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VMware Workstation 17の音切れを解決する

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VMware Workstation 17で起きる音切れの問題を解決する方法について説明します。この問題は仮想サウンド・デバイスを変更することで解決できます。

  • VMware Workstation Pro 17.6.4で確認済み
  • ホストOS: Windows 11
  • ゲストOS: Kubuntu 25.10

問題の概要

VMware Workstation 17でKubuntu 25.10を実行していると、音声再生の時に音がぶつぶつと途切れます。この問題は1分ほどで消えることもありますが、システム更新などがあるとまったく改善しないこともあります。

症状的からみてオーディオバッファの扱いがうまくいっていないことが原因と考えられます。

解決方法

ゲストOSのサウンド設定を変更する

Ubuntu系のディストリビューションでは、PipeWireがサウンドサーバとして使われています。PipeWireの設定を変更して、オーディオバッファのサイズを増やすことで音切れが解決する場合があります。

~/.config/pipewire/low-latency.conf というファイルを作成し、以下の内容を記述します。

low-latency.conf
context.properties = {
    default.clock.rate =        24000
    default.clock.quantum =     1024
    default.clock.min-quantum = 1024
    default.clock.max-quantum = 1024

    default.clock.allow-rate =  [24000]
}

このファイルで一番重要な点は、default.clock.allow-rateの値を24000に設定していることです。これにより、サンプル周波数が24kHzに固定されます。それ以外の信号はサンプルレート変換を施されて24kHzに変換されます。この結果、高サンプルレートの音声データが原因で発生するバッファ不足を回避できます。

仮想サウンド・デバイスを変更する

ネット上にはいくつかの解決方法が提案されています。一番解決だと思われるのは、仮想サウンド・デバイスを「ES1371」に変更する方法です。

  1. VMware Workstationを停止します。
  2. 当該仮想マシンの設定ファイルである.vmxファイルをテキストエディタで開きます。
  3. sound.virtualDevを含む行を探します。
  4. その行の値をes1371に変更します。

例えば、以下のようにします。

sound.virtualDev="es1371"

sound.virtualDevの行が存在しない場合は、新たに追加します。Redditの投稿を参考にしました。

注意

ネット上にはVMware Workstationの「音割れ」対策について説明している記事もありますが、当記事で扱っているのは音が割れる問題ではなく音が途切れる問題です。割れた音と途切れた音は全く違います。

四半世紀以上VMwareデスクトップ製品を使っていますが、私自身は音割れの問題に遭遇したことはありません。一方で音切れの問題は何度か経験しています。無論、私の経験を以て音割れが起きないと断言することはできません。

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