MINISFORUM BD795i SEにUbuntu 24.04をインストールする
MINISFORUM BD795iにUbuntuをインストールした際、OSのブートが上手くいきませんでした。
GRUB再インストールやESPの修復、Windows 11のインストールなどを試した結果、SSDの相性が原因ということが分かりましたので、同様の現象に困っている方のためにも備忘録としてインストール手順を残しておきます。
ハードウェア選定
| パーツ | |
|---|---|
| M/B | MINISFORUM BD795i SE |
| CPU | AMD Ryzen 9 7945HX (M/B内蔵) |
| GPU | AMD Radeon 610M (CPU内蔵) |
| RAM | Crucial CT2K48G56C46S5 DDR5-5600 SODIMM 96GB KIT(2 X 48GB) |
| SSD | WD Black SN7100 1TB |
| CPU FAN | Corsair iCUE LINK RX120 |
| Power | Corsair RM850x |
| Case | Thermaltake The Tower 100 |
RAMについて
MINISFORUM公式サイトには、DDR5 Dual channel (SODIMM Slots×2, up to 5200 MT/s, 最大 64GBまで) と記載されていましたが、Amazonの販売ページでは DDR5 (SODIMM Slots×2|最大 5200 MT/s|最大94GB) と記載されています。
どちらが正しいかわからなかったので、ダメ元で96GB突っ込んだら正常に認識して安定動作しています。両方とも合ってないじゃん!
参考までに、AMD公式のスペックシートを見ると、本来7945HXは最大メモリ 64GB となっているようです。本M/Bのみならず様々な環境での96GB認識報告がRedditなどで見つかりますが、あくまで非公式対応っぽい感じがするので、96GB載せたい場合は相性も考えて、筆者の環境と同じ Crucial CT2K48G56C46S5 で試すとよさそうです。
SSDについて
MINISFORUM公式サイトには、M.2 2280 PCIe4.0 SSD×2 と記載されていましたが、Amazonの販売ページでは 2xPCIe 5.0 SSD と記載されていて、こちらも表記が食い違っています。
PCIe 5.0だったら嬉しかったのですが、残念ながらこちらはPCIe 4.0が正解でした。
また、KIOXIA EXCERIA PLUS G4は相性が悪いようで、ブートドライブとしては使用できませんでした。
USBのOSインストールメディアからはこのドライブは認識できていて、OSのインストールまでは行えますが、UEFIから認識されないためブート時に map: No mapping found. と表示され、うまく起動してくれません。
そこで、これをWD Black SN7100に差し替えたら、すんなり認識しました。
SN7100も、KIOXIA製NAND BiCS8を採用しているので、KIOXIA製チップの相性が悪いとかではなさそうです。
過去にも、KIOXIAのEXCERIA PLUS G3などでAMDのマザーに相性問題が報告されていたので、BD795i SEには、EXCERIA のPLUSシリーズは使わないのが無難でしょう。
なお、UEFIでは認識しなくてもOSブート後であればちゃんと読めるので、もしUEFIと相性が悪いNVMEを購入してしまったら、Slot 2に挿してデータ用として使うとよさそうです。
Ubuntu 24.04 インストール
Ubuntu Desktop 24.04 LTSの入手

Ubuntu公式からisoファイルをダウンロード
インストールメディアの作成
Rufusで作成

念のため、パーティション構成は MBR ではなく、 GPT を選択し、ターゲットシステムに UEFI を強制。

ISO イメージモード で書き込みます。
UEFIの設定
Secure Bootの設定
UEFIのデフォルト設定ではSecure Bootが有効になっていますが、こちらは有効でも無効でも、Ubuntuのインストール自体には影響しません。
未署名のドライバをインストールする可能性があれば、無効にしておくとよいでしょう。
インストール
インストールメディアからインストーラーを起動
GNU GRUBの画面が表示されるので、 Try or Install Ubuntu を選択。
インストーラーのアップデート
ネットワークに接続 画面まで 次 ボタンで一気に進め、ネットワークに接続します。
すると、アップデートがある場合は インストーラーのアップデートが適用できます という画面が表示されるので、 今すぐアップデート を押下します。
アップデートが終わると、 インストーラーを閉じる というボタンが表示されるので、一度インストーラーを閉じ、デスクトップ右下あたりにあるショートカットアイコンから再度インストーラーを起動します。
使用する言語の選択
日本語 を選択して 次
アクセシビリティ
任意の設定を行って 次
キーボードレイアウト
任意の設定を行って 次
ネットワークに接続
任意の接続方法を選択して 次
インストールの種類
対話式インストール
を選択して 次
アプリケーション
サーバ用途であれば
規定の選択
一般的な利用用途であれば
拡張選択
を選択して 次
コンピューターを最適化
特に特定の思想がなければ、
グラフィックスとWi-Fi機器用のサードパーティ製ソフトウェアをインストールする追加のメディアフォーマット用のサポートをダウンロードしてインストールする
の両方にチェックを入れて 次
ディスクのセットアップ
ディスクを削除してUbuntuをインストールする
を選択して 次
アカウントの設定
任意の設定を行って 次
タイムゾーン
現在地に、居住している市区町村名を入力して、タイムゾーンが Asia/Tokyo に切り替わることを確認して 次
インストールの準備完了
設定確認画面が表示されるので、内容を確認して、問題なければ インストール
インストール完了
今すぐ再起動 を選択。
その後、起動時の優先度設定によっては、 インストールメディアを抜いてエンターキーを入力する よう求められることがあるので、その場合は画面の指示に従う。
以上になります。
万一、この時UEFI Interactive Shellの画面に遷移し、 map: No mapping found. などのメッセージが表示されたり、UEFI画面から遷移しない場合は、UEFIからEFI領域が読めておらず、ブートに失敗しています。
BD795i SEは、Ubuntuインストール後、起動のために特に手順を必要としないため、これらの画面が出るようであればSSDの相性問題を疑ってください。
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