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FOCUS: クラウドコストの透明性に関する新しい仕様

2023/11/27に公開

TL;DR

  • FOCUS というパブリック クラウドや SaaS のコスト管理やデータ構造を共通化しようという取り組みがある
  • 今年中くらいには FOCUS 1.0 が出てきそう
  • マルチクラウドは流行るんだか流行らないんだかわからないけどとりあえずそういうケースにおいては便利になりそう

参考

この記事はこちらの URL の内容を自己学習がてら翻訳というか、まとめなおしてみたものです。

https://azure.microsoft.com/en-us/blog/focus-a-new-specification-for-cloud-cost-transparency/?wt.mc_id=MVP_391314

What is FOCUS?

FOCUS とは何か、という話なのですが、FinOps Fundation がパブリック クラウドや SaaS 製品を横断してコスト管理を行うための仕様を策定したもののようです。
FOCUS 側の Web サイトは FOCUS™ - FinOps Open Cost & Usage Specification です。
FOCUS™ Contributors を見ると Azure、AWS、Google Cloud、OCI などのパブリック クラウドのほか、Datadog などの SaaS も含まれているようです。
Microsoft の docs にも FinOps とは というのがあり、DevOps などと同様に Finance も Operation に組み込んでいこうという取り組みのようです。

Why organizations need FOCUS

現時点でも、Azure や AWS などのそれぞれのクラウド プロバイダーはそれら自身でコスト管理の仕組みを提供しています。
また、Azure から AWS のコストを統合して使用状況を確認できるような仕組み もあったりします。
ただ、これらはそれぞれのプロバイダーが個別に実装していくことになるので、じゃあ共通フォーマットのようなものがあれば連携しやすいよね、という意図です。

Why Microsoft believes in FOCUS

「empower every person and every organization on the planet to achieve more」と沿う形で、FOCUS もまた全体的にいい感じにしていく、という感じの内容が書いてある気がします。

Getting started with FOCUS

少し具体的な話になっていますが、現時点で FOCUS 0.5 として定義しているデータ構造についての説明が書いてあります。

  • ResourceId、ResourceName: それぞれのリソースを示す ID と名前、Azure では ResourceId というそのままのプロパティがあります
  • ServiceName、ServiceCategory: Azure でいうところの VirtualMachines と Microsoft.Compute に相当するものではないでしょうか
  • Region: これは各社クラウドにそのままあるものですね
  • PublisherName、ProviderName: 少しわかりづらいですが Windows Server であれば Microsoft と Azure、Ubuntu Server であれば Canonical と Azure になるのではないでしょうか

というところくらいまでにしておきますが、JSON なのか分からないですがとりあえずデータフォーマットを定義して各社がこれに沿うことで、パブリック クラウドや SaaS を横断してコスト管理ができるようになりそうです。
ちょっと見た目が古臭くはなりますが、PowerBI で使える sample report も公開されています。

Looking forward to FOCUS 1.0

いわゆる GA というか、正式リリースである 1.0 に向けて、というところですね。
冒頭の個所には「FOCUS 1.0 is available later this year」とさらっと書かれています。
もう過ぎてしまったのですが、Seattle FinOps Roadshow というイベントがあったようです。
そのほか、この記事を書いている時点では AWS の re:Invent がやっているのですが、その中でもいくつか FinOps 関連 のセッションがあるようです。

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