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森羅万象プロジェクト Chapter01-01:CPU自作の準備

2023/12/07に公開

最終更新:2024/05/07
v1.1(2024/05/07):metalsメインから公式sbtメインの選択肢を追加


こんにちは!森羅万象プロジェクトです!
前回は自作の「レベル」について説明しました。

ということで、今回からさっそくCPUを作っていきたいと思います。

ちなみにこの記事は、
CPUを作ったことのない人の、
CPUを作ったことのない人による、
CPUを作ったことのない人のための記事
ですので、CPU入門・初心者の筆者と一緒に勉強していただけたらと思っています!!

今回は、「CPUを自作するための基盤」を用意していきます。
1.CPUって一人でつくれるの!?
2.出てくる用語を簡単に解説
3.今回のCPUづくりにつかうもの
について話していきます。

1.CPUって一人で作れるの!?

・CPUってどんな部品なのかと言われたら、
「○○装置とついている中の、演算装置・記憶装置」
「3が一番弱くて、5、7、9がつくと強くなる」
「製造プロセス(nm)が小さいほど性能が良くなる」
などと答える人が多いのではないでしょうか。
筆者も作り始める前は、
「どのような命令を読み取ってどのように処理するんだろう」
「めっちゃ細い銅線と半導体、NAND回路をいい感じに組めたらおk?」
「裏でポインタとかメモリアドレスをいい感じに振り分けてくれてるんだろうなぁ」
なんて思っていました。

・実際、CPUはいい感じの回路が組めて、命令を読み取って、演算・記憶できるものが
市販されているのでしょう。(じゃないと売れないですもんね。)
ネットを見たり、ゲームをしたりできるような命令や演算ができるものを
個人で制作するのは至難の業でしょう。
ただ仮に、必要最低限のCPUをつくった(つくれる)のならば、
市販されているCPUはその拡張や応用でつくられていると思えるようになるでしょう。
もしあなたがC言語やC++、Go言語やRustといったプログラミング言語を勉強する際に、
ポインタやアドレスの原理が理解しやすくなるかもしれません(個人的な体験談)。

・まあ、とにかく、ダマされたと思って始めてみませんか?
筆者もよくわからないままつくり始めて、なんとかなっているので、、、

2.出てくる用語を簡単に解説

(筆者調べ≒正確、ではありません、あくまで参考までに。)

テキストエディタ:Visual Studio Code

・あくまでもテキストエディタであってIDE(統合開発環境)ではないらしい。
Visual Studio Code のExtension(拡張機能)がつよつよすぎてプログラミングに用いられるようになったらしい。
・筆者は無料の↑コレと有料のIDE(Jetbrains製品)を使ったことがあるが、
色々な言語やライブラリを使って学習・開発したい→VS Code
特化した言語やフレームワークを使って開発・お仕事の開発→IDE
が良いのかしら、、と思っている。
今後もどっちも利用する予定。

プログラミング言語:Java, Scala, Chisel

・Javaは王道といってよいほどの知名度、プロダクトがある。大規模開発が得意。
・ScalaはJavaっぽく、良いとこ取りで作られた言語で、データ処理が得意。
ChiselはScalaのDSLで、ハードウェア設計に特化。
(・このプロジェクトで筆者はScalaとChiselとやらを知った、なんてメンバーには言えない。
 まあ記事を挙げる前に何回かチェックしてもらっているのでそんな間違っていることは言っていないはず。)

3.今回のCPUづくりにつかうもの

(今回利用するものだけ取り上げて説明しています。)

今回は以下のものを使ってCPUを作っていきます。(クッキングみたい)
開発環境:Visual Studio Code
→Visual Studio Code内で必要なプラグイン:
Extension Pack for Java
Scala (Metals)
Scala Syntax (official)

サンプルコード:筆者のGitHub

これが動けばOK!!

