「AWS GameDay @ AWS Summit Japan 2024」優勝者が教えるGameDay必勝法
はじめに
AWS GameDayで優勝したくないですか!!?Top Engineerの大会やAWS Summitなどツヨツヨのエンジニアが参加してきそうな大会でも上位を競い合ってみたくないですか?
そんなあなたにGameDayの必勝法を伝授します!!!!
GameDayとは
AWS GameDay は、ある課題に対して AWS サービスで解決するための対応力や実装スキルを試すことができる実践形式のワークショップです。3~4 名でチームを結成し、待ち受けるさまざまなトラブルやクエストをクリアしながら最終ミッションの達成を目指します。各クエストをクリアするごとにポイントが付与され、最も多くのポイントを獲得したチームが勝者となります。ゲーミフィケーションされた安全な環境で、楽しみながらさまざまなことを学ぶことができる機会を得られるワークショップです。
とてもざっくりいうと、不親切な説明のワークショップを自分たちの知識や検索して問題を解いていくものです。
とある企業のエンジニアとして働いているといった想定のものが多く、そこで運用するシステムを構築したり問題を解決することでポイントを稼ぎ、チームまたは個人で順位を競い合います。得点が継続的に加算していくため早く問題を解決した方が良い場合や、問題を解決すると加点が止まったりするため最後まで解決しない方がいい問題がある場合があって、何をどの順番でいつ解くかも高得点には重要になってきます。
AWS Summit Japan 2024で開催されたGameDayのシナリオは以下の通りでした
今回のゲームシナリオとして採用された “Frugality Fest” では、架空のテクノロジースタートアップであるユニコーンレンタル社(Unicorn.Rentals)が、業界で人気を占めていた競合会社である RentMyUnicorns の買収を完了し、ユニコーン業界で世界最大のユニコーン提供会社になったというアナウンスから始まりました。
しかし、買収した RentMyUnicorns は、非常に人気の高いサービスであったため、大量のトラフィックに対応するためにシステムの増強が必要でした。トラフィックが増加するにつれ、インフラコストも増大していきました。このインフラを最適化するためのチームも時間もなく、インフラコストは急激に上昇し、資金が食いつぶされている状況でした。この日、めでたくユニコーンレンタル社の優秀な新入社員としてご入社された参加者の皆様には、本番環境を円滑に運営しながら総所有コスト(TCO)を削減するというミッションに取り組んでいただきました。
参加の流れ
GameDayは事前準備が9割、残り1割が本番というくらい事前準備が重要です。
個人的には本番より事前準備の方が学びが多く、本番はイベントを楽しむのがメインという感じです。
事前準備
復習するサービスを選定する
まずはイベントのタイトル名や出題されるサービスを予想していきます。
ある課題に対して AWS サービスで解決するための対応力や実装スキルを試せる実践形式の人気プログラムです。3-4 名でチームを結成し、トラブルやクエストをクリアしながら最終ミッション達成を目指します。今年のシナリオ 「Frugality fest」は、アプリケーションの運用コスト削減やシステム構成のコスト効率改善が中心となります。コンピューティング、ネットワーク、ストレージ、観測性に関するさまざまなコスト最適化の課題に挑戦しましょう!
AWS Summit Japan 2024のGameDayを例にしてみると、コンピュートはEC2とかLambdaあたり、ネットワークはVPC関連、観測性はCloudWatchといった感じで。あとはそこから関連しそうなサービスにも多少広げて候補を上げてみます。
JAMやWorkshopをやる
選定したサービスで触ったことがないものがあればWorkshopで実際に手に馴染ませておくことが重要です。
WorkshopはAWS Workshopsを使ったりしてサービスを順を追って操作していきます。
その後、Skill Builderで公開されているJAMやって応用できるかチェックします。
(体力あれば)ユーザガイドを見直す
ワークショップやJAMだと網羅性がないので念の為ユーザガイドを一通り見直していきます。
(体力あれば)出題されそうなシステムを考える
GameDayは2-3hしかないので複雑なアーキテクチャのシステムが出てくる可能性は低いと思うので、選定したサービスから想像できるシステム構成を考えてみます。
そこでどういった設定変更を要求されそうか想像します。
(この予想は当たったことないけど、、、笑)
本番
本番はもう自分を信じて突っ走ることがメインなんですが、本番中に心掛けていることを共有します。
序盤
主催者のノリについていく。盛り上げる。
Unicorn社の従業員の方が状況説明と共に新入社員である私たちを鼓舞してくれます。
僕もイベント盛り上げたいので全力でウェーイしてます、心の中で。
