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Arcブラウザを仕事で使う

2025/01/11に公開

ArcはChromeをベースにしたWebブラウザです。ベースこそChromeですが、独自に大幅なカスタマイズが施されており、見た目や使い心地はChromeと大きく異なります。
一方で、拡張機能はChromeのものがそのまま使えるため、移行は比較的スムーズに行えるでしょう。

Arcは独特のUIを採用しているため、最初は少しとっつきにくいと感じる方もいるかもしれません。そこで本記事では、Arcを仕事で活用するための具体的なテクニックを紹介します。

Spaceを分ける

Arcには「Space」という機能があり、用途ごとにブラウザの作業環境を完全に分離できます。Spaceを切り替えると、タブやピン留めしたページなどのコンテキストがすべて切り替わるため、「開発業務モード」と「その他の業務モード」を明確に切り替えられます。
私の場合は下記のようにSpaceを使い分けています。

  • 開発業務のSpace
  • その他の業務のSpace

どのようなサイトをピン留めしているかは、この後詳しく紹介します。

Space共通のピン留め

頻繁に使うアプリやサイトは、どのSpaceにいてもすぐにアクセスしたいものです。Arcではサイドバー上部にページをピン留めできるので、これらを共通で置いておくと便利です。
私は以下のサービスなどをピン留めしています。

  • Google Calendar
  • Gmail
  • ChatGPT
  • Claude

Spaceを切り替えても常にサイドバー上部に表示されるため、作業の流れを止めずにアクセスできます。

拡張機能のピン留め

Arcでは拡張機能もサイドバーにピン留めできます。Chromeの場合、拡張機能のアイコンはブラウザ右上に並ぶことが多いですが、Arcではサイドバー上部にまとまって表示されます。
高解像度のディスプレイを使っていると、Chromeでは画面の左端(タブ)と右端(拡張機能アイコン)の往復が多くなることがありますが、Arcの場合はサイドバーの上部だけで完結するため、視線移動が減り快適です。Arcの現代的なUIを感じる部分の一つといえるでしょう。

私は以下の拡張機能などをピン留めしています。

なお、Toolbarを有効にしている場合は、ArcでもChromeと同様に右上にアイコンが並ぶ点に注意してください。⌘+⇧+DでToolbarを表示/非表示できます。

ページのピン留め

Arcでは特定のURLを直接ピン留めできるだけでなく、フォルダを作って整理することも可能です。日常的によく使うページをフォルダにまとめておけば、必要なときにワンクリックで呼び出せるうえ、ページから離れても同じアイコンをクリックするだけですぐに戻れます。

開発業務のSpaceでの例

私は以下のページなどをピン留めしています。

  • GitHub

  • CircleCI

    • よく開発するリポジトリの全ブランチのパイプライン
    • よく開発するリポジトリのmainブランチのパイプライン
  • Local

    • ローカル開発環境に関連するページ

例えば、Review RequestからPRのページに遷移しても、フォルダアイコンをクリックすれば元の画面に簡単に戻れる点がとても便利です。

Live Folder

公式ドキュメント

Live Folderは動的に中身が変化するフォルダ機能です。詳細は公式ドキュメントを参照してください。

GitHubにログインしている場合、自分が関係しているPull Requestが自動的に表示されます。レビュー依頼されているPRや、自分が作業しているPRを都度探しに行く必要がなくなるため、非常に効率的です。

Blank Window

Arcには「Blank Window」という機能があり、Spaceやピン留めが一切ないウィンドウを立ち上げることができます。画面共有時にプライベートなタブや他のSpaceの情報を見られたくない場合に重宝します。
Chromeではうっかりブックマークバーなどが見えてしまうこともありますが、ArcではBlank Windowを使うことでそういった事故を防ぎ、安全に画面共有を行えます。
シークレットモードとは異なり、ログイン状態などのコンテキストはそのまま保持されています。

まとめ

ArcはChromeをベースとしながらも、UIや機能が大幅にカスタマイズされているブラウザです。Chromeの拡張機能をそのまま利用できるため移行のハードルは低く、あとはArc独特のUIや思想に慣れられるかどうかが定着のカギといえるでしょう。
実際に私自身、今はArcだけで作業をこなしています。もし本記事がArcに興味を持つきっかけになれば幸いです。ぜひ一度試してみてください。

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