RubyKaigi 2024協賛・参加レポート

シンプルフォーム株式会社で SRE をしている守屋です。
当社はこの度 RubyKaigi 2024 に Platinum スポンサーとして初協賛 & 企業ブースの出展をさせて頂きました。個人的にとても充実した期間でしたので開催の様子や感想をお伝えできればと思います。

セッション

コミッターだからこそ話せるコアな話題が盛り沢山でした。印象に残ったセッションを 2 つご紹介します。

Ruby Committers and the World

毎年恒例の CRuby コミッターの方々が壇上でリアルタイムに議論をする非常に見応えのあるセッションでした。いくつかのテーマを元に議論が進んでいくのですが、時には「(RBS 周りで) 2 通りの構文を考えているんだけど、どっちが良いですか？」と会場全員で挙手によるアンケートが行われる場面もあり、飽きのこない構成でした。

個人的には「GVL を外したいか？」というテーマが特に興味深かったです。「外せるのであればそうした方が良いのでは？」というごもっともな意見が出た矢先に、「Ruby の機能の中には GVL があることを前提に実装しているところもあるので、外すと(Ruby 自体の)開発が大変になる」というコミッター目線でないと出てこなさそうな切り口の回答が出てきて印象に残りました。

Using Ruby in the browser is wonderful

by @ledsunさん

Web ブラウザ上で Ruby を動かすことが可能になる ruby.wasm に関する発表で、テトリスのゲームをブラウザ上で動かすデモもありました。最初に CLI 上でテトリスが動作するプログラムが紹介され、その後に同じものをブラウザ上で動かすバージョンが登場したのですが、ruby.wasm を活用することで両者のファイル差分がごく僅かになるという見せ方が巧みで感動しました。さらに、なんとフロントエンドフレームワークも Ruby で書いてみたとのこと。Ruby の可能性は無限大ですね！
https://github.com/ledsun/orbital_ring
聴講前は WebAssembly についてあまり知識がなかったのですが、ruby.wasm という切り口で理解が深まり、大変勉強になるセッションでした。

企業ブース

実に 38 社が企業ブースを出展しており会場は大賑わいでした。2 日目からはスタンプラリーも開催され、20 社分スタンプを集めるとピンバッチがもらえました。

当社のブースはこんな感じです！
架空の 3 枚の法人登記簿の中から取引する上で注意が必要な法人を当てる、という当社ならではのクイズ企画を用意しました。

株式会社Ruby開発さんのブースではなんとプロの整体を体験させていただきました。グループ会社の株式会社アーバンフィットがフィットネスジムを運営されているとのことです。案の定固まっていた首周りの筋肉をほぐして頂きとてもリラックスできました。ありがとうございます！！

グループ内のプロダクト開発だけでなく、受託開発の案件もあり、多彩な開発経験を積めそうな印象を受けました。また、Ruby コミッタが 2 名在籍しているのは非常に強力で、羨ましい限りです！

イベント

期間中は(開催日前日も含めて)毎晩 Drinkup イベントが複数開催され、世界中の参加者と交流することができました。以前の職場の元同僚達とバッタリ再会して近況を聞いたり、他社の方々とセッションの感想や普段の開発の話題で盛り上がったりと、実はお酒が全然飲めない私でも純粋に楽しめる時間でした。

After Party Sponsorの株式会社movさん、お世話になりました！！

感想

会社としても個人としても、参加して本当によかったと思っています。まず、会社としてはブース出展を通して、多くの参加者の方々に当社のことを知っていただく大変貴重な機会を得ました。そして、個人としては、一言で表すと 「Rubyがもっと好きになった」 期間だったと思います。普段の業務で Ruby を使っていますが、それでも直接触れる機会が少ない Ruby という言語の設計思想や、「Ruby でこんなこともできるのか！」という新たな発見に満ち溢れた日々でした。また、それだけではなく、Ruby をきっかけに、会社や国籍を問わず多くの方々と繋がることができる大規模なコミュニティがあるのも改めて魅力だと感じました。Rubyist っていい人が多いですよね？

RubyKaigi 2024 に関わった全ての方々に深く感謝いたします！ぜひまたお会いしましょう！！