【Google Cloud Workspace Administrator試験対策】Googleドライブへのアクセス問題
問題の発生
ある組織が突然Googleドライブへのアクセスができなくなるという問題に直面しました。具体的には、組織の一つのサテライトオフィスからGoogleドライブに接続しようとしたところ、「会社のポリシーにより、このアプリへのアクセスがブロックされています」というエラーメッセージが表示されました。この結果、そのオフィスの従業員は全員Googleドライブにアクセスできなくなり、重要なドキュメントに手をつけられなくなってしまいました。
この問題は、そのオフィスのインターネットサービスプロバイダー (ISP) およびグローバルIPアドレスが変更された直後に始まりました。そのため、当初はこの変更が原因であると推測されました。
問題の原因
詳細な調査の結果、この問題の原因が明らかになりました。それは、Googleドライブへのアクセスが特定のIPアドレス範囲からのみ可能に設定されていたことでした。この制限は、組織のGoogle Workspaceを管理するためのセキュリティポリシーの一部として設定されていました。
このポリシーは、Google Workspaceのコンテキストアウェアアクセスを通じて適用されていました。コンテキストアウェアアクセスは、ユーザーのアクセス環境に基づいてアクセス制御を行う機能で、IPアドレス範囲に基づくアクセス制限もその一部です。
その結果、ISPとグローバルIPアドレスの変更により、許可されたIP範囲外からのアクセスが試みられたため、アクセスがブロックされました。これが、「会社のポリシーにより、このアプリへのアクセスがブロックされています」というエラーメッセージが表示された理由でした。
解決策とその導入
この問題の解決策は、新しいグローバルIPアドレスを許可するIP範囲に追加することでした。この変更を行うことで、新しいIPアドレスからのアクセスが可能になり、ユーザーは再びGoogleドライブにアクセスできるようになりました。
しかし、この解決策を導入するためには、まず新しいグローバルIPアドレスを特定し、その後でGoogle Workspaceの設定を変更する必要がありました。これには時間がかかり、一部の従業員は一時的に作業を停止しなければなりませんでした。
予防策とその重要性
このような問題を未然に防ぐためには、IPアドレスの変更が行われる場合は、事前にIP範囲の設定を更新することが重要です。これにより、新しいIPアドレスからのアクセスが可能になる前に、アクセス制限を適切に調整することができます。
また、この事例は、ITインフラの変更が組織全体にどのような影響を及ぼすかを示しています。そのため、このような変更を計画する際には、その影響を十分に理解し、必要な調整を行うことが重要です。
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