GraphAI NestedGraphへのデータの受け渡しについて

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GraphAIは、Agent内でサブグラフを実行する仕組みがあります。それをNestedGraphとよび、 nestedAgent と mapAgentで利用可能です。

1. NestedAgent と MapAgent の概要

• NestedAgent は 単純にサブグラフを入れ子にするだけ の構造。親グラフ内で定義されたワークフローを、特定の入力データとともにそのまま実行する。
• MapAgent は データが異なるが同じ処理を並列に動かす仕組み。配列データを展開し、それぞれの要素に対して同じサブグラフを実行する（MapReduce 的な処理）。

2. サブグラフへのデータの受け渡し

NestedAgent

• inputs を サブグラフの static node にマッピング する。
• 例えば {dataA: 1, dataB: 2} を渡すと、そのままサブグラフに適用される。

version: 0.6
nodes:
  nested:
    isResult: true
    inputs:
      dataA: 1
      dataB: 2
    agent: nestedAgent
    graph:
      version: 0.6
      nodes:
        copy:
          isResult: true
          agent: copyAgent
          inputs:
            dataA: :dataA
            dataB: :dataB

このケースではnestedAgent実行時にサブグラフに

dataA: {
 value: 1
}
dataB: {
 value: 2
}

のstatic nodeが追加されます。その結果

{
  "nested": {
    "copy": {
      "dataA": 1,
      "dataB": 2
    }
  }
}

となります。

MapAgent

• rows に 必ず配列を指定 する必要がある。
• 配列の各要素が row としてサブグラフに渡され、配列の長さだけサブグラフが生成 される（MapReduce 的な処理）。
• rows 以外の inputs は、そのままサブグラフに渡される。
• rows 以外の inputs に 配列を指定すると、そのままコピーされ、すべてのサブグラフに渡る。なので、rowsだけが配列を特殊に扱います。

version: 0.6
nodes:
  map:
    isResult: true
    inputs:
      rows: [1,2]
      test: [a,b]
      test2: z
    agent: mapAgent
    graph:
      version: 0.6
      nodes:
        copy:
          isResult: true
          agent: copyAgent
          inputs:
            data: :row
            test: :test
            test2: :test2

3. サブグラフの結果処理

MapAgent の通常の出力

• サブグラフの結果は 配列として返される。
• そのため、サブグラフ内の特定のノードの結果だけを取得するのは少し不便。

{
  "map": [
    {
      "copy": {
        "data": 1,
        "test": [
          "a",
          "b"
        ],
        "test2": "z"
      }
    },
    {
      "copy": {
        "data": 2,
        "test": [
          "a",
          "b"
        ],
        "test2": "z"
      }
    }
  ]
}

compositeResult: true の利用

• ノードごとの結果を配列にまとめてくれる。
• これにより、次の Agent が 特定のノードの結果だけ を取得しやすくなる。

    params:
      compositeResult: true

{
  "map": {
    "copy": [
      {
        "data": 1,
        "test": [
          "a",
          "b"
        ],
        "test2": "z"
      },
      {
        "data": 2,
        "test": [
          "a",
          "b"
        ],
        "test2": "z"
      }
    ],
    "copy2": [
      {
        "data": 1,
        "test": [
          "a",
          "b"
        ],
        "test2": "z"
      },
      {
        "data": 2,
        "test": [
          "a",
          "b"
        ],
        "test2": "z"
      }
    ]
  }
}

4. output の利用（NestedGraph & MapAgent）

• output を指定することで、GOD format を使い、出力データの構造をカスタマイズ可能。
• NestedGraph での利用が主 だが、MapAgent でも使用可能。
• GOD format の指定方法
  • 自分のノードの結果を参照するため、ノードの指定は不要。
  • .（ドット）から始め、サブノードの id や props を指定 していく。

version: 0.6
nodes:
  nested:
    isResult: true
    inputs:
      test: [a,b]
      test2: z
    agent: nestedAgent
    output: 
      data: .copy.test
      date2: .copy2.test2
    graph:
      version: 0.6
      nodes:
        copy:
          isResult: true
          agent: copyAgent
          inputs:
            test: :test
        copy2:
          isResult: true
          agent: copyAgent
          inputs:
            test2: :test2

{
  "nested": {
    "data": [
      "a",
      "b"
    ],
    "date2": "z"
  }
}

まとめ

• NestedAgent は単純に サブグラフを入れ子にする だけの仕組み。
• MapAgent は データが異なるが同じ処理を並列に動かす（MapReduce 的な処理）。
• NestedAgent は inputs を static node にマッピングする。
• MapAgent は rows を展開し、配列の要素ごとにサブグラフを作成する。
• MapAgent で**compositeResult: true を指定すると、サブグラフのノードごとの結果を取得しやすくなる**。
• output を指定すると、GOD format に基づいてデータの構造をカスタマイズできる。

以上が、GraphAI における NestedGraph と MapAgent のデータの受け渡し & 結果処理 のまとめです！