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クラウドサービスにおけるアーカイブストレージの検討

2025/02/04に公開

はじめに

ファイルサーバーのBCP対策としてパブリッククラウドのアーカイブストレージを検討。
主だった製品をまとめておく。

AWS→S3 Gracierシリーズ

AWSはS3の中からアーカイブストレージとして2種類。
このストレージクラスは、使用頻度の少ないファイルを長期的に保存する際に有効。
Gracierは、以下の3つに分岐する。月一度でやりとりがある際などに使う。

最小保存期間を下回る場合は、最小期間分が最低でも請求されるので注意。

・S3 Glacier Instant Retrival

最もスタンダードなS3に近い。即時アクセスが可能。
最小サイズが128KB。
最小保存期間は90日。
基本料金は1GBあたり0.004$/月(米国バージニア北部)。
ex.)医療データ、分析データ、メディアファイル

・S3 Glacier Flexible Retrival

デフォルトで3~5時間で取り出し可能、オプションで1~5分、大容量ファイルで5~12時間。
早く取り出したければ追加料金の支払いで可能。年に数回程度とかによさそう。
最小サイズが40KB。
最小保存期間は90日。
基本料金は1GBあたり0.0036$/月(米国バージニア北部)。
ex.)メディアアーカイブ、バックアップデータ、コンプラ用のデータ保存

・S3 Glacier Deep Archive

最も低コストだが、最も取り出しに時間がかかる(標準12時間)。大容量では48時間。
最小サイズが40KB。
最小保存期間は180日。
基本料金は1GBあたり0.00099$/月(米国バージニア北部)。
ex.)法規制に基づくデータ保存、歴史的なアーカイブ、ほぼ使わないバックアップ

Google Cloud→Standard Storage以外

・Nearline Storage

月1回程度のアクセスが見込まれる場合。定期的だが頻繁ではないアクセスで使う。
1GBあたり0.010$/月(アイオワ)。
最小保存期間は30日。

・Coldline Storage

年数回のアクセスの場合。長期保存で使用可能。
1GBあたり0.004$/月(アイオワ)。
最小保存期間は90日。
ex.)復旧用バックアップ、法的要件などのアーカイブ

・Archive Storage

非常にアクセス頻度が低く、コスト効率の良いストレージクラス。
1GBあたり0.0012$/月(アイオワ)。
最小保存期間は365日。
ex.)数年に一度レベルのアーカイブ、企業の保管義務用アーカイブ

Google CloudはクラスAオペレーション、クラスBオペレーション、無料のオペレーションに分かれていて、1000オペレーション単位で請求が発生する。

Azure→Azure Blob Storageのクールアクセス層以下

・Azure Blob Storage

Azureのオブジェクトストレージサービス。テキストデータや画像データなどの非構造化データを保存
するために最適化されている。
4つのアクセス層があり、データの使用頻度に応じてユーザーがアクセス層を選択できる。
・ホットアクセス層
・クールアクセス層
・コールドアクセス層
・アーカイブアクセス層
費用計算としては、最初の50TB/月、500TB以内/月、500TB以上/月で変化してくる。
現状50TBを超えることが考えにくいので、ストレージコストは50TBで計算。

・ホットアクセス層

データへのアクセスや変更が頻繁に行われる場合に選択。
ストレージコストは最も高額だが、アクセスコストは最も安価。
最初の50TBは、月に0.02$/GB。

・クールアクセス層

データのアクセスや変更の頻度が低いデータの保存に最適。
ホットアクセス層に比べるとストレージコストは安く、アクセスコストは高い。
最低保存期間は90日。
最初の50TBは、月に0.011$/GB。

・コールドアクセス層

クールアクセス層とおおよそ同じ。
最低保存期間は90日。
最初の50TBは、月に0.0045$/GB。

・アーカイブアクセス層

データへのアクセスがほとんど行われないデータの保存に最適。
ストレージコストは最も安価だが、データ取得にかかるコストが高く、取得までの時間も長くなる。
最低保存期間は180日。
最初の50TBは、月に0.002$/GB。

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