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Kotlin入門: 基本文法をマスターしよう
Kotlin入門: 基本文法をマスターしよう
はじめに
前回はKotlinの特徴と採用事例について紹介しました。
前回の記事は以下からご覧いただけます。
前回の記事
今回は、Kotlinの基本文法について学び、開発の第一歩を踏み出しましょう。
Kotlinの基本文法
1. 変数宣言
Kotlinでは変数の再代入の可否に応じて、以下の2種類のキーワードを使います。
-
val
(再代入不可) -
var
(再代入可能)
以下のコード例を見てみましょう。
val name: String = "Kotlin" // 再代入不可
var age: Int = 25 // 再代入可能
// エラー例
name = "Java" // エラー: valは再代入できません
age = 30 // OK: varは再代入できます
型推論も可能です。
val message = "Hello, Kotlin!" // String型と推論
var count = 10 // Int型と推論
2. 関数
この章では、Kotlinで関数を定義する方法とシンプルに記述するコツを学びます。
Kotlinではfunキーワードを使って関数を定義します。
fun greet(name: String): String {
return "Hello, $name!"
}
println(greet("Kotlin")) // 出力: Hello, Kotlin!
単一式の関数では、returnを省略できます。
fun add(a: Int, b: Int) = a + b
println(add(2, 3)) // 出力: 5
3. 条件分岐
Kotlinのif文は、条件に応じた処理だけでなく、値を返す「式」としても利用できます。
val number = 10
val result = if (number % 2 == 0) "Even" else "Odd"
println(result) // 出力: Even
4. ループ
Kotlinでは、forループとwhileループをサポートしています。
forループ: コレクションや範囲を反復処理します。
for (i in 1..5) {
println(i) // 出力: 1, 2, 3, 4, 5
}
whileループ: 条件がtrueの間、繰り返し処理を行います。
var i = 1
while (i <= 5) {
println(i) // 出力: 1, 2, 3, 4, 5
i++
}
5. null安全
Kotlinでは、nullを明示的に許容する型を指定する必要があります。
?.や?:を利用することで安全にnullを扱えます。
var name: String? = null // null許容型
name = "Kotlin"
// null安全にアクセスする例
println(name?.length) // ?.はnull安全呼び出しで、変数がnullでない場合のみ実行されます。
println(name?.length ?: 0) // ?:(エルビス演算子)は、nullの場合にデフォルト値(0)を提供します。
6. クラスとオブジェクト
Kotlinではシンプルにクラスを定義できます。
class Person(val name: String, var age: Int)
val person = Person("Kotlin", 25)
println(person.name) // 出力: Kotlin
person.age = 26
println(person.age) // 出力: 26
データクラス: データクラスは、データを保持するためのクラスです。toStringやequalsが自動生成されます。
data class User(val id: Int, val name: String)
val user = User(1, "Kotlin")
println(user) // 出力: User(id=1, name=Kotlin)
7. コレクション操作
強力なコレクション操作機能を提供します。
val numbers = listOf(1, 2, 3, 4, 5)
// フィルタリング
val evenNumbers = numbers.filter { it % 2 == 0 }
println(evenNumbers) // 出力: [2, 4]
// マッピング
val doubled = numbers.map { it * 2 }
println(doubled) // 出力: [2, 4, 6, 8, 10]
8. まとめ
Kotlinの基本文法を理解することで、シンプルかつ効率的にコードを記述できるようになります。
これらの基礎を踏まえ、次のステップではKotlinのモダンな特徴である拡張関数やラムダ式を学びましょう!
Kotlinの強力な機能を活用して、一緒にレベルアップしたコーディングスキルを身につけていきましょう。
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