気がします。

何がわかる?

  • Serenaのローカルインストール
  • ClineのMCP設定

環境

  • Windows 11 Pro
  • VSCode(1.103.2)
    • Cline(3.26.7)

1. uvインストール

Rustで書かれた高速なPythonパッケージとプロジェクト管理ツールであるuvをインストールします。
以下に沿ってインストールします。

Windowsの場合、PowerShellを起動して以下を実行します。

$ powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"

Downloading uv 0.8.13 (x86_64-pc-windows-msvc)
Installing to C:\Users\xxxx\.local\bin
  uv.exe
  uvx.exe
  uvm.exe
everything's installed!

To add C:\Users\xxxx\.local\bin to your PATH, either restart your shell or run:

  set Path=C:\Users\xxxx\.local\bin;%Path%   (cmd)
  $env:Path = "C:\Users\xxxx\.local\bin;$env:Path"  (powershell)

%USERPROFILE%\.local\binにインストールされます。
パスが通っていない場合は、以下を実行して設定します。

set Path=%USERPROFILE%\.local\bin;%Path%

その後、コマンドプロンプトを新たに起動すると、uvuvxが使用できるようになっています。
uvxは、uv tool runのエイリアスです。

$ uv --version
uv 0.8.13 (ede75fe62 2025-08-21)

$ uvx --version
uvx 0.8.13 (ede75fe62 2025-08-21)

2. Serenaインストール

今回はローカルインストールしてみます。
カスタマイズしたい部分も出てきそうなので・
以下に従いインストールします。

  1. リポジトリをクローンする

コミットログが重いと思うので、最新のコミットだけ取得します。
ツール系のリポジトリはすべて取ると重いこと多いので、使ってみる時は--depth=1でクローンするのが好みです。

git clone --depth=1 https://github.com/oraios/serena
cd serena
  1. (初回のみ)Serenaの設定

省略してもSerena起動後に作成されるため、後から編集もできるため、任意です。
最初はデフォルト設定で使ってみるのが良いかと思います。
私は、ログレベルをDebugにしたり、ブラウザ起動の設定を変更しました。

以下を実行して設定ファイルを作成します。

uv run serena config edit

%USERPROFILE%\.serena\serena_config.ymlが開きますので、設定します。
使ってみると分かりますが、Serenaを有効化しているとブラウザが度々起動します。
ブラウザの起動が不要な場合は、下記の設定をしてみてください。

  • web_dashboard_open_on_launch: false
    • 起動時に開かないが、後からブラウザでも見たい場合は、こちらを設定
  • web_dashboard: false
    • ブラウザで見ることがない場合は、こちらを設定

ブラウザ起動OFFにしている場合は、デフォルトでは、以下でダッシュボードにアクセスできます。
複数インスタンス起動しているとポート番号が、24283、24284…とカウントアップされていきます。
http://localhost:24282/dashboard/

  1. 起動確認

以下を実行します。

$ uv run serena start-mcp-server

以下のようにMCP server lifetime setup completeが出力されれば成功です。
ブラウザ起動がONの状態では、自動的にブラウザが起動します。

INFO  2025-xx-xx hh:mm:ss,463 [MainThread] serena.cli:start_mcp_server:185 - Starting MCP server …
INFO  2025-xx-xx hh:mm:ss,576 [MainThread] serena.mcp:_set_mcp_tools:240 - Starting MCP server with 25 tools: ['read_file', 'create_text_file', 'list_dir', 'find_file', 'replace_regex', 'search_for_pattern', 'get_symbols_overview', 'find_symbol', 'find_referencing_symbols', 'replace_symbol_body', 'insert_after_symbol', 'insert_before_symbol', 'write_memory', 'read_memory', 'list_memories', 'delete_memory', 'execute_shell_command', 'activate_project', 'switch_modes', 'check_onboarding_performed', 'onboarding', 'think_about_collected_information', 'think_about_task_adherence', 'think_about_whether_you_are_done', 'prepare_for_new_conversation']
INFO  2025-xx-xx hh:mm:ss,576 [MainThread] serena.mcp:server_lifespan:347 - MCP server lifetime setup complete

起動確認が出来たら、Ctrl + Cで停止させてください。

3. ClineのMCP設定

続いて、ClineからSerenaを使用できるように設定します。
VS CodeのClineからMCP Serversを開きます。

Cline > MCP Servers

Installed > Configure MCP Servers

%APPDATA%\Code\User\globalStorage\saoudrizwan.claude-dev\settings\cline_mcp_settings.jsonが開くので、以下を追記します。
args--context ide-assistantで、SerenaがIDEと連携するモードで起動します。
--project $(pwd)は、Clineが参照してるプロジェクトを見るようになります。

一部、ご自身の環境に合わせて修正してください。

  • serena-mcp-server-clineの部分は、任意の名称で構いません。
  • %PATH_SERERA%\serenaは、「2. Serenaインストール」でcloneしたフォルダパスを指定してください
    ※Windowsでバックスラッシュを含むパスを使用している場合は、必ずエスケープ(\)してください(スラッシュのみを使用することもできます)。

{
  "mcpServers": {
    "serena-mcp-server-cline": {
      "timeout": 600,
      "type": "stdio",
      "command": "uv",
      "args": [
        "run",
        "--directory",
        "%PATH_SERERA%\\serena",
        "serena",
        "start-mcp-server",
        "--context",
        "ide-assistant",
        "--project",
        "$(pwd)"
      ]
    }
  }
}

MCP設定が正常に終了すると、MCPが提供している関数群が表示されます。

ClineからSerenaに連携できているか確認します。
Clineのチャットで聞いてみます。

以上で連携は完了です。
あとは、プロジェクトを開き、Clineのチャットから、Serena mcpでオンボーディングを開始してくださいと指示するとプロジェクト分析が開始されます。

おわりに

Serenaを使ってみると、同名メソッドの変更や処理を共通化したり、コード修正がより考えられて実行されているように思います。
相変わらずAI界隈は進化スピードが速いので引継ぎ勉強していきたいなと思います。(やや息切れ気味ですがw)

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