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【2025年版】VSCodeからZedへの移行完全ガイド

に公開

おはようございます、こんにちは、こんばんは。
スペースマーケットでWebエンジニアをしています、s0arです。

ファッキンコールド(クソ寒い)

皆さん、普段テキストエディタは何を使っていますか?nanoですか?Emacsですか?Vimですか?
テキストエディタってな、200種類あんねん(真偽不明)
(アンミカネタ廃れたし色々とアレやしホンマにやめたい)

なにかとVSCode全盛っぽいふいんき(なぜか変換できない)のこのご時世ですが、
みなさん、Atomというエディタが存在していたのを覚えていますか?

以下隙あらば自分語り(言うほど隙あったか?)

私はもともとAtomを使っていましたが、VSCodeが出て秒で乗り換えました。
理由は当時Windowsアプリケーションを作っていた関係で、Visual Studioに慣れていたためです。
完全にMicrosoftに脳みそを支配されていました。危ないです。あの組織危ないマジで。
なお一瞬だけAdobeが作っていたBracketsとかいうエディタを使いましたがもはや記憶にありません。
今はPhoenix Codeとかいうのに生まれ変わったみたいです。一応リンク貼っときますね。

でね、自分はAtom好きだったんですよ。VSCodeの波に飲まれただけでね。
そんなAtomを作ってた人たちがね、新しいエディタを作ってるそうじゃないですか。
そりゃもうね、使いますよって話。そしてみんなに使わせますよって話。
でもさ~、VSCodeを使ってた人たちが移行できる?大丈夫そ?って。

なので、解説していきます。連載です。
ウソでしょ…(CV高野麻里佳)

この記事はシリーズの第1弾です

この記事は「VSCodeからZedへの移行」シリーズの完全ガイド(入口)です。
とりあえずこれ読めばひとまずあんし~ん笹針師な内容になっています。

  • 第1回:完全ガイド(この記事)
  • 第2回:AI活用編(執筆予定)
  • 第3回:Vimモード編(執筆予定)
  • 第4回:DevContainer編(執筆予定)

各トピックの詳細は子記事で解説していく予定なので、気になるところがあればそちらもチェケラ。
きっとたぶんmaybe年内に完結するはずだけど、明日の私が今日の私と100%同一だという保証はどこにもないのでね。
睡眠の間に今日の私が明日の私でなくなっている可能性をあなたは否定できますか?(哲学)(恐怖)

Zed is 何

Zedは、Atomの開発者たちが作った次世代エディタです。

Zed is a high-performance, multiplayer code editor from the creators of Atom and Tree-sitter.
(意訳: ZedはAtomとTree-sitterの開発者たちが作った、高性能でマルチプレイヤーなコードエディタやで~)

アッハイ

Atom創設者のNathan Sobo氏自身が「ZedはAtomの本来のビジョンをより洗練させたもの。コードエディタにElectronを使うのは最悪の選択だった」と振り返っています。
反省できてえらい。Atom愛好者にとって、Zedはまさに「正しく作り直されたAtom」と言えるわけですな。

Nathan「VSCode?強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ。だけど……俺負けないよ。え〜、コードたちが躍動する俺のエディタを、皆さんに見せたいね。」
(絶対言ってない)
(ちなみに元ネタをご存じない方は絶対に調べないでください)
(なぜなら負けフラグだからです)
(フレーズとして使いたかったから使っただけで他意はないんです)

パフォーマンスはZedの圧勝

すげえ!(語彙力)

指標 Zed VSCode 差異
起動速度 0.12秒 1.2秒 10倍高速
メモリ(起動時) 73MB 200-500MB 1/3以下
キーストローク遅延 <10ms 15-25ms 体感できる(?)差

これはRust + GPUレンダリング(WindowsはDirectX 11、macOSはMetal)という技術選択の勝利です。
Zed触り始めるとVSCodeは遅く感じますねえ。赤星と濱中ぐらいの差。分かる人だけ分かって?