ゴール

とりあえず、このディレクトリをgit cloneしてきて、中のJavaプログラム×2とScalaプログラムが動けばOKです。
できる方はどんな手を使ってもよいので、どうぞ。

筆者はこうやりました

(参考までに、筆者はWindows11を使っています。 上手くいかない場合はインターネットや友人に相談してみてくださいね。)

  1. Visual Studio Codeを公式サイトからダウンロードしてインストール
    (インストールに関しては全部デフォルトでOKしました)
    ・筆者の個人的ポイント:Visual Studio Codeを起動して、新しいプロジェクトを作成する際は、
    「Open Folder」→新しく「VScodeProjects」を作成し中へ(筆者は「s」忘れてますね)→「GithubProjects」やオンライン上にアップロードしない「LocalProjects」、
    特定の大きめのプロジェクトがあるならその名前のプロジェクト「(筆者は研究があったので)ServeyProjects」、もう更新しなそうなプロジェクト「ArchiveProjects」などに分けて作ると、
    後々見返したときにわかりやすいかも、、、?
    おすすめディレクトリ構成

  2. VS code左上の「Terminal」から(無ければ、...になっているかも)筆者のGitHubから、このディレクトリをgit clone

git clone https://github.com/Astalisks/CPU_FirstActivityWithShinrabansho

・筆者の個人的ポイント:さっきの「GithubProjects」内で、git cloneすると、git cloneしたものがたくさんつくられていきます。
もう一度「Open Folder」で今cloneしたもののディレクトリを開くと、そこがプロジェクトルートになり、作業がしやすくなるかも、、、?

  1. Visual Studio Code内で、JavaとScalaの拡張機能をインストール
    (Javaの拡張機能がまとめて入ってる)Extension Pack for Java
    Scala (Metals)、Scala Syntax (official)があればOK。
    拡張機能

2024/05/07追記:metalsでうまくいかない人(筆者も含め)は、windowsに直接sbtを入れよう!
(ノートPCからデスクトップPCに移行させたときにうまくいかなくて、、。まあ、こっちのほうが将来役に立つ、、かも?)
sbtの公式サイトから、インストールしちゃいましょう。
sbtの公式サイト

.msiファイルをインストール(.msiファイルってどんなファイルかわかります??)して、
あと、環境変数も忘れずに編集しましょう。色々流儀や派閥があると聞いたのですが、
A. 検索欄に「システム環境変数」と入れ、編集できそうなやつを押す
B. 「システムのプロパティ」というウィンドウが出るので、下のほうにある「環境変数」を押す
C. 「システム環境変数」の中に、Pathという環境変数(の中に更にいくつかのパス)があるので、そこにsbtのパスを追加する
(大体はC:\Program Files (x86)\sbt\bin、かなぁ、、。)
環境変数の編集
一応、環境変数を編集したら、VScodeを再起動したり、PC自体を再起動したりしとくと良いかもしれません。

  1. Javaが動くかチェック
    Javaが動くにはJDKが必要です。公式サイトやネットから取得もできますが、
    筆者は写真のようにVScode内でインストールしました。写真の画面が出てこない場合は、「New Window」すると出てくる可能性が高いですよ。
    JDK導入1

JDK導入2

・筆者の個人的ポイント:プロジェクトルートに、.vscodeや.metalsというディレクトリが勝手にできていると思いますが、いい感じに設定をしてくれてるものなので
今はスルーしておきましょう。筆者もこのプロジェクトでは中身変えていないです。

いい感じになったら、Javaのプログラムを実行してみましょう。Testディレクトリにある、「CheckJavaVersion.java」を実行すると、Javaのバージョンが表示されます。
JavaVersion確認

・筆者の個人的ポイント:Javaのバージョンは、11,17,21で動作しました。まあ、何でも大丈夫だと思いますが、
ビジネス的にはLTSバージョンを使うのが良いのでしょうか、? 確か公式はバージョン11を推奨していたような、、?

ちなみにもう一つのJavaプログラム「SimpleNotePad」は、簡易的なメモ帳機能の付いたプログラムです。気になったらぜひ。

  1. Scalaが動くかチェック
    Scala (Metals)、Scala Syntax (official)をインストールしたら、
    SBTというもので、Scalaのプログラムを実行していきます。
    まず、SBTtestを実行しましょう。
sbt test

SBTtest

[info] MainTest:
[info] - Main should print 'Hello, World!'

が表示されたらOKです。

続いて、SBTrunを実行しましょう。

sbt run

SBTrun

[info] running Main
Hello, World!

が表示されたらOKです。

・筆者の個人的ポイント:SBTtestは文字通りテストケースを実行するためのものなので、
Main.scalaの中身を変えてみると、、、?

・動作しましたでしょうか?
次回は早速、CPUをプログラムして作っていきたいと思います!

担当:Astalisks

次の記事は「01-02_加算器をつくる」

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