🎤

RSSとNotebookLMで"概要だけ欲しいニュース"のインプットを高速化

に公開

毎日RSSリーダーでニュースを流し読みして"あとで読む"に記事を追加していたら、週末には50件くらい溜まって読むのが億劫になること、ありませんか?
日本語での音声概要に対応したNotebookLMを活用することで、"あとで読む"負担が減らせそうなので共有します。

概要

RSSリーダーから気になった記事をNotebookLMへ送り、音声概要を生成すると複数ジャンルでも上手くまとめてくれる。

対象読者

  • RSSで情報収集をしている方
  • NotebookLMの音声概要を(無料範囲で)活用したい方

この記事で言及しないこと

  • RSSでの情報収集はそもそもベストプラクティスか?
  • RSSのおすすめフィード

対象とするニュース分類

前提として、私のRSSリーダーでは一般ニュース・クラウドプロバイダ公式やITmediaなどIT業界のニュース・ZennやQiitaなどITブログ媒体を購読しています。

普段RSSリーダーで流し読みするときに記事をどのように分類しているのか振り返ると、次の3段階のレベルに分けられると考えました。

これまでは、レベル2と3の記事を"あとで読む"に登録して消化のために余暇時間を大量に消費していました。
しかし、レベル2に関しては「概要だけで良い」「多少間違っていても致命的でない」……AI要約にピッタリですね。

(レベル3についてもNotebookLMを活用して学習できますが、今回は対象外)

手順

RSSリーダーからNotebookLMへ共有

今回は私が使用しているInoreaderを使用する手順を例としますが、やっていることはiOSの共有メニューからNotebookLMを起動しているだけなので、他のRSSアプリやAndroidでも実施可能と思います。

  1. 記事リストを眺めて「概要だけ知りたい」と思った記事を、左スワイプのメニューから共有してNotebookLMへ

Inoreader share button
Inoreader share menu
Inoreader使用時の例

先日NotebookLMアプリ版がリリースされたので、URLコピペが不要になり共有が一気に楽になりましたね!

  1. NotebookLMでノートブックの選択。私は1日ごとに新しいノートブックを追加しています。

NotebookLM select notebook
初回のノートブック名は自動生成で後から変更できます

  1. 1~2をRSSを消化するまで繰り返す

NotebookLMでカスタマイズした音声概要生成

作成したノートブックは、ジャンルも目線もバラバラの記事が集合しているので音声概要の指針を定めておきます。
まだまだ改善の余地はありますが、私は以下のようなプロンプトにしています。

リスナーはITエンジニアです。
政治やビジネスなど一般的なニュースは概要を説明して素早く全体感を把握できるようにしてください。
ITや技術のニュースは、詳細に説明してください。専門用語を使うことを躊躇わないでください。
最初に一般的なニュースから説明するように。
 
注意点
必ず、全てのソースに言及してください。
このニュース要約は毎日生成するので、イントロとアウトロの会話は最小限にして、ソースの解説に充てる時間を最大化してください。

注意点について、後述しますが8〜9ソースを超えたあたりで音声概要で言及しない記事が出てきます。
これらの注意点がないと、さらに1〜2記事の言及が無くなったので記載しています。

では、このプロンプトをNotebookLMに指定して音声概要を生成しましょう。

NotebookLM generate audio
ブラウザ版での操作

数分で完了。
プロンプト指定ができないだけで音声再生はアプリで出来るので、通勤中に聴くなり休憩時間のラジオにするなりで情報インプットします。
NotebookLMの無料版はノートブック100個までの制限があるので、過去のノートブックは適宜削除しましょう。

生成された音声概要の所感

一例として、私がこの手法で作成した音声概要を共有します。データソースは公開のRSSフィードのみ使用。
5/31news音声概要-公開リンク
※ 予告なく削除する場合があります

NotebookLM音声概要による対話形式の音声で理解しやすいことに加えて、

  • プロンプトの指示通り再生時間の75%が技術系の記事に割かれている
  • 運用の記事では問題点に加えて対策まで言及している
  • セキュリティの記事ではクロスサイトスクリプティングの概要まで話題を展開している

こともあり、期待通りのニュース概要把握に使えそうです。

音声概要で言及されないことも

一方で、音声概要の全体の時間は10分程度が上限のようで、ソースが8〜9記事を超えると概要で言及されないこともありました。
今回の概要は以下のソースで作成しましたが、AWS DataSyncの記事など話題に出てきていないですね。

NotebookLM source list
文字化けしているサイトも音声上は問題なく解説される

おそらく、元記事の長さで優先度の重み付けがされている?
上記のプロンプトで指示してもこの状態なので、対策としては(1)10記事以上になるなら、ノートブックを分ける(2)音声概要聞いた後にソース一覧を確認し、言及のない記事をチャットで要約させることになりますね。

この点も含めて、今回のような使い方をする場合は「概要だけで良い」「多少間違っていても(言及なくても)致命的でない」記事を対象とするのが安全だと思います。
プロンプトで改善した場合は、ぜひコメントで教えてください!

まとめ

今回、RSSリーダーから"概要だけ欲しい"ニュースをNotebookLMに渡して音声概要にすることで日々のインプットを時短する可能性を見出せました。

私は1日で5~10記事を音声化しています。記事を読むと結局細かく読んだり広告に目をとられて2~3分かかることを考えると、10記事を10分の音声で把握できるのは長期的に見れば何十時間の効率化に繋げるのではないでしょうか。

音声の時間制約により全ての記事に言及されないケースもありますが、will expand them soon!と公式Xでも言っているので期待しましょう!
英語圏で対応している"Interactive mode"も楽しみですね。

Discussion