[2024年] スペースマーケットエンジニアに聞いた、おすすめ本(10冊)を紹介するよ!
ITエンジニア本大賞2025の大賞が発表されましたね!
スペースマーケットのエンジニアが普段どんな本を読んでいるのか気になったこともあり、勝手に『第1回スペースマーケットエンジニアおすすめ本大賞』を開催することにしました 🎉🎉🎉
(本当はITエンジニア本大賞と同時期に公開したかったのですが、なんやかんやでもう3月になってしまいました… 🫠)
対象はエンジニア組織に所属するメンバーおよびマネージャー全員で、2024年に読んだ本の中から技術書・ビジネス書・小説・漫画などジャンルを問わず 良かったと思った本 を自由に挙げてもらいました。
今回はその結果から大賞を決定し、さらに独断でピックアップした本の計10冊を、簡単な紹介とともにお届けします。
技術書からビジネス書、漫画まで幅広くカバーしていますので、エンジニアとしてのスキルアップを目指す方はもちろん、テクノロジーとビジネスの両面から成長したい方にもおすすめです。
1. 👑 大賞:最もおすすめされた本(同率3票)
世界一流エンジニアの思考法
今年の特別賞を受賞した書籍が大賞となりました!
トップエンジニアたちがどのように問題を捉え、解決に導いているかを紐解きます。単なる技術書ではなく、エンジニアとしての思考の枠組みを提供してくれる一冊です。
著者である牛尾氏は自身を三流エンジニアであると言っており、一流のエンジニアと一緒に仕事をする中で見えてきた彼らの思考法や仕事術をうまく言語化されています。
仮説に基づくアプローチ、やらないという選択、1つのタスクに集中するなど、エンジニアだけでなく幅広い職種に役立つ内容となっています。
みんなのコメント
- 「Team Geek」や「Clean Agile」と似たような観点が多いですが、エンジニアの仕事をあらためて考えさせられる部分も多かったです。特に「仕事を我慢するのでなく、楽しむことが大切」という観点は面白かく、普段のモチベーションを維持する上で大いに助けられました。
- 「優秀なエンジニアでも、理解することに時間をかけている。」ということが書いてあり、優秀な人は理解が早いのではなく理解する努力をしているんだと思いました。
- 大それたことよりコツコツやることが大事みたいにちゃんと書いてあって非常にわかりやすいです。
システム設計の面接試験
同率でダブル受賞となったのは、アレックス・シュウ氏の『システム設計の面接試験』です。
有名企業でもシステム設計の面接が行われることが多いですが、その際に考えるべきポイントやアプローチを「面接官」と「面接者」の対話を通してわかりやすく解説しています。
Webアプリからクローラー、URL短縮サービス、ニュースフィードシステムなど多様なシステムについての設計パターンを学ぶことができます。
個人的にはシステムの規模をどう見積もるかという視点で繰り出される質問が印象的であり、得られた情報を分解して想定データ量やスループットを仮定していくプロセスが非常に参考になりました。
みんなのコメント
- 面接対策本のように見えますが、実際には分散システム設計やニュースフィード、チャットシステム、YouTubeの設計まで、幅広い実践的な内容が網羅されています。システム設計の基礎から応用までを学ぶための入門書として非常に優れており、面接だけでなく、システム全体の構造を理解するための良いガイドブックだと思います。
- 実践的な内容を取り扱っており、面接を受けるわけではないですが考え方については見ておくのも良いかと思います。
- 1章と2章だけでも読んでいただきたい本です。システム構築において「何を」「どのように」「どれくらい」用意すべきか、そのための問いを提示してくれる一冊です。
2. ピックアップ(技術・プログラミング)
プロを目指す人のためのTypeScript入門 安全なコードの書き方から高度な型の使い方まで
「プロを目指す人のためのTypeScript入門」は、uhyoさんによる実践的なTypeScript学習書です。ブルーベリー本の愛称として親しまれています。
本書は、JavaScriptの基本からTypeScript独自の機能まで詳しく説明し、型の扱い方や、TypeScriptの高い表現力の源となる高度な型について学ぶことができます。
章末には力試し問題があるので、そちらから読んでいくという方法もおすすめです。
代数的データ型(タグ付きユニオン)とても便利やん!と思いました。
みんなのコメント
- 他の言語を知っている前提で、基本的なことは書かれずにTypeScriptの要点をおさえている。入門書として読みやすかったです。
実践Next.js——App Routerで進化するWebアプリ開発
Next.jsの最新機能であるApp Routerを中心に解説した実践的な技術書です。
サーバーコンポーネント、ルーティング、データフェッチングなど、モダンなWebアプリケーション開発に必要な知識を体系的に学べます。
ちなみにわたしは Page Router で止まってしまっているので、再入門するのに丁度よさそうかなと思います。
みんなのコメント
