Salesforce DevOps Center を使ってみよう!インストール手順を徹底解説
DevOps Center を使ってみよう!
今回は、従来の変更セットに代わる、よりモダンで効率的な開発プロセスを実現するツール「DevOps Center」のインストール手順を分かりやすく解説します。
DevOps Centerを使えば、ソース管理(Git)をベースにした開発フローをSalesforce上で簡単に構築でき、チームでの共同作業やリリースの自動化が格段にスムーズになります。「変更セットでの管理が煩雑…」「もっと効率的に開発を進めたい!」と感じている方には特におすすめです。
それでは、さっそくインストール手順を見ていきましょう!
1. はじめに:DevOps Center って何?
DevOps Centerは、Salesforceが提供する、開発からリリースまでの一連のプロセスを管理・自動化するためのツールです。GitHubなどのソース管理システムと連携し、変更の追跡、レビュー、テスト、そして本番環境へのデプロイを、一貫したインターフェースで行うことができます。
主なメリット:
- ソース駆動開発: Gitをベースにした開発フローで、変更履歴の管理やバージョン管理が容易に。
- チームコラボレーション: 複数人での開発作業やレビュープロセスがスムーズに。
- リリースの自動化: パイプライン機能で、ステージング環境へのデプロイやテストの実行を自動化。
- 変更セットからの脱却: より信頼性が高く、エラーの少ないリリースプロセスを実現。
2. 準備するもの:インストール前の確認事項
DevOps Centerをインストールする前に、いくつか確認しておきたい点があります。
- Salesforce組織のエディション: Enterprise Edition, Performance Edition, Unlimited Edition, または Developer Edition のいずれかが必要です。
-
必要な権限: 設定を行うユーザーには、以下の権限が必要です。
アプリケーションのカスタマイズ
-
メタデータ API 関数を使用したメタデータの変更
(通常はシステム管理者プロファイルに付与されています)
- GitHubアカウント: DevOps CenterはGitHubリポジトリと連携してソースコードを管理します。あらかじめGitHubアカウントを用意し、リポジトリを作成しておくとスムーズです。(他のGitプロバイダーも将来的にサポートされる可能性がありますが、現時点ではGitHubが推奨されています)
いよいよインストール!手順をステップバイステップで解説
準備が整ったら、いよいよDevOps Centerを組織にインストールしていきましょう。
ステップ1: DevOps Center の有効化
まずは、Salesforce組織の設定メニューからDevOps Center機能を有効にする必要があります。
- Salesforceにシステム管理者としてログインします。
- [設定] (歯車アイコン) をクリックします。
- クイック検索ボックスに「DevOps Center」と入力し、[DevOps Center] を選択します。
- [DevOps Center を有効化] のトグルスイッチをクリックしてオンにします。
- 利用規約を確認し、「引き受ける」ボタンをクリックします。
これで DevOps Center を有効化できました。
ステップ2: DevOps Center パッケージのインストール
次に、DevOps Centerの本体となる管理パッケージをインストールします。
-
DevOps Centerの有効化後、同じ設定ページに [DevOps Center パッケージのインストール] ボタンが表示されます。これをクリックします。
-
AppExchangeのパッケージインストール画面に遷移します。[管理者のみのインストール] または [特定のプロファイルのインストール] を選択します。(通常は「管理者のみのインストール」で問題ありませんが、組織のセキュリティポリシーに合わせて選択してください。)
-
[インストール] ボタンをクリックし、サードパーティWebサイトへのアクセスを許可するチェックボックスをオンにして [次へ] をクリックします。
-
インストールが開始されます。完了まで少し時間がかかる場合があります。完了するとメールで通知が届きます。
-
インストール後はインストール済みパッケージの画面で内容を確認できます。
ステップ3: 接続アプリケーションの作成
-
[設定] > [アプリケーションマネージャー] に移動します。「新規接続アプリケーション」をクリックしてください。
-
「接続アプリケーションを作成」が選択されていることを確認し、「続行」をクリックしてください。
-
以下の通り、各項目を入力し、保存をクリックしてください。
基本情報:
- 接続されたアプリ名:
DevOps Center
- API名:
DevOps_Center
- 連絡先メールアドレス:
support@salesforce.com
- ロゴ画像URL:
https://tinyurl.com/doc-icon
- 説明:
開発およびリリースプロセスの管理
Web アプリ設定:
- 開始 URL:
/sf_devops/DevOpsCenter.app
- 接続されたアプリ名:
-
[Manage] をクリックしてください。
-
権限セットセクションまでスクロールし、「権限セットの管理」をクリックしてください。
-
sf_devops_NamedCredentialsを選択し、「保存」をクリックします。
-
以下のように表示されていれば接続アプリケーションの設定は完了です。
ステップ4: 必要な権限セットの割り当て
DevOps Centerを使用するユーザーには、専用の権限セットを割り当てる必要があります。これにより、ユーザーはDevOps Centerの機能にアクセスできるようになります。
- [設定] > [ユーザー] に移動し、いまログインしているユーザーを選択します。
- 権限セットの割り当てセクションまでスクロールし、割り当ての編集をクリックします。
- 以下の5つの権限セットを探し、それぞれに必要なユーザーを割り当てます。
sf_devops_InitializeEnvironments
sf_devops_NamedCredentials
DevOps Center
DevOps Center Manager
-
DevOps Center Release Manager
まとめ
今回は、Salesforce DevOps Center のインストール手順を解説しました。
このあとは実際にDevOps Centerを起動したり、各組織を接続するパイプラインの設定が必要となります。
実際に使えるようになるまで道のりは長いですが頑張りましょう!
【ご注意】
- 上記の記事内容は、2025年4月時点の情報に基づいています。Salesforceのアップデートにより、画面や手順が変更される可能性があります。最新の情報は、以下のSalesforceヘルプをご確認ください。
- 日本語のHelpもありますが、情報が古い事が多いため、なるべく英語のページを参照しましょう。
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