デイリースクラムで進捗を聞きたくない
今年は涼しいと聞いて歓喜していながら、来年の夏に猛暑だったら泣いちゃうなぁと思っています。
さて今回はデイリースクラムあるあるを言いつつ自分なりに考えた回避方法を共有します🔥
デイリースクラムとは
スクラムガイドには以下のように書いてあります。
デイリースクラムの⽬的は、計画された今後の作業を調整しながら、スプリントゴールに対す
る進捗を検査し、必要に応じてスプリントバックログを適応させることである。
デイリースクラムは、スクラムチームの開発者のための 15 分のイベントである。複雑さを低減
するために、スプリント期間中は毎⽇、同じ時間・場所で開催する。
https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf
毎日行う15分のイベントです。
スプリントの単位でサイクルを回すだけではなく毎日サイクルを回せるいいイベントですね。
デイリースクラムが進捗確認になってしまう
いくつかのスクラムチームにいたことがありますが、やっぱり進捗確認になってしまうことが多い印象があります。
自分は開発チームのメンバーとしてデイリースクラムに参加することが多いですが、スクラムマスターっぽい役割でデイリースクラムに参加することもあるため両方のマインドを書いておきます。(あくまで自分の意見)
開発者
「進捗を伝えなきゃ...」
「時間がかかっているところを共有しないと作業していないと思われるかも...」
「15分くらいの短い時間なので簡潔に共有しないと...」
スクラムマスター
「スプリントゴールまでの現在地を把握したい...」
「進捗確認みたいになり詰めている感が出るの避けたい...」
そもそも不安に思っている時点で心理的安全性が...というのはさておき開発者目線は簡潔に状況を共有しようとすると進捗報告になりがちで、スクラムマスターとしても少し気を抜くとこのような状態になっていました。
スクラム現場ガイド
私がよく参考にするスクラム現場ガイドではよくある3つの質問に加え、4つ目の質問を加えるといいと書かれています。(18章「第4の質問」
- 昨日何をしたか
- 今日は何をするか
- 何に困っているか
- [4つ目] スプリントゴールをチームで達成できる自信はどのくらいか
スクラムガイドにもあるとおり開発者がスプリントゴールを達成するために考えられた質問だと思います。
開発者は、デイリースクラムがスプリントゴールの進捗に焦点をあて、これからの 1 ⽇の作業
の実⾏可能な計画を作成する限り、必要な構造とやり⽅を選択できる。これは集中を⽣み出し、
⾃⼰管理を促進する。
https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide-Japanese.pdf
自分のいるチームでこの4つ目の質問を追加してみたところ、背景をうまく伝えきれておらず形骸化し気づいたら進捗確認に戻っていました...
今日の目標を聞く
そこで自分のチームでは以下の質問のみに絞ることにしました。
「今日の目標は何ですか」
以下は目標の例です。
「昨日はテストの実装に戸惑っていたのでPRを出してreview修正までするのが目標です。」
「実装自体は終わっているので検証環境にデプロイしFBをもらうのが目標です。」
「今日リリースやりきります!」
これであれば開発者目線だと期待されている進捗と乖離している場合のネガティブな感情が減り、スクラムマスター目線でも詰めている印象を減らしつつスプリントゴールから考えた現在地を知りやすくなっていました。
またこのルールを適用する際にはあくまで目標なので当日中に達成できなくて良い
という旨を共有しておきました。
結果自分のチームのアジェンダは以下になりました。
- 共有事項の共有
- スプリントゴールとスプリントバックログの確認
- 各メンバーからの今日の目標の共有
まとめ
気を抜くとデイリースクラムで進捗確認をしてしまいがちですが、「今日の目標は何ですか?」という質問に変えることでスプリントゴールから考えた現在地を把握できました。
とはいえ質問を変えるだけで良いデイリースクラムが行えるわけではないので、しっかりとデイリースクラムを行う意味とスプリントゴールを意識したスクラムを組んでいきたいです!
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