ただし100MB超の大規模ファイル処理はVSCodeが優位
通常の開発ファイルサイズでは問題ないですが、巨大なログファイルやデータダンプを直接開く習慣がある場合は注意が必要です。

出典

拡張機能、エコシステム

VSCodeの30,000〜60,000拡張機能に対し、Zedは推定400〜700程度。
数では比較にならないですが、「必要な機能が揃っているか」が重要です。

言語サポート

Zedは70以上の言語をLSP経由でサポート。主要言語は組み込みでフル対応しています。

言語 Zed LSP Zed デバッガー VSCode比較
TypeScript ✅ 組み込み ✅ 組み込み 同等
Python ✅ Pyright/Ruff ✅ debugpy 同等
Rust ✅ rust-analyzer ✅ CodeLLDB Zed優位
Go ✅ gopls ✅ Delve 同等
C# ⚠️ 限定的 ❌ 未対応 VSCode優位

Git統合

「Let's Git Together」いうて、今まさにいろんな対応が行われているみたいです。
ワイも参加したいンゴねえ…

その一環でネイティブGitパネルが実装されました。
ファイル/ハンク単位のステージング、コミット、プッシュ/プル、インラインblame、AIによるコミットメッセージ生成まで対応。
日常のGit操作は問題なくこなせます。
まあワイはGit操作はCLIでやるんやけどね…

出典

AI機能

ZedのAI機能は複数のレイヤーで構成されています。

機能 説明 料金
Edit Prediction 次の編集を自動予測 無料で月2,000回
Inline Assistant 選択コードを自然言語で変換 BYOK(API従量課金) or Pro
Agent Panel チャット形式のAIアシスタント BYOK(API従量課金) or Pro
Claude Code統合 エージェント型ファイル編集 Claude Code料金

BYOK(Bring Your Own Key)とは?
自分で取得したAPIキーをZedに設定して使う方式です。
Zed Proに加入せずとも、各プロバイダー(Anthropic、OpenAI等)のAPIキーがあればAI機能を利用できます。

重要な注意点:LLMサブスクとAPI利用は別課金

AIに自信ニキネキの皆さんには釈迦に説法かと思いますが一応ね。
ChatGPT Plus、Claude Max、Gemini Advancedなどのサブスクリプションを契約していても、ZedでAPIキーを使えば別途API料金が発生します。
これらのサブスクはWeb/アプリでの利用権であって、API利用権ではありません。APIは従量課金です。

サービス サブスク例 API 関係
OpenAI ChatGPT Plus ($20/月) OpenAI API 別課金
Anthropic Claude Pro ($20/月) Anthropic API 別課金
Google Google AI Pro (¥2,900JPY/月) Google AI API 別課金

世の中結局金なんやね…

コストを抑えるなら:

  • Edit Prediction → Zeta(月2,000回無料)とか既存のCopilotサブスク活用とか…
  • Agent/Inline → OllamaとかのローカルLLM(フリー)

なんの説明もなしにZed Proとか言い始めたりしてますけどね。
AIについての諸々は第2回のAI活用編で解説しますのでね。
とりあえずZedの料金体系のリンクだけは貼っておきますね。

Vimモード

ZedのVimモードはNeovimを埋め込むのではなく、ネイティブ実装されています。

// settings.json
{
  "vim_mode": true
}

これだけで有効化できます。

組み込みのプラグイン相当機能:

機能 Vimプラグイン Zedでの操作
Surround vim-surround ys/cs/ds
コメント vim-commentary gc/gcc
Sneak vim-sneak 対応済み

現在の制限: マクロ(記録・再生)は開発中。

出典

詳細は第3回のVimモード編で解説予定です。

コラボレーション

Zedのリアルタイム協業機能は拡張機能なしで利用可能です。

⚠️ 重要:Zed CollaborationとVSCode LiveShareに互換性はない

Zedのコラボレーション機能を使うには、参加者全員がZedを使っている必要があります
同様に、VSCode LiveShareも参加者全員がVSCode系エディタを使う必要があります。
両者間で相互接続することはできません。

つまり、チームメンバーがVSCodeを使っている場合、リアルタイム共同編集をするなら自分もVSCodeに戻るか、相手にZedを使ってもらう必要があります。

機能 Zed VSCode LiveShare
リアルタイム共同編集
音声チャット ビルトイン ⚠️ 別拡張必要
共有ターミナル
共有デバッグセッション 優位
サーバー共有(ポート転送) 優位

