推奨ブラウザを変更する話
この記事は SMat Advent Calendar 2024 の12月18日分の記事です。
株式会社エスマット エンジニアの中村です。
今回は現在取り組んでいる弊社のサービスの推奨ブラウザに関する話をしていきます。
現状のブラウザ推奨環境
スマートマットクラウドの推奨ブラウザは現在下記のようになっています。
推奨ブラウザ:Google Chrome、Safari、Firefox
非推奨ブラウザ:Internet Explorer、Microsoft Edge
これは数年前に決めたものであり、現状の利用環境に合っていない状態にあります。
この推奨ブラウザは当時の利用率や市場動向、想定されるユーザーの利用環境から策定したもので、PCからの利用を考えて設定したものです。(スマホからの利用は想定していません)WEBブラウザのシェア率1位は2016年頃からGoogle Chromeが1位になり、2024年現在のシェア率も1位のままなので、必須のブラウザは抑えてる状態ではあります。
現在の利用状況
スマートマットクラウドのアクセス状況を見ると、最近ではChromeに次いでMicrosoft Edgeの利用が増加しており、その利用率は20%近くに達しています。
「Edgeを使っている人が多いかも」とは思っていましたが、実際に数値を見ると想像以上に多く、正直驚きました。チームメンバーに確認しても、同様の反応でした。
Edgeを推奨ブラウザに追加したい
利用率の増加も理由の1つですが、Edgeを推奨ブラウザに追加するように動くことにしました。Edgeの利用率はブラウザシェア率の変化だけではなく、弊社サービスの注力領域が変わり、顧客の利用環境にも変化が見られました。
- Chromeのインストールが禁止されている環境
- 標準でインストールされているEdgeをそのまま使っているケース
これらの背景から、Edgeを推奨ブラウザに追加する方向で進めることにしました。
Edgeを推奨ブラウザに追加するときの課題
対応するEdgeバージョンの選定基準が難しい
Chromiumベース以前のEdgeでは動作しない機能があるため、「Edge(最新版)」と表記することにしました。他のサービスでも「最新版」や「過去1年分のバージョンをサポート」としているケースが多く見られます。
開発者の環境と検証環境が異なる
Edgeを利用する場合はWindows11 / Windows10で利用されている場合がほとんどです。弊社のエンジニアの開発環境だとWindowsのEdgeのみで発生してしまう不具合を再現することが難しい場合が考えられたので検証環境を用意する必要がありました。
そのため、新たにAWSEC2インスタンスでWindows環境を用意することにしました。ストレージが少なすぎるとWin環境は足りないので注意が必要です。
開発工数の増加
対応するブラウザが増えると、テストコストや開発時の確認作業が増えるため、工数が増加します。この機会にFirefoxを推奨ブラウザから外すなど、ブラウザ対応の見直しも検討する必要があります。利用できるブラウザは多い方が便利ですが、工数が増えてしまうのは嬉しくないし、開発の遅れにも繋がってしまうので定期的な見直しは必要だと思います。
次回、実際にやってみた編を書きます
推奨ブラウザについて改めて見て考え、追加するときは何を準備をしなければいけないのか、利点や欠点を考える良い機会となりました。実際に推奨ブラウザを変更した変化などを次回記載したいと思います。
今回は触れていませんが、PCからの利用だけではなくスマホやタブレットの対応も必要なケースが出てくるので本当にサポートが必要な環境をしっかりと見極めて考えたいと思います。
Discussion