Claude Codeの代替になりうる? Augment Codeを使ってみた
はじめに
先日、Claude Codeの新しい週ごとのレートリミットが発表されました。
ただでさえ200usd / 月のプランでもOpusが十分に使えないことがあるのに、さらにレートリミットが加わったことによって費用対効果が見合わず、他のAIエージェントを検討している方もいると思います。その上、Claude Codeの最新バージョンが精度が大きく落ちてしまったという話もよく聞きます(これについてはアップデートで修正されるとは思います)。
そこで、自分が普段Claude Codeと並行して使っているAugment Codeについて解説します。
なお、百聞は一見にしかずなので時間の無い方は以下の説明を読まずに↑のリンクから1週間トライアルしてみることをお勧めします。
自分は過去にCopilot, Cursor, Windsurfとエディタを渡り歩いてきており、最近ではClaude Codeと、このAugment Codeを並列して使用しています。すでに3ヶ月ほど使っており、Claude Codeとの差や長所短所が分かってきたのでこの記事を書きました。
Augment Codeの特徴
1. Context Engine
Augment Codeの最大の特徴は、Context Engineと呼ばれる独自のコンテキスト理解システムです。これが主軸のツールと言っても過言ではないです。
実際に使ってみると、複数のAPIとフロントエンドのコードを含んだモノレポでも適切にコンテキストを理解し、関連するファイルを正確に特定してくれます。
最近、Amazon製のKiroというIDEが現れたことや各エージェントにもプランニングモードが実装され始めたように、 エージェントを暴走させないためにはコンテキストエンジニアリングが大事 ということが分かりつつあります。Context Engineは AI自らコードから現状の仕様を書き起こしてコンテキストに詰めていくツール だと捉えると威力がわかると思います。
2. 高い自律性
プロンプトの工夫によるものなのか、Cursorより自律性が高く感じます。かなり大きめのタスクでも、適切にサブタスクに分割した上で実装を進めてくれます。標準でMemoriesがあるので、一度指摘したことはほとんど忘れることはありません(コンテキストが長くなるとたまに忘れますが、基本はMemoriesに従います)。
また、ターミナルのRead / Writeが可能なので、 対話型のCLIツールも操作してくれる のが地味に嬉しいポイントです。
3. VSCodeの拡張で入る
Claude CodeのCLIに慣れている方にはむしろ不要かもしれませんが、僕はGUIが好きな人間なので慣れ親しんだVSCodeで操作できるのが良いです。Claude Codeは日本語の入力に不自由があるので、そこも気にならないのが良いです。
4. 料金体系
Augment Codeはシンプルな従量課金システムです
プラン | 月額料金 | ユーザーメッセージ数 | 追加メッセージ |
---|---|---|---|
Community | 無料 | 50メッセージ | $10/100メッセージ |
Developer | $50 | 600メッセージ | $10/100メッセージ |
Pro | $100 | 1,500メッセージ | $10/100メッセージ |
Max | $250 | 4,500メッセージ | $10/100メッセージ |
ちなみに、自律性が高いおかげで1メッセージでかなり長く走れるので、自分はDeveloperプランで割と満足してます。
5. モデル
Augment Codeは、Claude Sonnet 4をベースとしています。
Claude CodeではOpusを連打できるので残念なポイントではあるのですが、Context EngineとMemoriesのおかげか不自由を感じることはほとんどないです。
Augment Codeが向いていない用途
一方で、Augment Codeにも向き不向きがあります。特に以下の用途には向いていません。
1. 深いバグの探索
Augment Codeはコードの水平展開(新機能の実装、リファクタリング、コンポーネントの作成など)には非常に優れていますが、深いバグの調査には無限ループに陥りがちです。例えば、
- 複雑なメモリリークの特定
- マルチスレッド環境での競合状態の解析
- 低レベルなシステムコールの問題
これらの問題については、Opusが使えるClaude Codeに分があります。
2. パフォーマンスチューニング
Augment Codeは表面的な最適化提案はできますが、例えば以下のような深い最適化には向いていません:
- アルゴリズムの根本的な見直し
- データベースクエリの詳細な最適化
- メモリ使用量の精密な分析
- CPUボトルネックの特定
これらもOpusが使えるClaude Codeが良いですね。
Claude Codeとの棲み分け
Augment Codeは、次の用途には向いています。
- すでにあるコードベースを水平展開するような日常的なコーディング作業
- 新しく参加するプロジェクトのコードベースの検索
- ドキュメントやissue作成
逆に先ほど書いたようなバグの調査やパフォーマンスチューニングのような推論能力が必要な場面はClaude Codeを使いましょう。
Claude Codeの高額な料金やレートリミットに悩んでいる方、特に新機能の実装やドキュメンテーション、リファクタリングを中心とした開発作業が多い方には、Augment Codeは非常に良い選択肢だと思います。Claude Codeを200usdで契約している方は、100usdに下げた上でAugment Codeを検討できる余地があると思います(場合によっては完全に乗り換えられると思います)。
7日間の無料トライアルがあるので、まずは試してみることをおすすめします。
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