LINEで匿名で他人を誘える機能を作ってみた

欲しかった機能について

私は現在社会人5年目なのですが、大学生時代からLINEでこんな機能があれば良いなと思っていた機能がありました。
それは「匿名でグループのメンバーを誘える」機能です！
次の章でなぜそんな機能が欲しかったのかを書いていますが、お前のことなんかどうでもいい、機能のことだけ教えろ！という方はこちらの章から読んでいただければと思います。

なぜ匿名で誘える機能が欲しかったのか

私がなぜ匿名でグループのメンバーを誘える機能が欲しかったのかといいますと、大学生のときに、人見知りでなかなか他人を誘えなかったからです。
非常に恥ずかしい話ですが、「断られたらどうしよう」「誘えはしたものの終始微妙な空気でその場が終わったらどうしよう」といった感情に囚われて他人を誘えなかったのです。
人生を有意義にするにはそういった感情を乗り越えて誘えるようになるほうが良いなと思うのですが、当時はどうしても誘えませんでした。（誘えばいいじゃないかと思う方も多いと思いますが笑）
そういった背景があり、以下2つの狙いが実現できるのではと考えてこのような機能が欲しいと思っていました。

• 狙い１
  まずは匿名で誘うことで交友関係を広げたり、交流を深めたりする機会を失わないようにする
• 狙い２
  誘ってよかったという小さな成功体験を積み重ねることで、最終的には実名で誘う一歩を踏み出せるようになる

匿名でグループのメンバーを誘える機能とは

デモ

機能概要

1. グループのトークルームで、グループメンバーに対して匿名での誘いができる
2. お誘い内容設定画面で「イベント概要」「最低開催人数」「開催候補日」「回答期限」などを設定できる
   ※「開催日」は複数設定もできるが、設定しないこともできる(その場合は後日日程を調整する)
3. お誘い内容の設定が完了すると、システムがグループに回答の依頼を行う
4. お誘いを受けたグループメンバーは参加可否等を回答できる
5. グループの全員が回答を終了、または設定した回答期限になるとシステムがその旨を通知し、最低開催人数を超えていた場合は参加を表明したメンバーを別のトークグループに招待する
6. 参加者が招待されたトークルームでは、システムがランダムでオーガナイザーを指名し、オーガナイザーがその後の集合時間などの調整といったやりとりを進めるよう促す

機能詳細(画像付き解説)

1.グループのトークルームで、グループメンバーに対して匿名での誘いができる

誘いたいグループのトーク画面から、招待の内容を入力できる画面に遷移します。（簡易的にボタンを設置していますが、実際には「日程調整」や「あみだくじ」などと同じところから利用できる想定です）

改善点になりますが、このデモアプリではグループでのこの機能を利用できますが、友だちを自由に選択してお誘いできるとより使いやすいかと思いました

2. お誘い内容設定画面で「イベント概要」「最低開催人数」「開催候補日」「回答期限」などを設定できる

画面にてお誘いの内容や候補日、回答期限などを入力します。
候補日を決めたい場合は「日付指定なし」トグルをオンにして、候補日を選択します。（複数選択可です）

誘われた側として、高い順から以下3つのモチベーションがあると思っています。
誘う側として、１のモチベーションの人を集めたいというニーズもあるかと思い候補日を決めなくてもお誘いができるようにしています。

1. 日程を無理やり合わせてでも参加したい
2. 日程が合えば参加したい
3. 日程があっても参加する気はない

3. お誘い内容の設定が完了すると、システムがグループに回答の依頼を行う

お誘いした人から回答依頼が発信される形だと、自分が誘っていることがバレてしまうことで誘えなくなってしまうのでシステムからの通知という形をとっています。

4. お誘いを受けたグループメンバーは参加可否等を回答できる

回答画面ではお誘い内容が見ることができ、内容を見たうえで参加可否を匿名で回答できます。候補日がある場合は参加可能な日程を選択することで参加の回答が可能となります。（参加しない場合は選択不要です）

回答結果が見える形だと回答のハードルがあがり回答してもらえなくなってしまうため匿名回答という形にしています。
ただし、デメリットとして、「A君が参加していたら自分も参加する！」といったモチベーションの人がいた場合は、その人が参加しないという選択をとりやすくなってしまいそうだと考えています。

5. グループの全員が回答を終了、または設定した回答期限になるとシステムがその旨を通知し、最低開催人数を超えていた場合は参加を表明したメンバーを別のトークグループに招待する

回答画面で「参加する」と回答したメンバーは自動で参加者のみのグループに招待されます。

自動で参加者のグループが作成されない場合、最初にグループを作った人が今回のお誘いをした人ではないかと疑われる可能性がありますが、自動でグループが作成されるため、招待者だとバレる心配もありません。

6. 参加者が招待されたトークルームでは、システムがランダムでオーガナイザーを指名し、オーガナイザーがその後の集合時間などの調整といったやりとりを進めるよう促す

トークルームが自動で作成されたものの、誰もその後の調整を進めようとしない状況が起きる可能性があります。その際に最初に話を切り出した人は招待者だと疑われてしまう可能性があるので、システム的にやり取りを主導する人を指名することでその人に話を進めてもらい、招待者の匿名性を守ることができます。ただし、オーガナイザーに指名された人が動いてくれないケースだと誰かが代わりに動かないと進まないという点は課題として残ってしまっています。

まとめ

今回、LINEの画面を模して本機能を実装したのは、匿名性を高めるためです。
「匿名で誘えるアプリ」をつくると、どうしても匿名で誘えるアプリに友達を招待するという行動が必要になると思いました。
しかしそうすると、それができる時点でその人はアプリを使う必要がないのではないかと思いました。また、他人を誘えない自分目線で考えても、"匿名で誘いたい人なんだ..."と怪しまれるそんな行動は絶対にやりたくないと思いました。
そんな考えもあり、ほとんどの人が利用している既存の連絡用アプリにそのような機能があるのが最も使いやすい思いLINEの画面を模して本機能を実装しました。
なぜ匿名で誘える機能が欲しかったのか
の章で私の「他人を誘えなかった後悔」などについてお話ししているのですが、同じように後悔する人が減らせれば良いなと思っておりまして、この記事が反響を呼びLINEの方の目に留まりLINEに実装されるといいなという淡い期待もあったりしますので(笑)、もしこの機能がLINEにあると良いなと共感してくださった方がいらっしゃいましたら、いいねやフィードバックなど反応をいただけると嬉しいです！