SadServers 業務に使えるLinuxのトレーニングができるサービスの感想
業務でLinuxを扱うトレーニングに最適なサービスを見つけたのでまとめます。
問題意識
Linuxサーバーの操作はソフトウェアエンジニアとして働けば必ずと言っていいほど必要になる技能ですが、学ぼうとすると大量のコマンドを丸暗記するような方法になりはっきり言って苦行です。
また、何か作りながら学ぼうにもLinuxサーバーだけを使って何かをしたいという動機はなかなか有りません。さらに、サーバーに問題が起きて原因調査や解消を行う経験は狙ってできることでは有りません。
SadServersとは
SadServersはLinuxサーバーに発生する問題を実際にコマンドラインで操作をして解決するケーススタディ問題集です。
現時点(2023/5/28)時点で20問の問題があり不定期で追加されています。
具体的な問題
(ネタバレを含みます)
例えば以下のような問題が出てきます。
ログが出力され続けているが、必要がないのでログを出力しているプロセスを停止してほしいというのが今回の依頼です。
いかにも業務で起こりそうな問題です。
「Run」をクリックすると仮想マシンが立ち上がります。どうやらSSLで実際のLinux仮想マシンに接続しているみたいです。
実際に問題のログを見てみます。
tail -f /var/log/bad.log
確かにログを出力し続けています。
次に、ヒントを見てみます。
ヒントは出すごとに増えていき、ヒントを出した回数が最終的なスコアに影響します。
ヒントに従って、psコマンドでプロセス一覧を出してみます。
ps auxf
プロセス一覧は出てきましたが、これでは多すぎて問題のプロセスがどれだかわかりません。
なので、grepコマンドを繋げてbad.logを含むプロセスを絞り込んでみます。
lsof | grep bad.log
(*タイムアウトでやりなおした時に別のコマンドを使いました。)
目的を達成すると褒めてくれます。
料金
利用料金は無料で、広告もありません。その代わりに、各画面の右下に運営にコーヒーを奢るボタンが付いていてここから寄付をすることができます。
感想
「ログを出しているプロセスをキルしてほしい」といきなり現場で言われたら。
おそらく新人であれば何をしたらいいかわからなくなると思います。
コマンドライン操作自体、慣れれば使いやすいですが物心ついた時からGUI操作が常識の世代にとってハードルが高いのは事実です。
そして、実機で試そうにもいかにも剥き出しのシステムでフールプルーフが効かなそうなコマンドライン操作で試行錯誤するのは抵抗がある人も多いでしょう。
そんな中で、課題を与えてくれてヒントも環境も用意してくれるサービスの価値は計り知れないものがあると感じました。
Discussion