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Decorator Pattern で BOM を除去する

2022/10/29に公開約3,100字

最近 CSV ファイルを扱う必要がありまして。 Windows では有名な A5:SQL Mk-2 のエクスポート機能を使って吸い上げたデータを再利用するのですが,例によって BOM (Byte Order Mark) が付いてるのですよ。

BOM は忘れた頃にやってくる(遠い目)

で,最近読んだ『実用 Go言語』に Decorator Pattern で BOM を除去する方法が載っていた(8章)ので,早速試してみることにした。こんな感じ。

sample1.go
package main

import (
    "fmt"
    "io"
    "strings"

    "github.com/spkg/bom"
)

const text = "\xEF\xBB\xBFhello"

func main() {
    fmt.Println([]byte(text))
    r := bom.NewReader(strings.NewReader(text))
    b, err := io.ReadAll(r)
    if err != nil {
        fmt.Println(err)
        return
    }
    fmt.Println(b)
}

これを実行すると

$ go run sample1.go 
[239 187 191 104 101 108 108 111]
[104 101 108 108 111]

と出力される。先頭の BOM が除去されているのがお分かりだろうか。

これとは別に github.com/dimchansky/utfbom パッケージってのがあって,同じように

sample2
package main

import (
    "fmt"
    "io"
    "strings"

    "github.com/dimchansky/utfbom"
)

const text = "\xEF\xBB\xBFhello"

func main() {
    fmt.Println([]byte(text))
    r := utfbom.SkipOnly(strings.NewReader(text))
    b, err := io.ReadAll(r)
    if err != nil {
        fmt.Println(err)
        return
    }
    fmt.Println(b)
}

と書けば全く同じ出力を得られた。

github.com/spkg/bom パッケージは,ソースコードを見ると分かるが,とてもシンプルな作りになっていて, UTF-8 エンコーディングに限るならお手軽に使えるのがよい。もう一方の github.com/dimchansky/utfbom パッケージは UTF-8 以外に UTF-16 や UTF-32 にも対応していて,先程のコードを

r, enc := utfbom.Skip(strings.NewReader(text))

と置き換えれば UTF テキストのエンコーディングも取得できる。必要に応じて使い分けるのがいいだろう。

ただし,いずれのパッケージも先頭の BOM しか取り除いてくれない。何らかの理由(BOM 付きテキストを安直に結合した場合とか)でテキストの先頭以外に紛れ込んでいる BOM があっても素通ししてしまう。まぁ,今時そういうケースは殆どないだろうが。

CSV ファイルは巨大になりがちで,システムの規模によってはすぐに十万レコードとか百万レコードとかになってしまう。この点で csv.Reader 型はとてもよく出来ていて, Read() メソッドを使って順次アクセスで1レコードづつ切り出して返してくれる。

func (r *Reader) Read() (record []string, err error)

これを活かすのであれば Decorator Pattern で入力をラッピングするのが最善だろう。たとえばこんな感じ。

sample3.go
package main

import (
    "encoding/csv"
    "errors"
    "fmt"
    "io"
    "os"

    "github.com/spkg/bom"
)

func main() {
    file, err := os.Open("./sample3.csv")
    if err != nil {
        fmt.Fprintln(os.Stderr, err)
        return
    }
    defer file.Close()

    r := csv.NewReader(bom.NewReader(file))
    for {
        row, err := r.Read()
        if err != nil {
            if !errors.Is(err, io.EOF) {
                fmt.Fprintln(os.Stderr, err)
                return
            }
            break
        }
        fmt.Println(row)
    }
}

そもそも csv.Reader 型自体が入力のラッパーである点に注目。 io.Reader interface 型をベースにした Decorator Pattern で,動的な機能追加が簡単に出来てしまうのが嬉しい。

なお,文字エンコーディング変換も Decorator Pattern で実装できる。この記事では詳細は割愛するが,ググればあちこちに見つかると思うので探してみていただきたい。

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