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OBSを使ってアプリケーションのデモ録画を簡単に作成しよう

2024/03/22に公開

ソフトウェアエンジニアの皆さん、こんにちは。
アプリケーションのデモを行う際、録画を用意しておくことは非常に重要ですよね。
録画があれば、デモ中に何かトラブルが起きた際にもデモを再生することでその場を凌ぐことができます。
また、デモ録画は、プロモーションビデオやチュートリアルの作成にも役立ちます。

この記事では、無料で使えるオープンソースのソフトウェア「OBS (Open Broadcaster Software)」を使って、アプリケーションのデモ録画を作成する方法を紹介します。

OBSとは

OBSは、ビデオ録画やライブストリーミングに使えるオープンソースのソフトウェアです。
Windows、Mac、Linuxに対応しており、無料で利用できます。
OBSを使えば、画面の録画、ウェブカメラの映像取り込み、音声の録音などが簡単にできます。

OBSのUI

OBSはオープンソースでセキュリティ面でも安心

OBSは、オープンソースソフトウェアであるという点も大きなメリットです。
オープンソースソフトウェアは、そのソースコードが公開されており、多くの開発者によって検証されています。
これにより、セキュリティ上の問題が見つかりやすく、速やかに修正されるため、セキュリティ面でも安心して利用できます。

また、OBSは、録画したビデオファイルをローカルのストレージに保存するため、クラウドサービスを利用する場合と比べて、データの機密性が高く保たれます。
このため、社内のリリース前のアプリケーションなど、機密性の高いものを録画する際にも、ある程度安心して利用できます。

ただし、完全な情報漏洩対策としては、録画したビデオファイルを適切に管理することが重要です。
録画ファイルを外部に持ち出す際は、暗号化するなどの対策を講じましょう。

OBSのインストール

まず、OBSの公式サイトからOBSをダウンロードしてインストールします。
https://obsproject.com/ja
インストーラーを起動し、指示に従ってインストールを完了させてください。

シーンの作成

OBSを起動したら、まず「シーン」を作成します。
シーンとは、録画する内容の構成を定義するものです。
例えば、アプリケーションの画面を録画しながら、ウェブカメラで自分の顔を映したい場合は、「アプリケーション画面」と「ウェブカメラ」の2つのシーンを作成します。

シーンを作成するには、OBSの画面左下にある「+」ボタンをクリックし、シーン名を入力します。

ソースの追加

次に、作成したシーンに「ソース」を追加します。
ソースとは、録画する要素のことです。例えば、アプリケーションの画面、ウェブカメラの映像、マイクの音声などがソースになります。

ソースを追加するには、OBSの画面右下にある「ソース」欄の「+」ボタンをクリックし、追加したいソースを選択します。

アプリケーションの画面を録画したい場合は、「macOSスクリーンキャプチャ」を選択します。(別OSの方は適当に読み替えてください)

ソースの追加後に、そのソースのプロパティを設定する画面が自動的に表示されます。
方式から「ウィンドウキャプチャ」を選択して、録画したいブラウザなりのウィンドウを選択してください。
「カーソルを表示する」にもチェックを入れておくと、デモの進行の上では役立つでしょう。

追加したソースは、OBSの画面上でドラッグ&ドロップして位置を調整できます。
また、ソースを右クリックして「変形」を選択すると、サイズを変更できます。

音声ミキサーの設定

アプリケーションのデモ録画では、アプリケーションの音に加えて、自分の声で解説を加えることが効果的です。OBSでは、音声ミキサー機能を使って、複数の音源を録音し、それぞれの音量を調整できます。

たとえば、「マイク」で自分の声を録音し、「デスクトップ音声」でPC内の音声を録音する、といった形になります。
その他の音源を無効にするためには、音声ミキサー内のスピーカーマークをクリックします。

録画の開始と停止

録画の準備ができたら、OBSの画面右下にある「録画開始」ボタンをクリックします。
録画が開始されます。

録画を停止するには、「録画停止」ボタンをクリックします。

録画したビデオファイルは、設定内の「出力」→「録画」の録画ファイルのパスに記載されているディレクトリに保存されます。
設定画面を開くには、OBSの画面右下にある「設定」ボタンをクリックします。

録画設定の変更

設定画面では、その他のたとえば以下のような項目を変更できます。

  • 出力 -> 録画 -> 録画フォーマット:録画するビデオファイルのフォーマットを選択します。
  • 出力 -> 録画 -> 録画品質:録画の品質を選択します。高品質にするほどファイルサイズが大きくなります。
  • 出力 -> 録画 -> (映像|音声)エンコーダ:録画に使用するエンコーダを選択します。

OBSの便利機能とTIPS

1.シーンの切り替え

複数のシーンを作成している場合、シーン間の切り替えをホットキーで行うことができます。
設定画面の「ホットキー」タブから、各シーンのホットキーを設定しましょう。
これにより、録画中でもスムーズにシーン切り替えができます。

2.音声のミュート

録画中に一時的に音声をミュートしたい場合は、オーディオミキサー欄の該当ソースのスピーカーアイコンをクリックします。
再度クリックすると、ミュートが解除されます。

3.録画のポーズ

録画を一時停止したい場合は、「録画一時停止」ボタンをクリックします。
再度クリックすると、録画が再開されます。
この機能を使えば、録画を停止せずに、不要な部分をカットできます。

4.テキストの追加

録画画面にテキストを追加したい場合は、ソース欄の「+」ボタンから「テキスト」を選択します。
テキストの内容や書式を設定できます。
アプリケーションのバージョンや録画日時を表示するのに便利です。

5.ホットキーの設定

録画の開始と停止を素早く行うには、ホットキーを設定すると便利です。
設定画面の「ホットキー」タブから、録画開始と録画停止のホットキーを設定できます。

まとめ

以上が、OBSを使ってアプリケーションのデモ録画を作成する方法の紹介でした。
OBSは無料で使えて、多機能なので、ソフトウェアエンジニアにとって重宝するツールです。
ぜひ、アプリケーションのデモ録画作成にOBSを活用してみてください。

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