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Devinを120%活用するためにチームとして取り組んでいること

2025/02/25に公開

はじめに

こんにちは、スマートラウンドtsukakeiです!
今日はDevinを120%活用するためにチームとして取り組んでいることをご紹介したいと思います!

弊社のDevin活用事例について知りたい方は下の記事をご覧ください!

https://zenn.dev/smartround_dev/articles/cd6c1e168b4f79

対象読者

  • Devinをチームとして活用したい方
  • Devinを上手く使いこなしたい方

Devin側のセットアップ

Devinは自律型AIとして単独でタスクをこなすことができますが、そのためにはDevinのための開発環境構築が欠かせません

弊社がDevinの活用のために行なっていることを共有いたします

Workspaceのセットアップ

Devinを動かすために、まずは正しく開発環境構築をしましょう

このWorkspaceの設定は、すべてのセッションが影響を受けるため、「毎回これやってって指示しているな」「いつも微妙にXXXの起動失敗しているんだよな」ことがある場合はWorkspaceのセットアップを見直した方がいいです

https://docs.devin.ai/get-started/quickstart#setup-devins-development-environment-upfront-you-ll-be-able-to-start-new-devin-sessions-from-this-point-every-time

Knowledgeの継続的整理

Knowledgeとは、Tipsや開発ルールなどをまとめたコンテキストになります

Knowledge is a collection of tips, advice, and instructions that Devin can reference in all sessions. You can continually add to Devin’s bank of Knowledge over time, and Devin will automatically recall relevant Knowledge as necessary.

https://docs.devin.ai/onboard-devin/knowledge

弊社の場合は、マイグレーションファイル名の命名規則やブランチ名といった開発ルール、「XXXの機能開発をする際はXXXのアカウントでログインしてください」や「5分以上迷ったら、質問してください」というような開発に必要な指示をKnowledgeとして管理しています

また、セッションが終わるとKnowledgeの追加サジェストが出るので、エンジニアにはどんどん追加していいですよと伝えています

その上で、定期的にKnowledgeを整理しています

具体的にはDevin公式のTips&Tricksを参考にして、Knowledgeの統廃合・分割やトリガーの修正などを行なっています

1. 特定のワークフローやアクションに焦点を当てた具体的なナレッジを作成してください。Devinはナレッジの全内容を読み込むため、すべてが関連性があり、最新の状態であることを保ってください!
  - 可能な限り、ナレッジをより小さな単位に分割してください。Devinは複数のナレッジ「項目」に同時にアクセスすることができます。
2. ナレッジの追加や更新を習慣にしましょう。これらは組織全体で共有され、時間とともにあなたのチームのためにDevinを継続的に改善していきます。
3. Devinは、すべてを一度にあるいは最初から全て読み込むのではなく、関連性があると判断した時にナレッジを取得します。取得のトリガーが内容に非常に関連していることを必ず確認してください。

https://docs.devin.ai/onboard-devin/knowledge#tips-and-tricks

Playbookの継続的整備

Playbooks are easily shareable, reusable prompts for repeated tasks

https://docs.devin.ai/working-with-teams/playbooks-intro#playbooks-are-easily-shareable-reusable-prompts-for-repeated-tasks

PlaybookもKnowledge同様に継続的な整備をしています

ただ、簡単な反復的なタスクであれば、Playbookを使わずともDevinは上手に対応してくれるので、現状ではあまりそこまで使いきれていないのが現状です

Most best practices, style guides, or other project-specific instructions should be shared with Devin by using Knowledge. We recommend reading the docs on Knowledge before creating Playbooks, to understand which method better fits your needs.

Playbooks can immediately unlock Devin’s ability to contribute in a wide range of areas, but today require skill to write. Similar to prompt engineering, writing playbooks requires trial and error. The fruit of this labor, though, is a document which unlocks Devin’s ability to independently tackle complex work, from ingesting data into Redshift and performing database migrations to using diverse software and APIs: e.g. Together, Plaid, Stripe, Modal, Springboot, Odoo, and Storybook.

