Rustで整数を表すのに必要なビット数を求める
はじめに
この記事は、RustでPythonのint.bit_length()
のように整数を表すのに必要なビット数を求める方法について書いたものです。
自然数の場合
整数n.ilog2() + 1
で
let answer: u8 = 42;
assert_eq!(answer.ilog2() + 1, 6);
ilog2()
は
Option<T>
を返すchecked_ilog2()
を利用することでパニックを避けることができます。
let answer: u8 = 42;
assert_eq!(answer.checked_ilog2().map(|n| n + 1), Some(6));
assert!(0_u8.checked_ilog2().is_none());
ilog2
やchecked_ilog2
はRust 1.67.0で安定化されました。
それ以前のバージョンでは、以下のようにその型のビット数(32
)からleading_zeros()
で得た値を二進数で表現したときの先頭の0
の数を引くことで同様の結果を求められます。
let answer: u32 = 42;
let old = 32 - answer.leading_zeros();
let new = answer.ilog2() + 1;
assert_eq!(old, new);
32
というマジックナンバーは、Rust 1.53.0で安定化されたその型のビット数を表すBITS
関連定数で置き換えることができます。
let n = u32::MIN;
assert_eq!(n.checked_ilog2().map_or(0, |n| n + 1), 0);
符号付き整数で符号ビットも含めて値を表すのに必要なビット数は、最初の方法を以下のように修正することで求めることができます。
let answer: i8 = 42;
-assert_eq!(answer.ilog2() + 1, 6);
+assert_eq!(answer.ilog2() + 2, 7);
負の整数の場合
Pythonのint.bit_length()
のように符号を除いた負の整数n.unsigned_abs().ilog2() + 1
で求めることができます。
let n: i32 = -37;
assert_eq!(n.unsigned_abs().ilog2() + 1, 6);
殆どの場合はabs()
で問題ないですが、i32::MIN
などのその型の最小値のときにオーバーフローが発生するので、unsigned_abs()
を使う方が安全です。
符号ビットも含めた負の整数(n + 1).abs().ilog2() + 2
で求めることができます。
let n: i16 = -128;
assert_eq!((n + 1).abs().ilog2() + 2, 8);
let m: i16 = -129;
assert_eq!((m + 1).abs().ilog2() + 2, 9);
checked_ilog2()
を利用することで自然数の場合と同様にパニックを避けることができます。
let n: i32 = -1;
let bit_width = match n {
0 | -1 => 0,
n if n.is_positive() => n.ilog2() + 2,
n => (n + 1).abs().ilog2() + 2,
};
assert_eq!(bit_width, 0);
終わりに
紹介した方法だと
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