TCP/IPのインターネット層で行われること
この文章を読んでほしい人
- TCP/IPについての学習初心者
(TCP/IPとはそもそも何かについてはこちらで記載) - TCP/IPのインターネット層についてざっくりと知りたい方
この文書を読んでわかること
- TCP/IPの階層のインターネット層で何が行われているのか
- IPの特徴
インターネット層で行われること
IPというプロトコルが使用され、終点ノード間の通信を実現する。
OSI参照モデルでは、ネットワーク層に該当する。
終点ノード間の通信とは?
終点ノードとは、コンピュータやスマホなどのこと。そのため、スマホ間の通信など端末同士の通信のこと。
ただ、これだけ見るとデータリング層と同じじゃない?と思ってしまいそう。
ネットワーク層とデータリング層の違いとは?
ネットワーク層が全体の通信を管理しており、データリング層が1区間の通信を管理しているという違い。
例えば、パソコンAとパソコンB間で通信したいなと思った時、以下のような経路になるだろう。
パソコンA→ルータA→ルータB→パソコンB
そんな時、パソコンAとルータAの間の通信を管理するのがデータリング層で、パソコンAとパソコンBの通信を管理するのがネットワーク層。
ホップバイホップルーティングとは?
IPアドレスには経路制御という仕組みがあり、それにより目的の宛先まで届けることができる。
IPアドレスは1区間ごとに行き当たりばったり(アドホック)で通信していく。(これを1ホップという。)
例えば以下のような流れの通信の時、ルータAについた段階でどうやってルータBに行くかを聞くイメージ。(パソコンBまでの行き方はわからない。)
パソコンA→ルータA→ルータB→パソコンB
また、パソコンAやルータAなどそれぞれの機器は経路制御表を見て、行き先を決めている。
経路制御表にはどこにルーティングすればいいかが書かれている。
IPはデータを分割して送信することがある
各機器ごとには、最大転送範囲(MTU)が設定されている。
そんな時でも、IPは各機器間でデータを送り届けなければいけない。そして、分割して送信したことを上位の階層に悟らせてはいけない。
パソコンA→ルータA→ルータB→パソコンB
上記の流れで例えると、パソコンAがパソコンBに1000kgの荷物を送りたいとする。
そんな時、ルータB→パソコンBのMTUが500kgまでだったとすると、2回に分割して送信されることになるだろう。
ただ、パソコンBではばらばらで受け取った情報をくっつけて元に戻す必要がある。
IPはコネクションレス型
IPは、通信時にコネクションを確立しない、コネクションレス型。
そうすることにより、高速な通信が可能になる。
ただ、送信相手の準備ができていないと無駄な通信になってしまうこともある。
参考文献
マスタリングTCP/IP―入門編―(第6版)
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