なぜ俺たちは技術同人誌を書くのか
TL;DR
- 技術同人誌をおすすめし隊
- ごった煮本はいいぞ
- 技術書典とか技書博とかに来てくれ
はじめに
この記事を書いているタイミングでは、技術書典 がもうすぐ開催される、というタイミングです。
わたしは もっちりソフト というサークルに参加していて、現・元マイクロソフトのメンバーが集まって技術同人誌を書いてきました。
自分の好きな内容を書いて、それをメンバーで持ち寄り、得意なメンバーにデザインしてもらって、本にして、それを技術書典で販売する、という感じです。
Azure MixBook というのはいわゆる "ごった煮本" と呼ばれるジャンルの同人誌ですが、この種類の本がとってもいいんだよ、ってことを書いていこうかと思います。
ちなみに、同様の技術同人誌のイベントとしては 技書博 というのもあります。
こういったイベントの "同人誌" に対して、本屋さんで売っているような本を "商業誌" と呼ぶこととし、読み手と書き手の立場でどのような違いがあるのかを考えてみます。
読み手としての価値
多くの技術的な商業誌は、あるひとつのトピックについて幅広くまとめられ、200~ ページ程度のボリュームになっていることが多いように思います。
しかし、わたしが毎回書いているような内容はその内容だけで 1 冊の本になるほどのボリューム・幅広さはありません。
別のメンバーもそれぞれ分量に違いはありますが、そういった少し小さめのボリュームのものを持ち寄って 1 冊の本にまとめるというのは技術同人誌ならではかなと思っています。
あたりはずれがあるというか、ある同人誌の全部の内容に興味がある、自分に "刺さる" 内容だ、ということは少ないかもしれませんが、それでもちょっと読んでみることで新しい発見があります。
商業誌として似たような形だと技術系の雑誌 (Software Design など) ということになるかと思いますが、小さな内容は連載という内容でまとめられるような感じで、ちょっとイメージは異なります。
また、そもそもこのジャンルの雑誌も徐々に数が減ってきてしまっています。
技術書典にある技術同人誌は、まだ出てきたばっかりの技術であったり、一方でとてもニッチな内容であったり、本当に趣味や興味がそのモチベーションになって書かれていることが多いかなと思います。
そういったパッションに多く触れられる場所のひとつが技術書典です。
特に技術書典では、という話をすると、QR コードを使った後払い的な仕組みがあり、「お、いいな」と思った本をどんどん手に取っていくと、結構な金額になってしまうのがちょっとした後悔と同時に、また楽しい体験になったりします。
個人的には全体的にそんな雰囲気があるのかと思っていて、思った以上にみなさまに本を取っていただいているように感じます。
書き手としての価値
読み手としてのそれと被る部分も多いですが、多すぎないボリュームで、本というまとまった形にできるのはとても楽しく、うれしいものです。
執筆作業はなかなか大変だったりしますが、印刷された本が物理的に手元にあったり、電子書籍の形でも読者の方に届けられると、自己肯定感がとても高まります。
ひとつのトピックについての商業誌を共同作業で執筆するとかなりの苦労がありますが、ごった煮本の場合には逆に章ごとに執筆者の色が出るのもまた味、という形になります。
本文を書くだけでなく、表紙を書いたり、本として注文したり、いろいろとめんどうなところを別のメンバーにお願いしている手前あまり偉そうなことも言えないのですが、それでもこの半年に一回のイベントをとても楽しみにしています。
まとめ
今回は技術書典直前ということで、技術同人誌はいいぞ、ごった煮本はいいぞ、ということで書いてみました。
オンライン開催は 2 週間ほど、オフサイト開催は 1 日だけですが、楽しんでこようかと思います。
参考
- 技術書典
- もっちりソフト
- 技書博
- Software Design
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