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精神面から考えた量産作業を効率化する方法

2022/04/26に公開

はじめに

この記事は自身の体験に基づいた量産作業を効率化するための方法です。
テクニック的なものではなく、やる気といった精神面でのお話です。

人によっては当たり前のことかもしれませんが、昔の私と同様の失敗をしている人がいると考え記事にしました。

自己紹介と背景

インディーゲーム開発チーム『にゃっほい屋』で、主に企画、グラフィック、シナリオを担当しています。
今回の記事は主にグラフィック作業をしているときの経験に基づいたものです。

アイコンを量産する、ボタンを量産する、背景を量産する、モデルを量産する。グラフィッカーの作業は量産の連続です。

今回は自動化ができない、それでも繰り返さないとならない作業に苦痛を感じないための、私なりの対処法です。

結論、同じ作業をまとめ過ぎない

最初に結論から言ってしまうと、同じ作業をまとめ過ぎないことです。

同じ作業をまとめるとはどういうことか?
どうしてまとめてはいけないか?

順に説明していきます。

同じ作業をまとめるとはどういうことか

まず簡単な例を出します。

  1. 封筒に名前を書く
  2. 封筒に紙を入れる
  3. 糊で封をする

という作業があるとします。
これを100セット行うものとします。

普通に効率化してみる

おそらく単純に効率化すると、このようになると思います。

  1. 封筒に名前を書くを100回繰り返す
  2. 封筒に紙を入れるを100回繰り返す
  3. 糊で封をするを100回繰り返す

これは考えようによっては効率的です。

1の作業をするときはペンをずっと持っていられます。
2の作業をするときは紙と封筒を目の前に積んでおけば同じ動作で入れていくことができます。
3の作業をするときは糊をずっと手に持っていられます。

これこそが私が昔行っていた効率化です。一見問題がないように見えます。

しかし実はこのやり方は全然効率的ではありませんでした。

同じ作業を100回行うことの苦痛

はっきり言って100回も同じ作業を繰り返せばかなり飽きます。
個人差はあるし作業内容でも違いはあるでしょうが、やらなければいけない回数をまとめてしまうのは、飽きを考慮しなければ効率的かもしれませんが、実際のところ非効率です。
それは飽きというのはかなりの弊害があるからです。

飽きからくる弊害

実際に飽きてくると、様々な弊害が生まれます。

  1. 集中力が切れて失敗する
  2. 手が止まることが増え、席を立つ回数が増える
  3. 眠気に襲われる
  4. 作業自体が心底嫌になってくる

他にたくさんあるでしょう。
どうしても回避できないものならいざ知らず、効率化を考えた結果、弊害から非効率になって苦痛を感じるのでは本末転倒です。

ですからこれらを回避するためには飽きない工夫が必要です。

飽きない工夫

今回の場合、飽きない工夫としておすすめなのは、一工程の作業を20回ずつにすることです

  1. 封筒に名前を書くを20回繰り返す
  2. 封筒に紙を入れるを20回繰り返す
  3. 糊で封をするを20回繰り返す
  4. 1~3を5セット繰り返す

これによって適度に刺激を変えることでマンネリによる飽きを多少なりとも防ぐことができます。
途中で作業を変えることは一見効率的でないように思えますが、飽きからくるロスを考えればむしろ効率的になります。

飽きる気持ちを責めていはけない

これは自分に対しても他人に対しても言えることですが、飽きる事を責めてはいけません。
飽きはどうにもならない人間の感情です。

自分は飽きっぽい、集中力がない、努力が足りない、そう思ってしまうかもしれませんが責める必要はありません。
見直すべきは自分の性格ではなく、性格を受け止めたうえでの効率化の方法です。

余談ですが、仕事などで各々に自由が与えられていない状態で飽きることを責められる場合、それは飽きる側の問題ではなく飽きる環境を作っている側の問題だと思います。

作業効率を求める場合、飽きを必ず考慮しよう

効率を求めやすい人に多いのは理論上の効率を重要視するあまり、心理面でも効率を考慮し忘れることです。
けれど最も効率的なのは自身の性格をきちんと把握して効率化すること。
これはいわゆるハウツー本などでも見られる傾向ですが、こうするといい!という具体的なやり方にはむしろとらわれない方が効率的です。
一日8時間をほどほどの集中力で働ける人もいれば、1日5時間に物凄い集中力を発揮できる人もいる。
大事なのは自分の性格を知ることです。
そしてそのやり方に自信を持つことです。
人から見れば非効率に見えても、その人にとってはそれが効率的な場合もあります。

最後に

苦痛な作業が目の前にあり弱音を吐きたくなった時、人はつい自分を責めてしまいます。
しかしやり方を見直すことで回避できる場合もたくさんあり、見直すことで効率化できることもあります。
苦痛を感じたら、そこに効率化のヒントがあると考えて、前向きに自分を責めずやり方を考えてみてはいかがでしょうか

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