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OBS WHIP (WebRTC) 雑感

2023/04/21に公開

これは一部時雨堂製品の宣伝記事になっています

前提

まとめ

  • OBS の WHIP の方向性は良い
  • それ以外の WHIP 実装は正直いまいち
  • クローズドソースの WHIP 実装が増えるの良くない流れだとおもう

OBS WHIP とは

凄く簡単に言うと OBS から WebRTC で直接配信できるようになる仕組み。

Image from Gyazo

こんな感じの遅延でブラウザなどへの配信が可能になる。

OBS WHIP の現状

OBS 30.0.0 で WebRTC/WHIP が利用可能になった。

https://github.com/obsproject/obs-studio/releases/tag/30.0.0

WHIP 対応機能

  • WHIP エンドポイント URL の設定
  • H.264 による配信機能
    • AV1 での配信はまだ対応していない
  • WHIP 最新ドラフトへの追従
  • Location による WHIP リソース URL の取得
  • 切断時 WHIP リソース URL へ DELETE によるリソースの解放
  • Authentication ヘッダーによる Bearer Token を利用した認証機能

WHIP 未対応機能

雑感

OBS というデファクトスタンダードな配信ツールが WebRTC に対応したことはとてもとても大きい

WHIP 自体はシンプルだし良い流れだと思う。対抗の WHEP も WHIP とほぼ同様の仕様になったことで、整理も進んでいきそう。ただ、結局シグナリングの仕様を決めたから、そのシグナリングの仕様を守るかどうかは実装者依存なのでかなり難しい。

事実 OBS も全部を実装しているわけではない。サイマルキャストとか TURN とかはまだ実装されていない。

OBS は多くのユーザーが利用しており、さらに OSS ということで、貢献することで問題点を解決できる。
ただ企業が提供しているソフトウェアの個別対応をしていくとなると、昔の SIP の独自実装に追従していく感じがする。

結局シグナリングの仕様を決めたことにより、OBS のようなメジャーソフトウェアは嬉しくなるが、それ以外の配信ソフトウェア対応でメーカーの負担はより大きくなりそうだなぁというお気持ちがある。

結局シンプルな仕様を維持されることはなく、だんだんと拡張されたり独自仕様が増えてきたりして、
疲れていく流れが見えてしまい、悲しい気持ちになる。

OBS WHIP を試したい場合

これは宣伝です

Sora Labo

時雨堂WebRTC SFU Sora を無料で検証できるサービス。
月 2000 分までは利用可能。

OBS で配信する を見ながら試せる。

おまけ

この Pull-Request を出した方とオフラインで会う機会があり、感謝を伝えた。

Add WebRTC (WHIP) output support by kc5nra · Pull Request #7926 · obsproject/obs-studio

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