Claude 3.5 Haikuリリース
はじめに
Anthropicは2024年10月22日に発表した最新のAIモデル「Claude 3.5 Haiku」をリリースしました。このモデルは、高度なコーディング能力、ツールの使用、推論能力を備えながら、手頃な価格で利用できることが特徴です。
当時の発表内容はこちらにまとめています。
主な特徴と性能
Claude 3.5 Haikuは、前モデルのClaude 3 Haikuと同等の処理速度を維持しながら、すべてのスキルセットで性能が向上しています。特筆すべきは、前世代の最上位モデルであるClaude 3 Opusを多くの知能ベンチマークで上回る性能を示していることです。
提供プラットフォームと利用可能性
Claude 3.5 Haikuは以下のプラットフォームで利用可能です:
- Anthropic独自のAPI
- Amazon Bedrock
- Google Cloud Vertex AI
主な用途
1. コード補完
開発ワークフローを加速する迅速で正確なコード提案と補完機能を提供。ソフトウェアチームの生産性向上に貢献します。
2. インタラクティブチャットボット
強化された会話能力と迅速な応答時間により、大量のユーザーインタラクションを処理できます。顧客サービス、Eコマース、教育プラットフォームでの活用に特に適しています。
3. データ抽出とラベリング
金融、医療、研究分野における大量の非構造化データに対して、効率的な処理と分類が可能です。
4. リアルタイムコンテンツモデレーション
改善された推論能力とコンテンツ理解により、ソーシャルプラットフォームやオンラインコミュニティの安全性維持に貢献します。
Claude 3.5 HaikuとClaude 3 Haikuの料金比較
両モデルは200Kのコンテキストウィンドウを持ち、Message Batches APIの利用で50%の割引が適用されます。
Claude 3.5 Haiku
- 入力:100万トークンあたり$1
- 出力:100万トークンあたり$5
- プロンプトキャッシュ書き込み:100万トークンあたり$1.25
- プロンプトキャッシュ読み取り:100万トークンあたり$0.10
Claude 3 Haiku(レガシーモデル)
- 入力:100万トークンあたり$0.25
- 出力:100万トークンあたり$1.25
- プロンプトキャッシュ書き込み:100万トークンあたり$0.30
- プロンプトキャッシュ読み取り:100万トークンあたり$0.03
料金比較の詳細
Claude 3.5 Haikuの価格は前モデルと比較して以下のように変更されています:
- 入力トークン:4倍($0.25→$1)
- 出力トークン:4倍($1.25→$5)
- プロンプトキャッシュ書き込み:約4.2倍($0.30→$1.25)
- プロンプトキャッシュ読み取り:約3.3倍($0.03→$0.10)
両モデルともMessage Batches APIの利用で50%の割引が適用され、さらにプロンプトキャッシングを組み合わせることで、コストを最適化することが可能です。
安全性への取り組み
Anthropicは開発の全段階で安全性を重視しています。Claude 3.5 Haikuの開発過程では、複数の言語とポリシー領域にわたる包括的な安全性評価を実施し、機能の向上と安全基準の維持を両立しています。
Fathom VideoのAI部門責任者であるJames Peterson氏は、「特に推論タスクにおいて期待を大きく上回る性能を示した」と評価しています。
Anthropicの公式リリースはこちらです。
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