App Storeにアプリを提出したらmacOSバージョンの警告メールが来た
アプリをApp Storeに提出(レビュー依頼の意味ではない、アプリを上げるだけ)すると、数分後にxxxx has completed processingというメールが来て、その直後にLSMinimumSystemVersionに関するメールが来ることがある。このメールの内容をこの記事では扱う。
次は本文の抜粋
ITMS-90899: Apple silicon Mac support issue - The app is not compatible with the provided minimum macOS version of 14.2. It can run on macOS 14.4 or later. Please specify an LSMinimumSystemVersion value of 14.4 or later in a new build, or select a compatible version in App Store Connect.
今のところの結論
ターゲットのinfoタブのMinimum system version(LSMinimumSystemVersion)に大きい方の数字を設定する
上と下は表記方法の違い。
ここからメールの内容を見る。
アプリの設定がどうなっているか
The app is not compatible with the provided minimum macOS version of 14.2.
提出したアプリの設定がminimum macOS versionが14.2だということだろうけど、設定されている場所わからず。
アプリが実行出来る環境がどうなっているか
It can run on macOS 14.4 or later.
アプリが動くのがmacOS 14.4以降。
14.4の根拠がわからないが、書いてあるのでそうなんだろう。
どうするべきか
Please specify an LSMinimumSystemVersion value of 14.4 or later in a new build, or select a compatible version in App Store Connect.
アプリの設定(プロジェクト/ターゲット内、あるいはInfo.plist)のMinimum system version(LSMinimumSystemVersion)を14.4以降にする。
App Store Connectでやれとも書いている。この設定はPricing and Availabilityの欄にある。しかし設定できる最高が14.2だった。
素直に言われた通りにMinimum system versionを設定すればよいが、疑問があるので別のことをやってみた。
裏をかいたらどうなるか
macOS 14.4 という設定を求められているが、この14.4がどこから来ているのか謎。予想を立てるとiOS17.2に連動しているのではないか、というのが思いつく。
よって、iOSの方を最低iOS16.4にして再アップして確認すると、警告メールは来なかった。macOSの設定は引き続き14.2である。
考察
プロジェクト作成時にデフォルトの
- iOS 17.2
- macOS 14.2
が設定された。この設定のまま提出した。
しかし「iOS 17.2を最低としてビルドしてOKが出たもの」が動作可能と保証されているのはmacOS 14.4であると推測する。なのでターゲット設定のmacOSが14.2なら警告が出る。
iOSの最低を16.4にしたら「iOS 16.4を最低としてビルドしてOKが出たもの」が動作可能と保証されているのはmacOS 14.2以下の何かなので警告が出なかったと推測。
以上、考察です。
後日また同じ現象になったのでいろいろ調べる
後日また出た。
The app isn‘t compatible with the provided minimum macOS version of 12.4. It can run on macOS 13.0 or later.
今度は何パターンかやってみた。
ターゲットの infoの minimum system version |
compatible version in App Store Connect |
結果 | |
---|---|---|---|
なし | 12.4 | だめ | |
なし | 13.0 | だめ | メールでは12.4だからダメだと書いてある |
12.4 | 12.4 | だめ | |
12.4 | 13.0 | だめ | |
13.0 | 12.4 | OK | |
13.0 | 13.0 | OK |
メールに書いてあるcompatible version in App Store ConnectというのはApp Store ConnectのPricing and Availabilityに設定があるこれ
この、compatible version in App Store Connectというのが結果に関係していないので謎である。メールにはこれを設定するのもよいと書いてあるが。
compatible version in App Store Connect
提出したビルド内の
- minimum macOS version
- LS Minimum System Version
が見ることが出来る(下の画像)というのを発見したので、
上のページはビルドを選択するところで番号をクリックすると出てくる。
それも入れて表を作る。
ターゲットの infoの minimum system version |
compatible version in App Store Connect |
LS Minimum System Version |
Minimum macOS Version |
結果 |
---|---|---|---|---|
なし | 12.4 | なし | 12.4 | だめ |
なし | 13.0 | なし | 13.0 | だめ |
12.4 | 12.4 | 12.4 | 12.4 | だめ |
12.4 | 13.0 | 12.4 | 13.0 | だめ |
13.0 | 12.4 | 13.0 | 13.0 | OK |
13.0 | 13.0 | 13.0 | 13.0 | OK |
となって、ターゲットの設定とApp Store Connectの設定の高い方が提出したビルドのMinimum macOS Versionになっていて何かに貢献してはいる。が、何に使われるかは知らない。
また、compatible version in App Store ConnectをOFFにすると警告メールは来なかった
結論
やっぱりターゲットのinfoタブのMinimum system version(LSMinimumSystemVersion)を大きい方の数字にする
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