MS-01 はいいぞ!
TL;DR
- Minisforum MS-01 はいいぞ!
- 20 万円はらえばタダ
- OS のインストールを Ventoy でやると楽
はじめに
Minisforum MS-01 というミニ PC があるのですが、これを使うとこんなことができるんだなぁ、というのを書いておこうかと思います。
かつては Intel NUC とかがびゅんびゅん流行ってましたが、今のトレンドは俄然 MS-01 ですね。
ユースケースの例
- Azure Stack HCI を構築
- メインはこれ
- Azure Stack HCI as Hyper-V VM を構築
- トライアンドエラーしたいので現実的にはこれがおススメ
- Hyper-V VM を動かすことで Out of Box Experience (OOBE) からの操作が必要な検証を実施
- 新しい物理的な PC を開くと、ようこそ~ Wi-Fi の設定しようねぇ~ みたいなウィザードが出るあれは、Azure VM 自体では検証しづらいです
いくらかかるんです?
公式サイトで買うことになりますが、ベアボーンキット (OS なし、メモリなし、ストレージなし) で ¥103,180 円です。
OS は Azure Stack HCI を入れることにするので不要として、メモリは CT2K48G56C46S5 (ノート用メモリ、96GB) が ¥52,800円、ストレージは OS 用に CT500T500SSD8JP (PCIe Gen4、500GB) が ¥9,697円、データ用に CT2000P3SSD8JP (PCIe Gen3、2TB) が ¥17,556円 って感じです。
合計で大体 ¥200,000 円くらいです。
20 万円と聞くとだいぶびっくりするような気もするんですが、これを例えば Azure VM で実現しようと思うと、D16d v5 (16vCPU、64GiB のメモリ) が ¥134,290 となっているので、1 か月ちょっと、まるまる動かした想定でもとが取れちゃいます。
大きな Azure VM で検証すると、従量課金を理由に急いでやらなきゃとか気を使うことも多くなりますが、MS-01 であれば時間的には何も気にする必要が無くなるのはとても大きいです。
20 万円払えば実質タダです。
何度トライアンドエラーしてもいいんです。
ハードウェアの取り付け
ということで、メモリとストレージは別途取り付ける必要があります。
基本的にはドライバーがあれば大丈夫ですが、M.2 NVMe のねじが根っこから取れちゃったりしたので、ラジオペンチがあると安心です。
メモリをこんな感じに取り付けます。
MS-01 memory installation
ファンをつけて、戻します。
ねじは 3 本です。
MS-01 memory installation fan attached
ストレージをこんな感じに、3 つ、取り付けます。
手前の 1 つは、付属のヒートシンクが使えますが、奥の 2 つはファンと干渉してしまうのでそのままです。
MS-01 storage installation
ファンをつけて、戻します。
ねじは 3 本です。
MS-01 storage installation fan attached
OS をインストール
ということで、OS をインストールするんですが、ちょっと工夫するというか、新しいものを使ってみます。
Ventoy を使ってみる
ということで、次にみなさまが想像するのは USB ドライブに対して ISO を焼いて、、という手順かと思いますが、今回は Ventoy というのを使ってみます。
端的に言えば ISO を切り替えられるブートドライブを作れちゃうソフトウェア、というようなものであり、ハードウェアとしては IODD ST400 などがあるようなのですが、これのソフトウェア版です。
使い方は Get Started にありますが、適当な USB ドライブをさして、Ventoy が利用できるようにします。
その後、USB ドライブの一部の領域が仮想ドライブとして見えるようになるので、そこに ISO を保存します。
保存した ISO は Ventoy を利用して起動したのち、一覧で選ぶことになるため、名前を適当に変えていただいてもいいです。
注意点として、あるハードに Ventoy 化した USB ドライブを初回接続する際には、「Verification failed: (0x1A) Security Violation」というエラーが出るのですが、About Secure Boot in UEFI mode に書いてある手順を踏むことで解消できます。
Azure Stack HCI をインストールする場合
Azure Stack HCI バージョン 23H2 をデプロイするための前提条件 に書いてあるような要件はやや満たしていないところもありますが、何とかなります。
注意点としては、10GbE しか最初は認識しないため、一般的な GLC-T (とよく呼んでいる SFP(+) → RJ45 変換) 的なものが必要になります。
有名な fs.com では GLC-T などが該当する気がします。
わたしの環境ではそこらへんに転がってた F5 の適当なものを使っています、すみません。。
Windows Server をインストールする場合
直接 Azure Stack HCI をインストールしてもいいんですが、それだとトライアンドエラーに時間がかかってしまうため、いったん Windows Server をインストールして、入れ子になった仮想化を利用するのもよいですね。
Azure Stack HCI を Hyper-V VM として構築する でも、実際には MS-01 に Windows Server 2019 をインストールし、Hyper-V VM として Azure Stack HCI を構築しています。
長期間利用する際にはちゃんとしたライセンスが必要なのですが、Azure Stack HCI の 最初の 60 日間は無料試用版 を利用する前提で、この期間が過ぎたら上から下まで作り直すこととします。
ファンはうるさいんです?
薄いファンが上側 (メモリ側)、下側 (ストレージ側) についていますが、オフィスの自分の横に置いてあっても全然気になりません。
生暖かい風が出ていますが、耳障りではないファンの動作状況で何とかなっていそうです。
また、2 台お迎えしまして、縦に何も考えず積み上げているのですが、それでも大丈夫そうな気がします。
MS-01 stacked
一応 100 均の適当なスチールラックを用意しようかとは思っています。
参考
- ミニPCなのにSFP+、U.2、PCIeを飲み込むモンスター!「MINISFORUM MS-01」
- Azure Stack HCI を Hyper-V VM として構築する
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