分担を考える
GamedayやJAMではそのイベントの趣旨に沿って取り組み方に推奨もしくは制約があります。
一緒に画面見て会話しながら進めるペアやモブといったやり方と、各自全力で走るソロ型があるのですが、特に制約がなければ基本ソロ型でやるのが効率いいです。
なので、勝ちに行くならソロ一択です。
(制約がある場合は、学習イベントと割り切ってメンバーとの会話を楽しみましょう。)
ソロでやる場合、どの課題を誰が解くのか最初に話し合ってとにかく解く。
わからないところは誰かに助けを求める感じで進めるのが経験上効率いいです。
なかなか解けそうにない問題があって他に解けそうな問題があるなら一旦後回しにして解ける問題をとにかく解きます。
早めに終わった人が他のメンバーに解いて欲しい課題があるか確認して、後回しにした問題を解くのがよさそうです。
この辺、ガチるなら最初になんとなく決めておくと良さげです。
マルチディスプレイのガチ構成でいく。点数表チェック大事。
GameDayはただ課題を解くだけでなくゲーム要素も多分に含まれているので、しれっとポイントが減らされていたり、地味に点差が詰められたりします。
マイナス要素の場合、マイナス理由が書かれていることが多いので、それになるべく早く気づいて対処する必要があります。
終盤に点数を眺めていると、地味に点差が広がったり狭まったりすることがあります。これは解いた課題が不十分、改善の余地があるケースで起こります。
こういった点数の動向を把握しやすいよう得点履歴画面をサブディスプレイに表示しておきます。ランキングで点差確認も必要なんですが、大抵の場合、主催側が大画面でランキング表示しているのでそちらを活用します。
解けないものはチームメンバーにヘルプ。ヒントは見ない
ヒントはさっさと開けて早めに問題解くことが重要な問題も確かにあるのですが、イベントによってはヒントを開けると最大得点が下がるケースもあるので優勝狙うなら基本ヒントは開けないようにします。
まぁ、その、ヒントはgoogleやLLMに頼るのがいいのかもしれません。
AIを駆使する
問題を丸っと投げて解くような使い方はあまりお勧めしません。これはあくまで学習イベントだし自分で解かないと!と言うのと、多分指示が明確なプロンプトじゃないと適切な回答を得られないからです。
私が活用するのはコード補完だったり書き換えに活用しています。
どういったコードが欲しいのか要求がはっきりしていると関数丸ごと作ってくれたりするので、あまり慣れていない言語で書かなければいけないケースは重宝します。
(まぁ生成AIの使い方は沢山情報あると思うのでそちらに任せます)
あとはgoogleしてもイマイチのケースで漠然とヒント聞くとかたまにやりますが、大抵はチームメンバーの方がより精度が高いモデルであることが多いです。ハイコンテキストなプロンプトを投げてもハルシネーションも少なくいいヒントをくれるので、ぜひチームメンバーを活用することをお勧めします。
終盤
時間余ったら祈る。点数を見てとにかく祈る
結構いい感じに解けた場合、終盤の30-60分はできることが少なくなっていると思うので、あとはとにかく祈ります。
前に祈らず30分ほど余裕かましてたら最後の10秒くらいで逆転負けしたことがありました。
そこから私は神に祈りを捧げるようになりました。
事後
振り返る
GameDayが終わった後に何をどうやって解いたか振り返ると、より理解が深まります。
当日はただ解くためだけに調べたやり方をとりあえず実行して正解することを優先することもしばしばあるので、そういった問題を理解する良い機会です。
GameDayは内容をブログに書けないお約束になっていると思うので、これはあくまで自分の振り返りとして。
終わりに
必勝なんて存在しませんでした、タイトル詐欺で申し訳ございません。
必勝法はないけれど、GameDayという学習イベントを全力で楽しむポイントをお伝えしたつもりなので、ぜひ試してみてください。
- GameDayで勝ちきるには事前準備がとても大事で、むしろ本番より学びになる
- 当日はゲーム要素を楽しみつつ、競い合いのドキドキを楽しむ
- 個人で内容を振り返り、難しかったところを復習する
今年全力で学びを楽しんだ結果、良い戦績も残せました。
イベント | 成績 |
---|---|
Network Topology Titans @ JAWS Days 2024 | 2nd(エビデンスなし) |
AWS GameDay @ AWS Summit Japan 2024 | 1st |
AWS GameDay Secure Legends (ハードモード) | 1st |
特にAWS Summitは優勝トロフィーもらえる数少ない貴重なイベントだったので優勝は激アツでした。
そろそろ殿堂入りという称号をいただいて出禁になる気がしていますが、また機会があれば参加させていただきたいと思っています。
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