AIは神龍である──ウーロンのプロンプトに学ぶ生成AIの本質
神龍と生成AIって似てない?
ドラゴンボールに登場する“神龍”は、願いを叶えてくれる存在です。
ただし──その願いを"どう言うか"がとても大事。
「世界を支配したい」と願えば支配させてくれるけど、
「有名になりたい」みたいな曖昧な願いをすれば、
意図しない形で叶えられてしまうかもしれない……。
この「言った通りに叶えてくれるけど、意図までは汲み取らない」神龍、
まさに、生成AIの挙動に似ていると思いませんか?
ウーロンの名言に学ぶプロンプトの妙
そんな神龍に、ウーロンが放った名言──
ギャルのパンティおくれーっ!!!!!
これは見事に明確なプロンプトだったと言えます。
もしウーロンが「パンティをくれ」とだけ言っていたら、
もしかしたら神龍はおじさんのパンティを出していたかもしれません(笑)
このように、欲しいものを明確に、具体的に伝えることが、
神龍(=AI)から“意図した通り”の結果を得るカギなのです。
AIも神龍と同じ。曖昧さに弱い
生成AI、特にChatGPTや画像生成AIは、
「曖昧な命令」を処理するのが得意ではありません。
たとえば、
- 「可愛い画像を生成して」
- 「すごい文章を書いて」
といったプロンプトは曖昧すぎて、
出力される結果も「なんとなく良さそう」なものにはなっても、
意図とはズレてしまう可能性が高いです。
神龍と同じく、「言葉通り」に反応するのが生成AI。
だからこそ、プロンプトの質=出力の質になります。
プロンプトの違いで出力がどう変わるか
たとえば、画像生成AIに以下のプロンプトを入力してみます。
【あいまいな例】「猫の画像を描いて」
【具体的な例】「錆猫が寝ている、写真風のイラストを描いて」
猫かわいいですね。
この違いだけで、生成される画像の精度・雰囲気・構図が大きく変わってきます。
ChatGPTでも、
「例を出して」よりも「小学生にもわかるように、箇条書きで3つ例を出して」
の方が、圧倒的にわかりやすく、期待通りの回答が得られます。
AIに“察してもらう”ことはできない。 だからこそ、プロンプトがすべてです。
良いプロンプトとは何か?
では、具体的にどんなプロンプトが良いのでしょうか?
以下のポイントを意識すると、精度が大きく上がります。
良いプロンプトに含まれる要素(すべてを含めなくてもOK)
- 明確性・具体性:あいまいな言葉は避け、色・形・形式・トーンなどをはっきり示す
- 文脈・背景:AIにペルソナや状況(例:あなたはUXデザイナーです)を伝える
- 目的の明示:この出力は何に使うのか(例:初心者向けの説明、プレゼン資料用など)
- 出力形式:文章?リスト?JSON?など、形式を指定すると精度が上がる
- 具体例や制約条件:こういう出力が理想!逆にこれはNG!と例示・制限を加える
- 思考ステップの指定:"まずは要点を整理してから答えて"など、段階的な指示も有効
神龍に「いい感じに頼む!」では伝わらないのと同じで、
AIにも、丁寧に、正確に、意図を伝えることが、AI時代のスキルです。
まとめ:神龍もAIも、願いは正確に
生成AIがどんどん便利になる一方で、
「使いこなせるかどうか」はプロンプト設計にかかっています。
あなたの願い(=目的)があるなら、
それをちゃんと"神龍にも伝わる言葉"にする。
つまり──
AIを動かす鍵は、願いの言葉=プロンプトにある
ということ。
あなたなら神龍に、どう願いますか?
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