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Kotlin入門: 基本文法をマスターしよう

2024/12/17に公開

Kotlin入門: 基本文法をマスターしよう

はじめに

前回はKotlinの特徴と採用事例について紹介しました。
前回の記事は以下からご覧いただけます。
前回の記事

今回は、Kotlinの基本文法について学び、開発の第一歩を踏み出しましょう。

Kotlinの基本文法

1. 変数宣言

Kotlinでは変数の再代入の可否に応じて、以下の2種類のキーワードを使います。

  • val(再代入不可)
  • var(再代入可能)

以下のコード例を見てみましょう。

val name: String = "Kotlin"  // 再代入不可
var age: Int = 25           // 再代入可能

// エラー例
name = "Java" // エラー: valは再代入できません
age = 30      // OK: varは再代入できます

型推論も可能です。

val message = "Hello, Kotlin!" // String型と推論
var count = 10                 // Int型と推論

2. 関数

この章では、Kotlinで関数を定義する方法とシンプルに記述するコツを学びます。

Kotlinではfunキーワードを使って関数を定義します。

fun greet(name: String): String {
    return "Hello, $name!"
}
println(greet("Kotlin")) // 出力: Hello, Kotlin!

単一式の関数では、returnを省略できます。

fun add(a: Int, b: Int) = a + b
println(add(2, 3)) // 出力: 5

3. 条件分岐

Kotlinのif文は、条件に応じた処理だけでなく、値を返す「式」としても利用できます。

val number = 10
val result = if (number % 2 == 0) "Even" else "Odd"
println(result) // 出力: Even

4. ループ

Kotlinでは、forループとwhileループをサポートしています。

forループ: コレクションや範囲を反復処理します。

for (i in 1..5) {
    println(i) // 出力: 1, 2, 3, 4, 5
}

whileループ: 条件がtrueの間、繰り返し処理を行います。

var i = 1
while (i <= 5) {
    println(i) // 出力: 1, 2, 3, 4, 5
    i++
}

5. null安全

Kotlinでは、nullを明示的に許容する型を指定する必要があります。
?.や?:を利用することで安全にnullを扱えます。

var name: String? = null // null許容型
name = "Kotlin"

// null安全にアクセスする例
println(name?.length) // ?.はnull安全呼び出しで、変数がnullでない場合のみ実行されます。
println(name?.length ?: 0) // ?:(エルビス演算子)は、nullの場合にデフォルト値(0)を提供します。

6. クラスとオブジェクト

Kotlinではシンプルにクラスを定義できます。

class Person(val name: String, var age: Int)

val person = Person("Kotlin", 25)
println(person.name) // 出力: Kotlin
person.age = 26
println(person.age)  // 出力: 26

データクラス: データクラスは、データを保持するためのクラスです。toStringやequalsが自動生成されます。

data class User(val id: Int, val name: String)

val user = User(1, "Kotlin")
println(user) // 出力: User(id=1, name=Kotlin)

7. コレクション操作

強力なコレクション操作機能を提供します。

val numbers = listOf(1, 2, 3, 4, 5)

// フィルタリング
val evenNumbers = numbers.filter { it % 2 == 0 }
println(evenNumbers) // 出力: [2, 4]

// マッピング
val doubled = numbers.map { it * 2 }
println(doubled) // 出力: [2, 4, 6, 8, 10]

8. まとめ

Kotlinの基本文法を理解することで、シンプルかつ効率的にコードを記述できるようになります。
これらの基礎を踏まえ、次のステップではKotlinのモダンな特徴である拡張関数やラムダ式を学びましょう!
Kotlinの強力な機能を活用して、一緒にレベルアップしたコーディングスキルを身につけていきましょう。

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