苦手な技術記事執筆をCursorで克服する
技術記事を書く際、皆さんはどのようなアプローチをとっていますか?
私の場合、記事を書き始めても「この文章はおかしくないだろうか」「もっと良い表現があるのでは」と、本質的ではない部分で悩んでしまい、なかなか進捗が出ず、そのうち飽きて投げ出してしまうといったことがよくあります。
子供の頃から文章を書くのは好きでも得意ではなく、今でも大きなハードルになっています。
そんな中、AIとのペアプログラミングをしていて、ふと気づいたことがあります。普段のコーディングで使っているVibeコーディング(AIとの対話的な開発手法)を活用により、READMEなどのドキュメントへの変更もかなり気軽に行うようになりました。
「お?これって、もしかして技術記事作成にも使えるかも?」
この記事では、そんなちょっとした思いつきから始めた、AI支援による技術記事作成の試みについてお話ししていきたいと思います。
やってみたこと:AIと一緒に記事を書く
技術記事を書く上で、私が特に困っているのは「アイデアの構造化」です。
頭の中には「これを伝えたい」「あれも書きたい」という断片的な考えがあるのですが、それをうまく順序立てて文章にできない。
結果として、書き始めては悩み、悩んでは放置...というループに陥ってしまいます。
そこで思いついたのが、AIと一緒に記事の構成を考えてみようということです。普段のコーディングでやっているように、対話を通じて計画を立て、関数を実装するように進めていく事を考えました。
まず、AIに以下のような手順で記事を作りたいということを伝えました。
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記事のテーマと目的を定義
- AIに記事の概要を伝える
- どんなことを伝えたいか整理
- 誰に向けて書くかを考える
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インタビュー形式で考えを整理
- AIに質問してもらう
- 「課題は何か」
- 「なぜそれを解決したいのか」
- 「どんなアプローチを考えているか」
- 回答しながら自分の考えを整理
- 必要に応じて深掘りする
- AIに質問してもらう
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記事の構造を考える
- インタビューの内容を箇条書きに
- 主要なポイントを見つける
- 話の流れを組み立てる
- 目次を作ってみる
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構成に沿って本文を書く
- AIに下書きを出させる
- おかしな表現を指摘する
- 修正案をもらう
- これを繰り返してみる
まだ試行錯誤の段階ですが、特に期待しているのは、アイデアを出すフェーズと文章を書くフェーズを分けられることです。
「とりあえず思いついたことを話す」→「それを整理する」→「文章にする」という流れで、各フェーズに集中できそうだと考えています。
実際にやってみたら思いの外はかどったかもしれない
使い勝手の面で、コーディング支援機能を活用できるのが特に便利でした。
ChatGPTのような外部サービスだと、文章のコピー&ペーストが必要になりますが、エディタ上で直接「ここをこう変えたい」といった指摘ができ、スムーズに推敲を進められます。
また、AIをインタビュアーとして使うことで、自分の考えを整理しやすくなりました。
「なぜそう思うのですか?」「具体例はありますか?」といった質問を投げかけてもらうことで、漠然としていた考えが徐々に形になっていきます。
文章の推敲でも効果を感じています。
「この表現は大げさすぎる」「もう少し具体的な説明が欲しい」といった具合に、気になる箇所を自分から指摘できるので、文章が徐々に良くなっていく感覚があります。
特に編集したい箇所を直接指定すると、その場で具体的な修正案を提示してくれるのが助かります。
執筆速度は一人で推敲するよりも遥かに早くなったと思います。
この記事も試しに書いてみましたが、1時間程度でここまでの文章を組み立てることができました。
普段なら表現に悩んで手が止まっていたところを、スムーズに進められている感覚があります。
まだ試行段階で、この方法での執筆回数も少ないですが、少なくとも私にとっては記事を書くハードルが下がった気がします。
これからも少しずつ試していきたいと思います。
参考:実際に作らせたインタビューメモ
この記事を書く際に、AIとのインタビューで出力された構成メモです:
# インタビューメモ
### テーマに関する考え
- Cursorを使ったVibeコーディングの経験から、技術記事作成への応用のアイデアを得た
- 技術記事作成における個人的な課題:
- 文章作成に時間がかかる
- 客観的な視点の不足
- アイデアは断片的に存在するが、構造化が苦手
- AIとの対話型の記事作成で、より効率的な執筆プロセスを目指したい
### 主なポイント
- 対話型のAI支援による記事作成
- 断片的なアイデアの構造化
- 客観的な視点の獲得
### 具体例やユースケース
- AIエージェントとのペアライティング
- プログラミングでのペアプログラミングに近い体験
- 客観的な視点での記事構成支援
- インタビュー形式での記事作成プロセス
- 自分の意見や主張をAIが引き出す
- 断片的な考えを整理・構造化
- AIによる下書きの作成支援
- 具体的な執筆フロー
1. AIとのインタビューによる計画立案
2. 箇条書きでの構成作成
3. 構成を基にした本文の共同執筆
### 課題や懸念点
- 文章作成への過度なこだわりによる時間のロス
- 効率性とクオリティのバランス
このメモを基に、記事の構成を整理し、実際の執筆を支援させてみました。
メモと実際の記事を見比べると、結構差分があることがわかります。
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