初心者向け!Raspberry Pi セットアップまとめ [OSインストール/WiFi/SSH/VNC]
こんにちは!
こちらの記事
にある通り初めて自分自身でRaspberry Piを買いましたので,セットアップ方法をまとめて備忘録として残すことにしました!不明点や間違っている点があれば教えてください.(この記事の執筆時にはラズパイを手放していたので,少し画像数が少なくなってわかりにくいところも多々あると思いますがご了承ください.)
この記事では,Raspberry Piにディスプレイやキーボードなどの機器を繋げずに,自分のPC/MacからRaspberry Piにアクセスするところまでを説明します.
参考にしたサイトは随時記事内に示し,まとめて記事の一番下にも再掲いたします.
この記事でわかること
- 公式ソフトを使ってRaspberry Pi OSをSDカードにインストールする方法
- SDカードにWiFiの設定を書き込む方法 (Raspberry Piを起動する前にPC側で設定)
- SSH接続を行う方法
- VNCを通して,PCにRaspberry Piの画面を投影して遠隔操作をする方法
- 複数のWiFiを設定する方法
おことわり
- 本記事は,あくまでも初心者が書いているため,責任は取れません.(公式ドキュメントや色々なサイト・記事を参考にしてファクトチェックを行いながらお願いします)
- 間違っているところなどはぜひ教えていただけると嬉しいです.
- 著者はMacBook Airユーザーですので,画面のキャプチャなどは mac OS のものとなります.
大まかな流れ
本記事は以下の流れになっています.
- 準備編 (今回使用した機器の購入サイトへのリンク付き)
- SDカードにRaspberry Pi OSをインストールする
- WiFiを設定する
- SSHの設定をする
- PCからRaspberry PiにSSH接続を行う
- VNCを通してRaspberry Piを遠隔操作する
- [任意] 別のWiFiの設定を事前に行う
準備編
Raspberry Pi本体と,電源アダプタ,microSDカードを用意しましょう.今回は以下のものを使用しました.
-
Raspberry Pi Zero WH
- 2970円 (記事執筆当時)
-
KSY USB電源アダプター 5V/3V 1.5m microUSBコネクター
- 1870円 (記事執筆当時)
-
Apacer microSDHC 32GB CL10 UHS-I for Pi
- 1320円 (記事執筆当時)
また,私の使用しているMacBookAirはSDスロットはないので,Type-Cで接続できるSDカードリーダを持っているハブを使用します.参考程度に持っているカードリーダを以下に貼っておきます.
- 1320円 (記事執筆当時)
-
Anker USB-C ハブ (10-in-1, Dual Display)
- 5990円 (記事執筆当時)
余談ですが,このハブ,
1 × USB PD対応USB-C ポート (Max 入力100W / Max 出力85W) ※データ転送や映像出力に非対応
1 × データ転送用USB-C 3.2 Gen1 ポート(Max 5Gbps) ※充電や映像出力に非対応
3 × データ転送用USB-A 3.2 Gen1 ポート(Max 5Gbps) ※充電や映像出力に非対応
1 × Max 4K (30Hz) 対応HDMIポート
1 × Max 1080p (60Hz) 対応VGAポート
1 × イーサネットポート (Max 1Gbps)
1 × microSDカードスロット
1 × SDカードスロット
となっているので,結構重宝してます.
Raspberry Pi OSをインストールする
今回は公式Imagerソフトウェアを使ってインストールします.
- ご自身の使っているPCに合わせたソフトウェアをダウンロードしてください.
公式Imagerのダウンロードサイト - Imagerを開いて,自分の用意したRaspberry Piの種類と,ダウンロードしたいOSの種類と,インストール先のSDカードを選んでください.
ここでは,Raspberry Pi ZeroにRaspberry Pi OS 32-bitを選択 - "Would you like to apply OS customisation settings?"と聞かれたら"Edit Settings"を選んでください.選んだ時に,Mac OSの人は,Wifiの設定をシステムから読み取るか聞かれますが,YESにしておくと楽です.
- Generalでは,以下の設定を編集します.
- Hostname: そのままでOK
- Set username and password: チェックしておく
- Username: ラズパイでログインするアカウント名 [必ず覚えておく]
- Password: ラズパイでログインするアカウントのパスワード [必ず覚えておく]
- Configure wireless LAN: チェックしておく
- ここに,PCと同じネットワークの設定を記入してください.
- Wireless LAN Countryは**JP(日本)**にしてください.
- Set locale settings: チェックしておく
- Timezone: 日本にしておく
- Keyboard layout: jp(日本)にしておく
- Serviceの設定を確認する.以下のようになっていればOKです
- Enable SSH: チェックされている
- Use password authentication: こちらが選ばれている
- Enable SSH: チェックされている
- SAVEを押す.Warning(SDカードの内容が消えるけど大丈夫か)が出てきますが,OSを書き込むには必ず消さないといけないので,表示されているSDカードの名前が正しいことを確認して YESを押してください.
- 数分間,インストールされるのを待ちましょう.
- インストールが終わったらSDカードを抜きます.
SSHを有効化する
先ほど抜いたSDカードをもう一度PCに差し込みます.そしたらTerminal(Windowsの場合はコマンドプロンプトなど)を立ち上げましょう.Terminal上でSDカード(名前がbootfsもしくはbootになっているはずです)のディレクトリに移動します.