Playbookを活用するには、それなりのスキルと労力が必要と公式ドキュメントにも記載があるので、活用を考えている方はまずは公式ドキュメントをしっかり読み込むことをおすすめします

チームとしての活用方法

次に、開発チーム全体としてDevinを活用するために行なっている施策を紹介します

オーナーシップを持つ担当者を設置する

Devinの継続的な整備にそれなりの労力を要します

そのため、弊社ではDevinの担当者を設置し、活用できるようにオーナーシップを持たせています

今の担当者は僕と自律型AIエンジニア「Devin」の活用事例 〜1ヶ月の実践から見えた効果的な導入方法〜を書いてくれたえいすけさんの二人でやっています

[超重要] Essential Guidelinesの読み合わせ

Devinの公式ドキュメントにEssential Guidelinesという読み物が用意してあります

ここにはDevinの得意なこと・苦手なこと・ベストプラクティス・Tips・良い指示悪い指示の例が記載されています

どれもすぐに読み終わる内容なので、チーム活用する際はメンバー全員と読み合わせすることをおすすめします

知見の共有

自律型AIエンジニア「Devin」の活用事例 〜1ヶ月の実践から見えた効果的な導入方法〜に書かれている内容含めて互いに得られたDevin活用の知見を定期的に開発チーム内で共有しています

毎週PRとセッションを観察

担当チームとして、毎週作成されたPRを観察し、今後の活用に向けた情報を収集しています
具体的には

  • PR:いくつ作成され、いくつマージされたか、そのPRはどういった問題を解決したのか
  • セッション:使われている頻度、消費ACUs、展開できそうな知見はないか

といったものを観察及び収集しています

Release Notesを定期的にwatchする

Devinは進化が速く、次々と新機能追加や機能向上があります

https://docs.devin.ai/release-notes/overview

2024年12月24日にGAになってからというものの、

  • 1月8日:セットアップ時にDevinのブラウザを使えるようになった
  • 1月16日:ベストプラクティスの追加
  • 1月30日:プロンプト改善ボタンの追加 & Webアプリのビューが大きく改善
  • 2月19日:Devin自身の改善

などなど、GA以降も大きなアップデートが迅速に行われているので、定期的に見直すのをおすすめします

Devin活用に向けて大事な心構え

これまで弊社のDevin活用に向けた取り組みを紹介してきましたが、最後は我々担当チームが意識している心構えを紹介します

事前準備をしっかりする

いきなりなんとなく使って大きな成果を上げるのは難しい印象です
特にチーム内で可能な限り再現性を高めて成果を上げていくには、上に記載したWorkspaceのセットアップ、Knowledgeの蓄積、公式ドキュメントのBest Practicesを読むといった事前準備を行うことが重要と考えています

失敗を恐れない

正直、うまくいかないこともそれなりにあります
それでもガンガンチャレンジし、そこから何らかの教訓を得ることが重要と考えています

前述の通り、毎週PRとセッションを観察することで、成功や失敗から得られた知見をチームに素早く還元できるようにしています

継続的にキャッチアップする

この界隈は進化が速く、ベストプラクティスもどんどん変わっていきます
その変化に追随するためにもアンテナを広げ、キャッチアップをチームとしてできる体制にしています

Devinやっていきの空気感を醸成する

弊社は「Vertical AI Company」への進化を目指しており、個人的にもDevinのようなプログラミング用AIエージェントを活用する術はエンジニアとして必須スキルになるように感じています

それに伴って、今までのやり方・考え方は脇に置いて、とりあえず色々やってみた経験が今後の糧になると考えています
もちろん黎明期なので色々苦労はありますが、ここで投じたコスト(金銭的・時間的)が将来大きなリターンになると信じて、チーム全員がDevinを使っていこうという認識を持って活用してくれています

おわりに

この記事を読んでスマートラウンドにご興味を持った方がいらっしゃれば、ぜひ以下の採用ページをご覧ください!
(生成AI関連の雑談でも大丈夫ですので、カジュアル面談しましょう!)

https://jobs.smartround.com/

(Devinのリファラルリンクも貼っておきます https://app.devin.ai/invite/KngtgoKGYVyWf3kf

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