[GPT-4o][Bitemporal Data Model]入出金取引管理の実装について
入出金取引の管理テーブル設計と具体的なシナリオ
入出金取引の管理テーブル設計
入出金取引の管理には、以下のようなテーブル設計を考えます。
Transactionsテーブル:
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
transaction_id | INT | 取引ID (主キー) |
user_id_from | INT | 送金元のユーザーID |
user_id_to | INT | 受取先のユーザーID |
transaction_type | VARCHAR(20) | 取引の種類 (例: "入金", "出金") |
amount | DECIMAL(10, 2) | 取引金額 |
valid_from | DATETIME | 取引の有効期間の開始日時 (有効期間A) |
valid_to | DATETIME | 取引の有効期間の終了日時 (有効期間A) |
system_start | DATETIME | 取引のシステム開始日時 (有効期間B) |
system_end | DATETIME | 取引のシステム終了日時 (有効期間B) |
このテーブルでは、取引の有効期間とシステムの管理期間をそれぞれ保持することで、Bitemporal Data Modelを実現します。有効期間Aは取引が実際に有効である期間を示し、有効期間Bはシステムがその取引を認識している期間を示します。
具体的なシナリオとSQLクエリ
-
新しい入金取引の登録
- ユーザーAがユーザーBに1,000円を送金する。
-- 新しい入金取引の登録 INSERT INTO Transactions (user_id_from, user_id_to, transaction_type, amount, valid_from, valid_to, system_start, system_end) VALUES (1, 2, '入金', 1000.00, '2024-06-26 10:00:00', NULL, '2024-06-26 10:00:00', '9999-12-31 23:59:59');
このSQL文の実行が必要な理由: 新しい入金取引を記録するために、Transactionsテーブルに新しい行を挿入します。この行は有効期間Aが始まり、システムの認識期間Bも開始します。
この時点でのテーブルの状態:
transaction_id user_id_from user_id_to transaction_type amount valid_from valid_to system_start system_end 1 1 2 入金 1000.00 2024-06-26 10:00:00 NULL 2024-06-26 10:00:00 9999-12-31 23:59:59 -
出金取引の更新
- ユーザーAが自分の口座から500円を出金する。
-- 出金取引の更新 UPDATE Transactions SET valid_to = '2024-06-26 15:00:00', system_end = '2024-06-26 15:00:00' WHERE transaction_id = 2; -- 新しい出金取引の登録 INSERT INTO Transactions (user_id_from, user_id_to, transaction_type, amount, valid_from, valid_to, system_start, system_end) VALUES (1, 0, '出金', 500.00, '2024-06-26 15:00:00', NULL, '2024-06-26 15:00:00', '9999-12-31 23:59:59');
このSQL文の実行が必要な理由: 出金取引を更新して現在の有効期間を終了し、新しい出金取引を登録します。これにより、前の取引の有効期間Aが終了し、新しい取引の有効期間Aが始まります。
この時点でのテーブルの状態:
transaction_id user_id_from user_id_to transaction_type amount valid_from valid_to system_start system_end 1 1 2 入金 1000.00 2024-06-26 10:00:00 NULL 2024-06-26 10:00:00 9999-12-31 23:59:59 2 1 0 出金 500.00 2024-06-26 15:00:00 NULL 2024-06-26 15:00:00 9999-12-31 23:59:59 -
取引の取り消し
- 管理者が誤った取引を取り消す。
-- 取引の取り消し UPDATE Transactions SET valid_to = '2024-06-26 14:00:00', system_end = '2024-06-26 14:00:00' WHERE transaction_id = 1;
このSQL文の実行が必要な理由: 誤った取引を取り消すために、その取引の有効期間Aを前倒しで終了します。これにより、その取引は無効となります。
この時点でのテーブルの状態:
transaction_id user_id_from user_id_to transaction_type amount valid_from valid_to system_start system_end 1 1 2 入金 1000.00 2024-06-26 10:00:00 2024-06-26 14:00:00 2024-06-26 10:00:00 9999-12-31 23:59:59 2 1 0 出金 500.00 2024-06-26 15:00:00 NULL 2024-06-26 15:00:00 9999-12-31 23:59:59 -
取引の再開
- 管理者が誤って取り消した取引を再開する。
-- 取引の再開 UPDATE Transactions SET valid_to = NULL, system_end = '9999-12-31 23:59:59' WHERE transaction_id = 1;
このSQL文の実行が必要な理由: 取り消した取引を再開するために、その取引の有効期間Aを再度無期限に設定します。これにより、取引は再び有効となります。
この時点でのテーブルの状態:
transaction_id user_id_from user_id_to transaction_type amount valid_from valid_to system_start system_end 1 1 2 入金 1000.00 2024-06-26 10:00:00 NULL 2024-06-26 10:00:00 9999-12-31 23:59:59 2 1 0 出金 500.00 2024-06-26 15:00:00 NULL 2024-06-26 15:00:00 9999-12-31 23:59:59 -
過去の取引の閲覧
- ユーザーが過去の取引履歴を確認する。
-- 過去の取引の閲覧 (例: ユーザーID 1の過去の入出金取引を全て表示) SELECT * FROM Transactions WHERE user_id_from = 1 OR user_id_to = 1;
このSQL文の実行が必要な理由: ユーザーが過去の取引履歴を確認するために、Transactionsテーブルから関連する取引を検索します。
この時点でのテーブルの状態:
transaction_id user_id_from user_id_to transaction_type amount valid_from valid_to system_start system_end 1 1 2 入金 1000.00 2024-06-26 10:00:00 NULL 2024-06-26 10:00:00 9999-12-31 23:59:59 2 1 0 出金 500.00 2024-06-26 15:00:00 NULL 2024-06-26 15:00:00 9999-12-31 23:59:59
結果
以上の具体的なシナリオとSQLクエリによって、Bitemporal Data Modelを用いた入出金取引の管理が実現されます。各操作におけるSQL文の実行とその理由についても詳細に説明しました。
Discussion