初心者向けのハンズオンについて
はじめに
この Blog 及び JAWS-UG(AWS Users Group – Japan) Advent Calendar 2025
をご覧頂きありがとうございます。
ここ数年の JAWS-UG アドベンドカレンダーの発起人 かつ JAWS-UG 初心者支部の運営をしております、織田 繁(@OutputSeq)です。
前提知識
アドベントカレンダーの初日ということもあるので、まず前提知識。
JAWS-UG とは
JAWS-UGとは、AWS (Amazon Web Services) が提供するクラウドコンピューティングを利用する人々の集まり(コミュニティ)です。
一人ではできない学びや交流を目的としてボランティアによる勉強会の開催や交流イベントなどを行なっています。
私たちは日本全国に「支部」の形でグループを持ち、それぞれのテーマに基づいて活動を行なっています。
このコミュニティーは、非営利目的で活動しています。
JAWS-UG 初心者支部とは
多数ある「支部」の中で私はJAWS-UG 初心者支部の運営をしており、以下の特徴を持ちます。
- AWS をこれから活用したい人や一緒に勉強する仲間が欲しい人を主なターゲットとしています。
- AWS への理解を深めていただくお手伝いをすることはもちろんのこと、みなさまがより楽しく学び、よりステップアップしていくためには不可欠となる、初心者支部の卒業 → JAWS の他支部へと巣立つためのお手伝いをします。
JAWS-UG 初心者支部におけるハンズオンコンテンツ
JAWS-UG 初心者支部のイベントコンテンツとしては LT 会やハンズオン会をすることが多いのですが、私自身の勉強にもなるため、ハンズオンコンテンツの作成を何度かしています。
- AWS Amplify Studio + Figma ハンズオン
- [JAWS DAYS 2022] ハンズオン~コンテナサービスを CI/CD パイプラインでデプロイしよう~
- Amazon Athena から見た Amazon S3 Standard、Amazon S3 Express One Zone の比較
- Terraform、S3 Standard/Express One Zone/Tables
JAWS-UG 初心者支部の参加者層の厚さ
非常にありがたいことに JAWS-UG 初心者支部でオンラインイベントを開催すると 100 名を超える方々にご参加頂いています。これは"オンライン参加"・"初心者"というキーワードが参加のハードルを下げているのが背景にあると考えています。一方で参加者の幅が広くなってしまう面もあります。
- IT エンジニアとして初心者
- AWS としての初心者
- AWS サービス(ex:コンテナ)の初心者
- コミュニティの初心者
- etc
ハンズオン資料作成での難しさ
例を上げると、AWS CLI を利用した環境構築でのハンズオンをした時の感想で以下 2 つのコメントがありました。
- CLI をコピペしているだけで終わってしまい、何がしたいハンズオンか伝わらない。
- CLI で工程を分解してくれたので、コンソールでは気が付かない API 処理に気が付けた。
つまりは同じ文脈でも人によって評価が大きく変わってしまったのです。
これは期待した内容と比較してあっているのか、異なっているのかで評価が変わっていると評価をしています
LT大会でも同じ評価になることはありますが、ハンズオンは長時間で自分で理解をして続けることが負担になるので、評価のギャップがLT大会よりもハンズオン会の方が大きくなる傾向にあります。(5段階評価で1 or 5が多くなる)
次回以降のハンズオンでトライしたいこと
1.フィードバック機構の強化
事前アンケート
ハンズオン内容を決めたら、期待値や経験レベルをヒアリングする
- 準備からハンズオンとしてやりたいのか?
- 準備は CloudFormation/Terraform で一括で作成して良いのか?
- 時間は短いコンテンツか、長いコンテンツか。
- GUI でやりたいのか? CLI でやりたいのか?
- 前提知識として知りたい内容はあるか?
ハンズオン中
- 詰まった人への対応スタッフを増加し、サポート体制を強化
- 質問がしづらい状況を避ける
- 事前に詰まりそうな事例には FAQ を作成
事後アンケート
- 「理解度」「課題」「次に学びたい内容」をヒアリング
- 専門支部に繋げられそうであれば、連携することで JAWS-UG 内でコンテンツを広げていく
2.背景を明確に
単純にコピペで終わらないために、「なぜこのコマンドを実施するのか」などの背景を明記する。
3.事前に資料公開
ローカル環境のセットアップがある場合など特に資料を事前公開し、参加に不安がある方のハードルを下げる
最後に
参加者全員を同じレベルでの満足度や理解度に持っていくのは難しいとは理解をしています。
このため、参加者それぞれのレベルで何かしらを持ち帰れるコンテンツを作れれば良いと考えます。
同じ文脈でも肯定・否定があるのは仕方がない、でも肯定の数を増やしたい気持ちです。
またハンズオンコンテンツを通じて初心者支部から各 JAWS-UG 支部の繋がりができるようになるように努めていきたいと思います。
私自身が興味がるコンテンツで、かつ、みなさんが楽しいと思える内容であれば嬉しく思います。
現在はre:Invent 2025前後で出るiceberg関連のハンズオンを目指して準備中です。
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