数時間のVibe Codingで作ったオープンソースプロダクトが600スターを達成するまでの記録
GitHubでStarがほしい!
皆さんはGitHubで公開しているオープンソースプロダクトで沢山のスターを獲得したいと思ったことはないでしょうか?
私はいつもどうやったら自分の作ったプロダクトでスターを沢山獲得できるか?というのを考えていました。
そして今回 oh-my-logo
というプロダクトで600スターを達成することが出来ました。
ちなみに私のGitHubページを見ていただくとわかるように、他のプロダクトの獲得Star数は軒並み1桁です。
また私自身の認知度も全くないですし、そういった人間が数時間のVibe Codingで作ったツールで600スターを獲得してしまった、というのは控えめに言って夢がありまくりです。今後こういった内容の、更に規模の大きいAIシンデレラストーリーが世界中で起こってくると思います。
これはAI時代の今ならではの現象だと思うので、今回こうなった要因・考察をここに書き残しておき、誰かのノウハウ、そして自分にとってのノウハウにしていこうと思います。
oh-my-logoの持つ余白
まず事の発端は oh-my-logo
というツールを作ってXで投稿したら日本語圏内でバズってくれたことです。普段タイムラインで目にする著名な方なども利用してくれ、その影響もあって沢山の人にリーチしていきました。
実はこのツールは以下のZennの記事にも書いたように、多少は流行るんじゃないか?という期待を抱きつつ作成しています。
この期待は予想以上の結果となりました。
沢山の人が私の投稿を引用する形で oh-my-logo
を利用したロゴ画像を投稿してくれました。いわゆるSNS上でのバイラルがおきた形となります。私もとても嬉しくてそれらの投稿を沢山リポストさせて頂きました。引用してくれた皆様、ありがとうございました。
なぜここまで oh-my-logo
が沢山の人の興味をひいたのか?
- 利用方法が簡単
-
npx oh-my-logo "HELLO WORLD" gold --filled
のようなワンライナーで試せるので利用の敷居が低いです
-
- 私だったらこうしたい!と思ってもらえる
- シンプルゆえに人の創作意欲を掻き立てることが出来ました。
- またCLIツールであるがゆえ、例えば
ccusage
と連携したり、簡単に様々な使い方ができ、創造性を刺激します
- 結果が視覚に訴えかけてくるもので、SNS映えもしやすい
- 実行したときの結果がとてもシンプルです
- Claude CodeやGemini CLIのようなタイトルロゴ、という打ち出し方をしたのも関心を引くきっかけにはなりました
ちなみに以下はccusage
との組み合わせ技
oh-my-logo
がここまで広まったのは、このように良い意味での余白をもたせられたからだと思います。
結果、日本語圏でのXを中心としたリーチ拡大に伴いoh-my-logoのstar数は100を突破。
私としては oh-my-logo
にやってきた千載一遇のチャンスをこのまま逃したくないし、このシンプルなロゴ出力ツールがどこまで高みに行けるかをこの目で見たかったので、次の一手にでます。
海の向こうです。
oh-my-logoが海外進出!?
この時点でのバイラルの様子を見ると、スターをしてくれているGitHubユーザーの大半は日本語圏でした。そこで海外ユーザーにリーチするために以下の施策を行います。
- HackerNewsへ投稿
- Dev.toへ投稿
結果はいずれも無風。私のやり方がまずかったのかもしれませんが、結果は以下の通りでした。
昔、日本語圏と英語圏(海外)は流行っているものも結構違うし、日本で人気が出たものを海外で広めるのはとても難しい、と言われたことがありますが、まさに海を超えるのは難しい。
このとき私はここで海外向けのアプローチを諦めました。
諦めるの早くない!?と思われる方もいると思います。
私自身、他に並行して進めていることもあり、すぐにここで海外進出は諦め、別のことにリソースを割くことに決めました。
(今振り返ると根性なさすぎに思えますが、自分の時間をどれぐらいどこに割くか?という点では割と日々シビアに考えていたこともあり、見切りをつけて別の作業を優先させることにしたのでした)
そんな中、ある日再びoh-my-logoのスター数が増え始めます。それもすごい勢いで。
通知を見ると海外圏の方が続々Starをしてくれている様子。
これはどうしたのか?とXに投稿したところ、以下の投稿がきっかけになっていると教えてくれました。
(教えて頂き、ありがとうございます!)
こういったコミュニティや影響力のあるアカウントの発言は強力で、一晩の間に500スターを突破、さらにすごいスピードで伸び、次の日(これを書いている今日)には600を達成する運びとなりました。
オープンソースをバズらせるためにキープレイヤーを抑えろ
今回の経験は非常に大きい知見をもたらしました。オープンソースでスターを得るために大切な要素です。
一言でいうと
つまり、声の大きい人やコミュニティに取り上げてもらえればそれだけリーチする範囲は広くなるということです。
...なんか現実的すぎて、若干白けませんか?
例えばもっとツールやプロダクトの設計だったり、そういったものかと思った人も多いのではと思います。
そして結局「人」なんかい...とテンション下がった方もいるかと思います。
しかし今回の経験を通してこれは事実だと思いました。
もちろんツールの設計や、先程話した余白などの部分はとても重要です。
しかし身も蓋もないことですが、良いだけではプロダクトは広まりません。
(語弊はありますが)そもそも人々は良いものなんて求めていないし、本当に困っているレベルでの課題でもない限り、良いものに対する人間の嗅覚は限定的です。
特にoh-my-logoのようなツールはわざわざGitHubを検索してまで利用するタイプのツールではありません。しかしこういった分かりやすいツールがタイムラインで流れてきたら、「npx叩くだけで使えるのか...どれ、自分もやってみるか!」となります。
その起爆剤を作ったのは影響力のある人々です。冷静に考えて、沢山の人にリーチさせるためには自分の影響力では声が小さすぎます。
そのため、そういった人々が取り上げてくれるようなツールを作る、というのはスター獲得のためには重要なことだと認識しました。
(一応書いておくと、そういう人やコミュニティに媚びへつらえと言っているわけではありません。別途プロダクトのエンドユーザーに対するターゲティングはすべきです。ただ人の影響力というのは無視できませんし、そういった人々がこれをどう取り上げていくか?というビジョンはプロダクトのロードマップに入れておいたほうが良いと思いました。)
あと最後にもう一つ、大切なものがあります。それが運です。
これを言ったらさらに元も子もないと突っ込まれると思いますが、バズるどうかを再現することは私にはまだ出来ません。
大した影響力もなく、バズるかどうかを運と言ってしまうような私ですが、それでもプロダクト設計など自分でコントロールできる部分は常に考慮して、その時が来るまでひたすらチャレンジし続けることは出来ます。これだけは本人の根気だけでコントロールできることです。
熟考して考えたプロダクトがポシャることなんて、よくあることです。成功も失敗も運や巡り合わせに過ぎません。しかしそれをそのまま受け止めるのは悔しいですよね。
運が大切、というのは運気を引き寄せるとかそういうことではなく、運がやってくるまでひたすら手を動かし続けろということです。
それだけが『運』という再現性0のガチャに打ち勝つ方法だと思います。
私の目標の1つにGitHubのオープンソースプロジェクトでスターを1000集めるというものがあります。同じことを考えている人は多いハズ。
幸運にもアイデア次第でガンガンプロダクトが作れる時代になりました。
お互い頑張りましょう!
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