- Next.jsをイチから学ぶのによい書籍でした。認証やキャッシュについても書かれており、簡単なアプリケーションでやりたいことは大体書いてありました(飛ばして読んだところもありますが)
3. ピックアップ(読み物)
Clean Agile 基本に立ち戻れ
アジャイル開発の第一人者であるロバート・C・マーティン氏(ボブおじさんで有名)によって書かれた書籍です。
アジャイルという言葉が独り歩きしている今、形式主義に陥りがちなアジャイル開発に警鐘を鳴らし、本来のアジャイルの精神を取り戻すことの重要性を説いています。
スペースマーケットもスクラム体制を1年以上続けていますが、今一度なぜアジャイルでやっているんだっけ?を問う時期にきているように思います。
みんなのコメント
- アジャイル開発の原点を振り返り、本質を理解するための一冊。スクラムやXPといったフレームワークを超えて、アジャイルの精神を学ぶことができます。
ワールドトリガー28巻
主な舞台は三門市で、ゲートから現れるネイバーと戦うボーダーの活躍が描かれています。
正直なところわたしは読んでいなかったのですが、28巻で検索すると「神回」、「人生の教科書」、「リーダーとチーム」というワードが目に入り、社会人にとっても教訓の得られる非常に評価の高い巻だと思い知らされました。
みんなのコメント
- 漫画ですが。あるキャラクターがスクラムマスタームーブしていたり、あるキャラクターの実力の言語化、目標の期限、鍛錬を刻むことの話が下手なビジネス書読やむより得るものが多いです。
マン・カインド
戦場カメラマンの主人公が「公正戦闘」を取材中に予想外の出来事に巻き込まれる物語で、進化や共存、技術がもたらす問題を深く掘り下げています。未来のテクノロジーや社会情勢が緻密に描かれ、ハードSFファンを魅了する濃密なストーリー展開が特徴です。
ちなみにこの世界では、AI兵器による被害が大きすぎたことからちゃんとルールを作って戦闘を行う運動が起きており、それを「公正戦闘」と呼ぶそうです。設定だけ見ても気になってくる内容ですね。
みんなのコメント
- VSCodeでSF小説を書く最高の作家待望の新作です。量子コンピューターやAIがより活用されるようになった未来での戦争描写や人的道徳までエンジニアリングのノリで開拓されたような世界の話で非常に面白いのでぜひ
4. ピックアップ(思考術・仕事術)
SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える
複雑化する現代のビジネス環境において、シンプルな原則で物事を考え、素早く行動できる人材は大きな価値を生み出します。
本書は「仕事が速い人」の思考法に焦点を当て、複雑な問題を4つのルール(ルール数が少ない、カスタマイズ可能、具体的である、柔軟性がある)で解決するアプローチを紹介しています。
技術的な複雑さと日々向き合うエンジニアにとって、思考の整理術と意思決定の効率化に役立つ一冊になりそうです。
みんなのコメント
- 意思決定のルール、チームのルールなどチームで成功を収めるためには複雑なルールではなくシンプルなルールに従ったほうが良いということを説いています。仕事をするうえで参考にするべき場面が多いので推薦します。
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
エンジニアにとって、複雑な技術的概念を簡潔に伝える能力は非常に重要です。
本書では、左脳と右脳を使った伝え方のバランスや、ピラミッド構造(ロジカルシンキング)に基づくストーリーテリングの方法などが紹介されています。
デイリースクラムでの共有やレビュー、企画提案など、日々のコミュニケーションを効率化し、チームの生産性を高めるヒントが得られると思います。
みんなのコメント
- どうしても冗長な話し方をしてしまうのでなんとかしたくて読んでいます。まだ読み終えてないですが、最序盤から例文が出てきてなるほど〜ってなります。
5. ピックアップ(組織)
エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング
ITエンジニア本大賞2019の技術書部門大賞を受賞した名著でもあります。
エンジニアリング組織が直面する「不確実性」という課題に対して、どのように向き合い、組織をリファクタリングしていくべきかを解説した一冊です。
技術だけでなく組織の視点からエンジニアリングを捉え直すことで、より効果的なチーム運営と成果創出のヒントが詰まっています。
みんなのコメント
- 組織とリファクタリングという一見結びつかなさそうな単語が、関連性があることに気付かされる内容です。
さいごに
いかがでしたか?
アンケートとってみると、技術書だけでなく、組織論やビジネス戦略、コミュニケーションなど多岐にわたる本をみんな読んでいることがわかる結果になりました。
これらの本から得られる知識や視点は、エンジニアとしての成長だけでなく、ビジネスにおける価値創出にも大きく貢献するでしょう。
皆さんも、ぜひこの中から気になる一冊を手に取ってみてください!
ここで記載しきれなかった本がまだまだありますので、後編で紹介したいと思います!

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