JavaScriptのイベントループについてまとめる
こんにちは!
スペースマーケットでフロントエンドエンジニアをしているk___0122です。
皆さん最近海外旅行に行かれましたか?僕は今年の6月にインドに行ってきました🇮🇳
ガンジス川に入ったのがいい思い出です🛁
ということで突然ですが、以下のコードを実行するとどの順番で出力されると思いますか??
function hoge() {
console.log('hoge');
}
function timer() {
setTimeout(function fuga() {
console.log('fuga');
}, 0);
}
function piyo() {
console.log('piyo');
}
hoge();
timer();
piyo();
答え
hoge
piyo
fuga
どうでしょう皆さん合ってましたか😇
ではなぜこのような挙動をするのでしょうか。
非同期処理が行われた時の挙動を見ていきましょう。
そもそもJavaScriptはシングルスレッドです。非同期的に処理を行わず、上から順に同期的に処理を行います。
ただ同期的にしか処理を行えないと、時間のかかる重たい処理がある場合、その処理が終わるまで何もできなくなります。
試しにwhile文を使って重たい処理を実行してみます。
function task(message) {
let n = 10000000000;
while (n > 0){
n--;
}
console.log(message);
}
console.log('Start');
task('Call an API');
console.log('Done');
実行するとtask関数の実行が完了するまでDoneは表示されません。
task関数の中身がwhile文ではなく、APIを叩いてデータを取得する処理だった場合、データの取得が完了するまでユーザーは何も操作ができなくなってしまいますよね。
そこでJavaScriptではイベントループというものを使って、非同期処理を行なっています。
イベントループ
以下が処理の全体像です。
コールスタック
まず関数が呼ばれるとコールスタックに積まれまていきます。
以下のコードをJavaScript Visualizer 9000 を使って挙動確認してみます。
(Gif用意してますが、見づらいかもしれないので、実際にVisulaizerを使って確認してみてください!)
function piyo() {
console.log('piyo');
}
function fuga() {
piyo()
console.log('fuga');
}
function hoge() {
fuga()
console.log('hoge');
}
hoge();
コールスタックでは関数が呼ばれた順番に積まれていき、一番上に積まれた関数を実行します。
関数の実行が完了するとコールスタックからポップします。(LIFO形式)
今回例では、hoge→fuga→piyoの順で積まれ、処理が完了するとpiyo→fuga→hogeの順番でポップしていきます。
Web APIs
ブラウザが提供する機能です。
DOM,Ajax,setTimeout,Promise,Fetchなどがあります。
コールスタックで関数を実行した際、Web APIから提供されてるものがあれば、Web API上で実行されます。
例えばWeb APIから提供されるsetTimeoutを実行すると、Web API上でsetTimeoutを行い、待機が完了すると、setTimeoutのコールバック関数をコールバックキューに渡します。
コールバックキュー
Web APIから受け取ったコールバック関数が待機する場所がコールバックキューになります。
またブラウザによってマイクロタスクキューとマクロタスクキュー(タスクキュー)2種類のキューがあります。
- マイクロタスクキュー
優先度:高
Promiseなどの非同期処理 - マクロタスクキュー(タスクキュー)
優先度:低
setTimeout,setIntervalなど
マイクロタスクキュー > マクロタスクキュー(タスクキュー)の順で処理されます。
試しに以下のコードを実行してみるとpromise→setTimeoutの順で処理されます。
setTimeout(function timer() {
console.log('setTimeout');
}, 0);
Promise.resolve('promise').then(function promise(r) {
console.log(r);
});
動作を確認してみる
一通りの解説が終わったところで、一番最初に質問したコードを確認してみます。
function hoge() {
console.log('hoge');
}
function timer() {
setTimeout(function fuga() {
console.log('fuga');
}, 0);
}
function piyo() {
console.log('piyo');
}
hoge();
timer();
piyo();
もう一度全体像も確認してみましょう。
hogeを実行すると、コールスタックに積まれ、処理が完了するとhogeはコールスタックからポップします。
次にtimer関数が実行されます。timer関数がコールスタックに積まれると、setTimeoutを実行します。
setTimeoutはWeb APIから提供されるものなので、Web API側で0ms待機します。
待機が完了するとsetTimeoutのコールバック関数fugaがタスクキューに渡ります。
その間にpiyoがコールスタックが積まれ、処理が完了するとコールスタックからポップします。
コールスタックが空になったタイミングで、イベントループがコールスタックにfugaを追加し実行します。
このようにイベントループという機構を使ってJavaScriptは非同期処理を実現してることが分かりました!
最後に
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参考

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