Macでbootfsのディレクトリに移動するコマンド例は以下になっています.
cd /Volumes/bootfs
ラズパイが起動時にSSHを有効にするため,以下のやり方に沿って空のファイルを作成します.
SSHのファイルを作成します.
touch /Volumes/bootfs/ssh
PCからRaspberry PiにSSH接続を行う
いよいよ,Raspberry Piを起動して,SSHでPCから接続してみましょう!
まずは,Wifi, SSHの設定が完了したSDカードをPCから取り出して,ラズパイに差し込んでください.
次に,電源(microUSB ACアダプター)を接続してコンセントに差し込みます.すると,ランプがついて起動し始めたことがわかります.
ラズパイが起動完了するまでしばらく(1分程度)かかるので,少し待ちます.1分程度たったら,PC側のTerminalに以下のコマンドを打ち,ラズパイのIPアドレスを特定します.(もし,OSのインストール時にHostnameを変えた人は,raspberrypiの部分を設定したHostnameに置き換えてください.)
ping raspberrypi.local
表示される結果に,raspberrypi.local(数字)
という部分があると思いますが,ここの数字部分がIPアドレスです.このIPアドレスはメモしておいてください.実行は無限に繰り返されていますので,control + C
で終了してください
次に進む前に,OSのインストール時に設定したusernameとpasswordを思い出しておいてください.そしたら,SSH接続を行います.usernameはご自身が設定したusername,IP_addressは先ほどメモした数字(例 192.168.24.40)に置き換えてください.
ssh username@IP_address
次に,passwordが求められるので,これもご自身が設定したpasswordを入力してください.
Terminalでの表示が
username@IP_address : ~ %
のようになっていればSSH接続成功です.
SSHの接続を切るには,
exit
と打つだけでOKです.
[おまけ]
ちなみに,TerminalからSSHでラズパイにアクセスすることが多いなら,毎回IPアドレス打つのめんどくさいですよね?PC上で設定を行うと,好きな名前でアクセスすることができます.
今一度,PCのターミナルを出してください.(自分のPCの設定をするのでSSHは切断してください.)
.sshディレクトリに移動してみます.
cd ~/.ssh
もし,ここでエラーが出る場合は.sshディレクトリが未作成ですので,以下のコマンドで作成してください.
mkdir ~/.ssh
次に,configファイルを編集するので,nanoで開いてみます.
nano config
以下の設定を追記してください.RaspberryPiの部分は好きな名前に変えて大丈夫です.以下は,IPアドレスが192.168.24.40,usernameがsayakaの例です.こちらはご自身のラズパイのIPアドレスとusernameに置き換えてください.
Host RaspberryPi
HostName 192.168.24.40
User sayaka
すると,次からは以下のコマンドでラズパイにアクセスできます.(RaspberryPiは自分がつけた名前にしてください.)
ssh RaspberryPi
VNCを通してRaspberry Piを遠隔操作する
こちらは任意の項になりますが... Terminalだけじゃなくて,実際にラズパイの画面を見ながら遠隔操作したい!という場合はこちらの設定をすると便利です.
それでは,まずはラズパイ側の設定が必要ですので,今一度SSH接続済みのターミナルをご用意ください.設定画面を開くために,このコマンドを入力します.
sudo raspi-config
次に,表示された画面で,
「3. Interface Options」 → 「I3. VNC」 → 「YES」
の順番に選択します.
そして,
「1. System Options」 → 「S5. Boot / Auto Login」 → 「B4. Desktop Autologin」 → 「YES」
の順番に選択します.
最後に,
「8. Update」
を行います.
アップデートが終わったら,「Finish」を選択して終了します.
その後,一旦再起動をするため,Terminal上で以下のコマンドを打ちます
sudo reboot
次に,PC側の設定を行います.
Download VNC Viewer by RealVNCにアクセスし,自分のPCに合わせてダウンロードします.
ソフトがダウンロードできたら,開いて,画面上部にある入力欄にご自身のラズパイのIPアドレスを入力します.
そしたら,username, passwordを聞かれますので,ご自身のものを入力することでアクセスができると思います.
別のWiFiネットワークを設定する
今回,私はこのラズパイを実家に送って,電源挿すだけでWiFiとの接続ができるようにする必要があったため,実家のWiFi情報を先に登録しておくことにしました.
参考にしたサイトはこちらです.
sudo nano /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
開いたエディタで以下のファイルを書き込む.
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
network={
ssid="実家のWiFiのSSID"
psk="実家のWiFiのパスワード"
priority=1
}
最後に...
ここまで読んでいただきありがとうございました.
ラズパイのセットアップについての備忘録はいかがでしたか?この記事が参考になれば幸いです.
また,この記事の親記事となる「Raspberry Pi Zeroで実家の長寿犬のために温度をモニター with LINE Messaging API & GAS」では,実際にRaspberry Piを使った作品の制作過程を細かく説明しています.よろしければご覧ください!!
参考サイト
Raspberry Pi 公式 Imagerの説明書
【初心者向け完全版】ラズパイの初期設定【win/mac対応】
Download VNC Viewer by RealVNC
RaspberryPiで無線LANのSSID/Passを複数設定する
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