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Revitファミリの最近の動向を軽く紹介

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こんにちわ、sisikwです。
この記事はhironさん主催AEC and Related Tech Advent Calendar 2020の15日目の記事になります。

せっかくなので、このアドカレを機会にBIMについてzennでいろいろと書いていければと思います。

BIMとクラウド

個人的な振り返りですが、今年はBIMというより建設系コラボレーション・ツールのBIM360と向き合った1年でした。このようなクラウド・ソリューションが登場したことで、BIMに限らず建設プロジェクトのデータの取り扱い方法はだいぶ変わっていくだろうと思いました。
先月行われたAutodesk University2020でも今後のBIMの方向性に影響がありそうな発表がありましたね。
Forge ロードマップ

↑これはForge ロードマップというセッションの中のスライドになりますが、ファイルからデータベースでの情報管理に進化すると書かれています。もちろん今後10年間はファイルのサポートはなくならないと言ってますが、業務情報のやり取りがデータファイルからデータベースに移行していくという点は、BIMをやる上で押さえておいた方が良いでしょう。

この辺りの、ソフトウェアからクラウドへ、データファイルからデータベースへといったテクノロジーの変遷の話は今後も深堀りしていきたいと思いますが、今回はその影響がありそうな領域としてRevitファミリの配布の動向について簡単にご紹介できればと思います。(といってもサイトを並べるだけですが)

作成されたファミリをダウンロードする

Revitにおいてファミリは「Revitで利用する部品のようなもの」と言えますが、主に家具や建具など特定の製品に関しては建物の設計者やBIMモデルの入力者が都度作成する必要がないように、製品の製造メーカーさんがファミリを作成していたりしなかったりします。
この製造メーカーさんが作成したファミリを集約して配布するために作られたサイトがいくつかあります。

  • BIMObject
    • BIMobjectさんは、最近大塚商会さんとコラボして日本国内使用のRevitファミリのみをフィルタしたサイトが公開されてますね。大塚商会xBIMObject
  • NBS National BIM Library
    • いわずとしれたイギリスのNBS(National Building Specification)が運営するBIMデータライブラリーです。
    • (しかしNBSのトップページからここへのリンクがないのが個人的にポイントだと思います)

ファミリを生成してからダウンロードする

最近は事前にファミリを用意するのではなく、webサイトなどで入力された値を元にファミリを都度生成してダウンロードする方法も見かけるようになりました。これにより必要なサイズのファミリだけや、LODを指定するなど目的に沿ったデータのダウンロードが可能になりました。
技術的にはいろいろなアプローチがあり、Autodesk社でもForgeのようなクラウドソリューションからのアプローチもあれば製造用3DCAD-Inventorからのアプローチがあったりします。CADENASも恐らく製造側からのアプローチだと思われます。
この方法により、ファミリを決めるロジックをクラウド側に移動できる、というのがポイントです。

  • Revit Family Creation Online
    • Autodesk社のForgeのサンプルサイトです。窓ファミリを任意の値で生成し、rfa形式でBIM360のフォルダにダウンロードできます。

  • Con-form GROUP
    • (これはファミリのダウンロードではないですが、web上でパラメトリックにオブジェクトを生成する例として紹介します。)屋根架台の部材を取り扱う会社の見積りページです。必要な数値を選択することで必要なサイズの屋根架台を作成して見積りを作成できます。

  • BIM catalogs.net(CADENAS)
    • パラメータから都度ダウンロードファイルを生成するBIMカタログ。

ファミリをサイトで管理する

「ファミリを決めるロジックをクラウド側に移動できる」ということは、そのロジックの管理をwebシステム側で構築できるようになります。そのため、BIMモデルと関連する情報でありながら、web側のインターフェースで操作可能な範囲が出てきます。

  • 東芝エレベーター
    • 専用のRevitアドインによって昇降機のファミリを設置できるようになるだけでなく、ファミリの情報を元に会員サイトで交通計算やデザイン検討を行うことが可能。
    • Revit内のデータとweb側でデータ連携が可能、というのがポイントです。
    • Autodesk University 2020のForge Keynoteで東芝エレベーターさんがビジョン・メッセージを話していますね。
    • Forge Keynoteをご覧になりたい方は、Autodesk社のブログ「technology perspective from Japan」のAU 2020:Forge キーノートから辿ると見つけやすいかもしれません。

ファミリをチームで管理する

ファミリの管理は個人単位ではなくチームやプロジェクト、会社単位で行った方が生産性が上がります。この辺りの情報の管理もRevit内で行うよりもクラウドで行う方が構築が簡単です。webならばアカウント管理により複数人でデータを共有できます。

  • NBS Chorus

    • NBSが進めているプロジェクト単位での建材プラットフォーム
      • NBSのトップページで紹介されているのはこちら
    • Revit内部のデータをクラウドと連携して建材を管理。
    • チーム、プロジェクト単位で管理できる
  • BIM Smith

    • 個人的に最先端のファミリ生成&ファミリ管理サイト。
    • 壁や床といったRevitのシステムファミリを任意の組み合わせで生成できる。
    • 組合せを保存して管理できる。別の人が作成した組合せも利用できる。
    • チーム機能があり、クラウド側でファミリ情報を共有できる。


  • Arch-log

    • 国内でBIMファミリの提供とプロジェクト単位の管理の両方を提供しているサービス
    • 選択した建材をプロジェクトごとに管理したりマテリアルボードの作成が可能。
    • RevitアドインがありRevitにBIMモデルをダウンロードできるが、Revitからデータを引っ張ったりはまだできなさそう。その辺りは今後に期待。

'ツール'から'データ'へ

途中で紹介したAutodesk社のブログの「AU 2020:Forge キーノート」の記事内でも、「'ツール'から'データ'へ」と書かれたスライドが紹介されています。
↓のスライドでも示されていますが、ソフトウェア間でデータファイルをやり取りするのではなく、データを中心にそれを操作するUIとして各ソフトウェアや各webサービスが等価になっていくのでしょう。

つまりRevitというソフトウェアを中心に考えるのではなく、データベース、特にクラウドを利用したデータを中心に、そこへのアクセス方法の取り回しが重要になってくるというのが、上記に紹介したサイトから伝わったのではないかと思います。

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