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[GPTs]マルチエンドストーリー

2023/11/28に公開

はじめに

OpenAI社のGPTsを駆使し、物語の途中で選択肢によって異なる展開が楽しめる「マルチエンド物語」という新しい形の物語生成モデルを開発しました。このモデルでは、ユーザーがプロンプトに基づいて物語を開始し、その後の選択によって物語が変化する、唯一無二の体験を提供します。

モデルの概要

開発した「マルチエンド物語」は以下のリンクかで体験できます。
https://chat.openai.com/g/g-AZzkMneVV-marutiendowu-yu

このモデルは、物語の主人公とその世界観をユーザーが設定することから始まります。(入力がなければAIが勝手に名前や世界感を考えてくれます。)
さらに途中に選択肢が用意され、その選択によって進む方向性が変わるので、ただ物語を読むのでは無く、自分が主人公として体験している感覚になります。
舞台設定を細かく入力するとその内容に沿って物語を生成します。
物語内容はAIが生成しているため、毎回変わります。
選択肢は用意されていて数字入力で答えることができます。(選択肢以外の行動を直接入力することもできる。)
世界感例:魔法のあるファンタジーな世界, 近未来の都市, 現代の学校
*選択肢を間違い続けるとBadエンドになることもあります。

実行例

入力プロンプト

  1. 主人公の名前は太朗で会社を平社員から社長になるまでの成り上がりストーリーで物語を作成してください
  2. 主人公の名前は太朗で女性と東京都内でデートする物語で作成してください
  3. 主人公の名前は太朗で現代の東京を舞台に旅行している感覚の物語を作成してください

例1「平社員から社長になるまでの成り上がりストーリー」

「主人公の名前は太朗で会社を平社員から社長になるまでの成り上がりストーリーで物語を作成してください」


上記のように選択肢が提示され、その数字で返すとそれによって物語が分岐して次に進む


ここで物語は終了します。今回はハッピーエンドで終わりましたが、選択肢によってはバッドエンドになることもあります。

例2「女性と東京都内でデートする物語」

「主人公の名前は太朗で女性と東京都内でデートする物語で作成してください」


今回は物語の途中で情景が画像生成されました。

さきほどの画像はリアル感があったが、今回の画像はアニメ感になり、異なるスタイルで画像生成されてしまっている。

この先は実際に使ってみてのお楽しみ!

例3「現代の東京を舞台に旅行」

「主人公の名前は太朗で現代の東京を舞台に旅行している感覚の物語を作成してください」

パターン1


パターン2


上記の結果から、同じ入力の仕方でも違う出力になるので、同じ内容でもいろんな物語を楽しむことができる。
ここから違う選択肢を選んでいた場合というパラレルワールドは見ることができないので、現実世界と同じ、時間の一方通行性の感覚を得られる。

感想

入力するごとに生成される物語が異なっており、選択肢によって物語が分岐していくので、モデル使用者ひとりひとりが唯一無二のストーリー体験をできると思っています。
今回、記事に書いた例では見せられなかったバッドエンドやファンタジーな世界など、様々なジャンルや結末を試すことができ、その多様性が非常に奥深いのででぜひ試してみてください。

精度向上案

・画像出力する回数を増やす。
・同じ物語内では同じスタイルの画像生成を行うようにする。

応用例

  1. マーケティングキャンペーンのインタラクティブストーリー
    企業はこのモデルを使用して、製品やサービスの宣伝キャンペーンを行うためのインタラクティブなストーリーを制作できます。ユーザーは自分自身を主人公として、ストーリーの中で製品やサービスの選択をすることができ、それに応じて異なるストーリー展開や特典が提供されます。これにより、ユーザーとのエンゲージメントが高まり、製品やサービスの認知度が向上します。
  2. 採用プロセスのゲーミフィケーション
    企業の採用プロセスにおいて、応募者に対してこのモデルを活用したゲーム化された評価を提供できます。応募者は自身のキャラクターとして採用プロセスに参加し、模擬面接や業務シナリオに対する選択肢を通じて自分の適性やスキルを証明できます。
  3. 教育分野でのインタラクティブラーニング
    学校や教育機関は、学生に対してさまざまな教育コンテンツを提供するためにこのモデルを使用できます。学生は歴史のキャラクターとして特定の時代にタイムトラベルし、歴史的な出来事に関与したり、科学の実験を行ったりするなど、教材の一部として利用できます。

終わりに

この度のGPTsモデル開発により、「マルチエンド物語」は、物語を読むだけでなく、ユーザーが積極的に物語を形作ることができる新しい形の物語体験を提供します。このモデルは、ただ物語を楽しむだけでなく、教育やマーケティング、採用プロセスなど様々な分野での応用が期待できます。今後も新しい可能性を求めていろんなGPTモデルを作成していきたいと思います。

HPで他のGPTモデルを掲載しているのでご覧ください。
https://sekitoba.tech/gpts/
また、GPTsやAI開発のお問い合わせは以下のリンクからお願い致します。
https://sekitoba.tech/contact/

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