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【用語集】CCNA対策学習⑬IPv6関連

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IPv6 (Internet Protocol version 6)

定義 名前の由来・豆知識
IPアドレスの新しい規格。IPv4のアドレス枯渇問題を解決するために設計された128ビットのアドレス体系。 Internet Protocol version 6 の略。IPv4(version 4)の次世代として「6」が割り当てられたのは、試験的なv5が既に存在していたため。アドレス表記の省略にはルールがある。

勝手に最近のことなのかな〜と思い込んでいましたが、1990年代から考えられていたみたいです。
ちなみに約340澗(かん=10の36乗)個のアドレスが確保できるだとか。

IANA (Internet Assigned Numbers Authority)

定義 名前の由来・豆知識
IPアドレスやドメイン名、ポート番号などインターネット資源のグローバルな管理を行う機関。 Internet Assigned Numbers Authority。「インターネットで割り当てられた番号の管理権限」という意味。

APNIC (Asia Pacific Network Information Centre)

定義 名前の由来・豆知識
アジア太平洋地域におけるIPアドレスの割り当てを管理する地域インターネットレジストリ(RIR)。 Asia Pacific + Network Information Centre。アジア太平洋地域を意味する「AP」と「NIC(ネットワーク情報センター)」の組み合わせ。

JPNIC (Japan Network Information Center)

定義 名前の由来・豆知識
日本国内のIPアドレスやドメイン名の登録管理を行う組織。APNICの下位機関。 Japan Network Information Center。日本のインターネット資源を管理する非営利法人。

IPv6アドレスの種類と表記

ループバックアドレス

定義 名前の由来・豆知識
自分自身を指すIPv6アドレス。テストや通信確認に使われる。アドレスは::1/128 loop back(折り返す)の意味。通信が外部へ出ず、デバイス内で「折り返す」ことから。

グローバルユニキャストアドレス

定義 名前の由来・豆知識
インターネット上で一意に識別されるIPv6アドレス。IPv4のグローバルIPに相当。アドレスは2000::/3 unicast=一対一通信。前半64ビットがネットワーク部分で、後半はインターフェースを表す。

リンクローカルアドレス

定義 名前の由来・豆知識
同一リンク(ネットワーク)内のみで通信できるアドレス。範囲は FE80::/10 link(接続)+local(局所的)。「同じリンク内限定の通信」用アドレス。

ユニークローカルユニキャストアドレス

定義 名前の由来・豆知識
組織内で重複しないように設計された内部ネットワーク用アドレス。範囲は FC00::/7 unique(唯一の)+local(内部的)。IPv4のプライベートアドレスにあたり、インターネット上でルーティングはされない。

マルチキャストアドレス

定義 名前の由来・豆知識
特定グループの複数ノードに一斉送信するアドレス。範囲は FF00::/8 multi(複数)+cast(送信)。1対多通信を効率化する仕組み。IPv4のマルチキャストアドレスとブロードキャストアドレスもこれにあたる。

エニーキャストアドレス

定義 名前の由来・豆知識
複数のノードに同じアドレスを割り当て、最も近いノードに通信を届ける方式。 any(どれか)+cast(送信)。「複数候補のうちどれか1つに送る」通信。DNSやCDNなどで利用。

IPv4射影アドレス (IPv4-mapped IPv6 address)

定義 名前の由来・豆知識
IPv4とIPv6の共存環境で、IPv4アドレスをIPv6形式に埋め込んだもの。形式は ::ffff:IPv4アドレス mapped=写し取った・対応付けた。IPv4の表記をIPv6上に写し込んで互換性を保つ。

NDP (Neighbor Discovery Protocol)

定義 名前の由来・豆知識
IPv6でARPの代わりに使用される、近隣ノードの検出やアドレス解決を行うプロトコル。 Neighbor(隣接ノード)+Discovery(発見)。ARP+ICMP機能を合わせたような存在。

NA / NS (Neighbor Advertisement / Neighbor Solicitation)

定義 名前の由来・豆知識
NDPで使用されるメッセージ。NSが問い合わせ(相手を探す)、NAが応答(自分の存在を知らせる)。 Solicit=求める, Advertise=知らせる。IPv6のARP Request/Replyに相当。

EUI-64 (Extended Unique Identifier)

定義 名前の由来・豆知識
48bitのMACアドレスから64bitのインターフェースID(IPv4で言うホスト部)を自動生成する方式。 Extended(拡張された)+Unique(唯一の)+Identifier(識別子)。MACアドレスに「FFFE」を挿入して64bitに変換。

SLAAC (Stateless Address Auto Configuration)

定義 名前の由来・豆知識
ルーター要請(Router Solicitation)をもとに、ホストが自動でIPv6アドレスを設定する仕組み。DHCPを使わずにアドレスを構成できる。 Stateless(状態を持たない)+Address Auto Configuration(自動アドレス設定)。ルーターがプレフィックスを通知し、端末が自分でアドレスを作る。

ステートレス・ステートフル (Stateless / Stateful)

定義 名前の由来・豆知識
IPv6アドレス設定の方式。(どんなアドレスを割り当てられたのか知っている)状態。SLAACはステートレス、DHCPv6はステートフルに分類される。 state=状態。状態を保持しない(stateless)か、管理サーバーが状態を持つ(stateful)かの違い。

デュアルスタック (Dual Stack)

定義 名前の由来・豆知識
同一機器でIPv4とIPv6の両方を有効化し、共存運用する方式。 dual(二重)+stack(積み重ね)。IPv4とIPv6の通信機能を“2段重ね”で同時運用。

トランスレータ (Translator)

定義 名前の由来・豆知識
IPv4とIPv6間の通信を変換する装置やソフトウェア。NAT-PT、NAT64などが該当。 translate=翻訳する。IPv4とIPv6という「異なる言語」を通訳する役割。

NAT-PTに関してはルールが複雑で廃止されて、NAT64がその後継として導入されている。

トンネリング (Tunneling)

定義 名前の由来・豆知識
IPv6パケットをIPv4ネットワーク内でカプセル化して送信する技術。 IPv4ネットワークをトンネルに見立て、IPv6パケットを通過させる。ネットワークの途中でまだIPv4が残っているときに使われる。

おわりに

IPv4からIPv6へ移行するのは想像以上に難しいことがわかりました。
いつか私たちみたいなネットワークエンジニアを駆り出して、IPv6への移行業務みたいなことが発生するんでしょうか。

https://www.nic.ad.jp/timeline/20th/chapter10.html

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