コラボレーション機能を使う場合の注意:

  • Zed Collaborationを使うなら → 相手もZedが必要
  • 相手がVSCodeユーザー → LiveShareを使うなら自分もVSCodeに戻る必要あり
  • ペアプロ/モブプロの頻度とメンバーのエディタ状況を確認しておくとよい

LiveShareの共有デバッグ/ポート転送機能が必要な場面は限定的。
LiveShareをあまり使わない、または周囲にZedユーザーがいるなら、影響は軽微です。

おまけ:DevContainer / WSL2対応

ここからはちょっとニッチな話。
「もうなんなん?なんななんななん!?」って思う方もいるかもしれないので、先に自分の開発環境についてのお話。
(ちなみにぼくはトランセンドに脳を焼かれてます)(分かる人だけ首もげるぐらい頷いてください)

業務での開発ではmacOS + VSCode + Devcontainerを使っています。
自宅では、Windows + VSCode + WSL2という構成で開発しています。
つまり、Zedに移行するにあたって、この辺がちゃんと動いてくれないと困っちゃう。

てなわけでその辺の話をしていくゾ

DevContainerはDevPodで回避可能

DevContainer / Remote Container機能は現時点で未実装です。
以下のIssueにはどえらい数の「実装してクレメンス」とのコメントやなんやかんやが集まっていますが、公式ロードマップには入っていません。

しかし、DevPodを使えばZedでもDevContainer環境を活用できます

DevPod + Zedのワークフロー:

  1. devpod upでコンテナを起動(devcontainer.jsonを自動パース)
  2. ZedのSSHリモート機能でコンテナに接続
  3. コンテナ内でLSP/デバッガーが動作

VSCodeほどシームレスではないですが、既存のdevcontainer.jsonを活かしつつZedの高速な編集体験を得られるのは大きなメリットです。

詳細は第4回のDevContainer編で解説予定です。

WSL2は対応済み

2025年10月のWindows正式対応により、WSL2統合はネイティブサポート済みです。

File > Open Remoteまたはproject: open remoteコマンドからWSLディストリビューションを選択するだけで、VSCodeのRemote-WSL拡張と同等の操作感で利用できます。

ちなみに、一応WSL2内でLinux版Zedを直接実行もできるみたいです。

# WSL内でLinux版Zedを直接実行する場合(GPU問題が発生しやすい)
export ZED_ALLOW_EMULATED_GPU=1
export WAYLAND_DISPLAY=''

でも、基本的にはWindows版Zed+WSLリモート接続がおすすめです。

出典

結論:移行は十分現実的

条件 Zed対応 判定
Atom好き、Atom開発者のZedに興味 Atomの思想を継承 ✅ 最適
Rust製で軽い 10倍高速、1/3メモリ ✅ 期待通り
拡張機能依存を割り切れる 主要言語LSP/デバッガー完備 ✅ 問題なし
AIもいけるで Zeta無料枠、BYOK、Ollama対応 ✅ 選択肢豊富
Vimモード ネイティブ実装、人気プラグイン組み込み ✅ 実用的
LiveShare 共有デバッグ/ポート転送は非対応、相手もZed必須 ⚠️ 要確認(使わんなら気にせんでええで)
チームでエディタ統一不要 設定ファイル共有は限定的 ✅ 影響なし
DevContainerの懸念 DevPod併用で回避可能 ✅ 解決策あり
WSL2での開発 ネイティブ対応 ✅ 対応済み

まとめ

  • パフォーマンスの向上(10倍高速、1/3メモリ)
  • 多彩なAI統合(Zeta、Claude Code、Copilot、Ollama)
  • ビルトインコラボレーション
  • DevPod併用でDevContainer対応

ZedはAtomの精神を正しく継承し、Electronの過ちを克服しました。
今すぐ試す価値は十分にあります。
キミがZed使い始めるの、『上』で待ってるで

次回、「ZedのAI機能完全に理解した」 デュエル、スタンバイ!

参考リンク

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