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App Intentsチュートリアル - Part 1 インテントとパラメータ

2024/12/02に公開

WWDC22の "Dive into App Intents" (Appインテントの詳細) というセッションで、読書アプリにApp Intentsを実装していく事例があり、具体的で非常にわかりやすかったので、記事としてまとめてみました。

本記事「Part 1」では、読書アプリの特定のタブを素早く開くインテントの実装を通して、App Intentsの基礎について解説します。

アプリの説明

「読みたい本(Want to Read)」「読んだ本(Read)」「現在読んでいる本(Currently Reading)」を記録するアプリ。

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アプリには3つのタブがあり、それぞれのリストを "Shelf" とセッション内では呼んでいる。

特定のタブを素早く開くインテント

Appインテントを公開して、ユーザーがよく開く「現在読んでいる本」のShelfをより素早く、より便利に開けるようにします。

struct OpenCurrentlyReading: AppIntent {
    static var title: LocalizedStringResource = "Open Currently Reading"

    @MainActor
    func perform() async throws -> some IntentResult {
        Navigator.shared.openShelf(.currentlyReading)
        return .result()
    }
  
    static var openAppWhenRun: Bool = true
}
  • AppIntent プロトコルに準拠した Swiftの構造体を 定義することで OpenCurrentlyReading インテントをここに作成します
  • 実装が必要なメソッドは performメソッドだけです
    • Appには タブを開く Navigator がすでにあるため 私にとっての インテントの実装は 数行のコードのみです
    • Navigator はメインスレッド を想定しているため performメソッドに @MainActor の アノテーションを付けます
  • インテントには タイトルも必要です
    • キーをstringsファイルに 追加すると自動的に ローカライズされます

ここまでがAppインテントのために 必要な基本的な実装です。

コードで定義されたので ショートカットエディタに 自動的に表示されます。

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そこで ユーザーが ショートカットに追加できます

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このインテントを公開するだけで 大きな効果が得られます。

ユーザーがこのインテントを ショートカットにすれば システムの様々な場所から インテントが 使用可能になるからです。

ショートカットのサポート

この新しいインテントを簡単に使え、見つけられるようにAppショートカットのサポートを追加します。

少しのコードでSpotlightやショートカットAppにインテントを自動的に表示させることができます。またSiriに対する音声経由でこのインテントを使うためのフレーズも定義する ことができます。

struct LibraryAppShortcuts: AppShortcutsProvider {
    static var appShortcuts: [AppShortcut] {
        AppShortcut(
            intent: OpenCurrentlyReading(),
            phrases: ["Open Currently Reading in \(.applicationName)"],
            systemImageName: "books.vertical.fill"
        )
    }
}

すべての詳細につきましては 「Appインテントによる Appショートカットの実装」 セッションをご確認ください。

パラメータの追加: どのタブでも開けるようにする

インテントを公開して 現在読んでいる本の Shelfを開きます。次に これを一般化して

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どのShelfにも開けるように パラメータを追加しましょう

enum Shelf: String {
    case currentlyReading
    case wantToRead
    case read
}
  • Shelfを表す enumがあります
  • パラメータとして 使用するために AppEnumプロトコルに 対応させる必要がありますが、AppEnumには StringのRawデータが 必要であるため まず最初に(この定義を)追加します
extension Shelf: AppEnum {
    static var typeDisplayRepresentation: TypeDisplayRepresentation = "Shelf"

    static var caseDisplayRepresentations: [Shelf: DisplayRepresentation] = [
        .currentlyReading: "Currently Reading",
        .wantToRead: "Want to Read",
        .read: "Read",
    ]
}
  • 各enumのケースには ローカライズ可能で 人が認識できるタイトルを 付ける必要があります

    • コンパイラはビルド時に このコードを読むため これらは辞書リテラル として提供される必要があります
  • 最後に typeDisplayName を追加します

    • これは この列挙型全体に対する ユーザから見える ローカライズ可能な名前です
    • 「Shelf」を 使用します

インテントでは 各パラメータは @Parameter プロパティ ラッパーで宣言され タイトルなどの パラメータに対する 情報で初期化されます。

struct OpenShelf: AppIntent {
    static var title: LocalizedStringResource = "Open Shelf"

    @Parameter(title: "Shelf")
    var shelf: Shelf

    @MainActor
    func perform() async throws -> some IntentResult {
        Navigator.shared.openShelf(shelf)
        return .result()
    }

    static var parameterSummary: some ParameterSummary {
        Summary("Open \(\.$shelf)")
    }

    static var openAppWhenRun: Bool = true
}

ここでは performメソッドで読み込む 新しい shelf パラメータ を定義します。

パラメータは 数値 文字列 ファイルなどの他にも

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エンティティや 列挙型など これらすべての型に 対応しています

このインテントをショートカット エディタで表示するとこのようになります

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Shelfパラメータは テーブルに示されています。

パラメータサマリ

ParameterSummary APIを使うことで UIをより合理的にし ショートカットにうまく 適合できます

パラメータサマリは 「Open 」 のように エディタ内でインテントと そのパラメータを表す文章表現です

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ショートカットのベストな 結果のためにも 作成する すべてのインテントで

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パラメータサマリを 常に提供することをお勧めします。

どのパラメータを下に表示 または非表示にするか 定義することができます。

これらのAPIには WhenとOtherwise API またはSwitch Case Default APIを使用して インテントの任意のパラメータ の実際の値に基づいて サマリを変化させるなど

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優れた機能があります。

パラメータサマリ を追加するために

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このstaticプロパティ を実装します。

ここでは文字列 「Open」を返し shelfパラメータを 補間します。

アプリを開くインテント

OpenShelf を 機能させるために 最後に必要なことは、このように インテントを実行すると

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読書Appが 開くようにすることです。

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Appの起動は staticプロパティ openAppWhenRun で管理します。

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デフォルトはfalseですが、この値をtrueに 設定することで、このようにUIで 何かを開くインテントを実現できます。

次のステップ

Part 2」では、エンティティとクエリを用いて読書アプリに

  • ユーザーが選択した本を開くインテント
  • ライブラリに本を追加するインテント
  • 「ライブラリに本を追加し、その本を開く」というインテント連携

といった体験の実装方法について学びます。

https://zenn.dev/shu223/articles/appintents_book2

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