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【用語集】CCNA対策学習⑧ダイナミックルーティング

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帯域 (Bandwidth)

定義 名前の由来・豆知識
通信回線で1秒間に転送できるデータ量(伝送容量)を表す。 band(帯)+width(幅)。もともとは「信号を通せる周波数の幅」を意味する。

AS(Autonomous System)

定義 名前の由来・豆知識
1つの管理者のもとで運用されるネットワークの集合体。ルーティングを統一して管理する単位。 autonomous=自律した、「自律したネットワークの集まり」という意味。

1つの学校・企業のような共通のポリシーで運用しているネットワークの集合体。

IGP(Interior Gateway Protocol)

定義 名前の由来・豆知識
同一AS内部で経路情報を交換するルーティングプロトコル。例としてRIP、EIGRP、OSPFなど。 interior=内部のgateway=経路の出入り口、protocol=通信手順。つまりLAN内。

EGP(Exterior Gateway Protocol)

定義 名前の由来・豆知識
異なるAS間で経路情報を交換するルーティングプロトコル。代表例はBGP。 exterior=外部の。内部(IGP)と対になる用語で、インターネットのように大きな一つのプロバイダと見立ててルーティングする。

ディスタンスベクタ型 (Distance Vector)

定義 名前の由来・豆知識
経路の「距離」と「方向(ベクタ)」の情報を使って最適ルートを判断する方式。RIPとIGRPが当てはまる。 distance=距離vector=方向。隣接ルータ間で距離情報をやり取りすることに由来。
定義 名前の由来・豆知識
ネットワーク内の全リンク状態(接続情報)を把握し、最短経路を自ら計算する方式。 プロトコルの例はOSPFやIS-IS。 link=接続state=状態。ネットワーク内の接続状態を共有することから。

メトリック (Metric)

定義 名前の由来・豆知識
経路の優先度を決める数値。プロトコルごとに算出方法が異なる。 metric=尺度・基準の意味。どの経路が“良い”かを数値化したもの。

RIP(Routing Information Protocol)

定義 名前の由来・豆知識
最も基本的なディスタンスベクタ型ルーティングプロトコル。メトリックはホップ数。 ホップ数は通ったルーターの数でコスト比較を行う。ルーティングテーブルの作成に時間がかかること、ルーティングループが発生してしまうデメリットがある。

IGRP(Interior Gateway Routing Protocol)

定義 名前の由来・豆知識
Cisco独自のディスタンスベクタ型プロトコル。帯域や遅延を考慮して経路を決定。 interior=内部gateway routing protocol=内部経路制御手順

OSPF(Open Shortest Path First)

定義 名前の由来・豆知識
リンクステート型ルーティングプロトコル。階層構造を持ち、SPFアルゴリズムを使用。ルーター同士でネイバー関係を確立するためにマルチキャストで情報を交換し合う。 open=公開されたshortest path first=最短経路優先。IETF標準化で「open」と付く。

ルーターの負荷が増えるのでスペックは要求されるが、送信する情報を厳選するので使用帯域幅を低くすることができる。マルチベンダープラットフォームのプロトコル(標準化されている)。

IS-IS(Intermediate System to Intermediate System)

定義 名前の由来・豆知識
OSI参照モデルベースのリンクステート型ルーティングプロトコル。 intermediate system=中継システム。ルータ同士の通信という意味をそのまま表す。

ダイクストラ法 (Dijkstra Algorithm)

定義 名前の由来・豆知識
最短経路を求めるためのアルゴリズム。OSPFの経路計算に用いられる。 オランダの計算機科学者Edsger Dijkstraの名に由来。1959年に提唱。

SPFアルゴリズム(Shortest Path First)

定義 名前の由来・豆知識
最短経路を優先して求めるアルゴリズム。OSPFが採用している。 shortest=最も短いpath=経路first=最初に。直訳で「最短経路優先」。

SFPアルゴリズムをダイクストラアルゴリズムと呼ぶこともあるようです。この計算方法を用いてOSPFではリンクステートテーブルを作成します。

AD値(Administrative Distance)

定義 名前の由来・豆知識
経路情報の信頼性を示す値。数値が小さいほど優先される。 administrative=管理上のdistance=距離。「管理者が決めた信頼距離」。

直接接続のconsoleが最も優先され(AD値は0)、手動(static)がAD値1、OSPFのAD値は110。

イベントトリガーアップデート (Event-Triggered Update)

定義 名前の由来・豆知識
経路に変化があった時のみルーティング情報を更新する方式。 trigger=引き金。「イベントを引き金に更新が発動する」という意味。

コンバージェンス (Convergence)

定義 名前の由来・豆知識
すべてのルータが同じ経路情報を共有し、ネットワークが安定した状態。 OSPFの特徴。 converge=収束する。複数の経路情報が最終的に一つにまとまることから。

VLSM(Variable Length Subnet Mask)

定義 名前の由来・豆知識
サブネットごとに異なる長さのマスクを使うことで、アドレスを効率利用する方式。 variable=可変のlength=長さsubnet mask=サブネットのマスク

ワイルドカードマスク (Wildcard Mask)

定義 名前の由来・豆知識
OSPFなどでネットワーク範囲を指定する際に使う、サブネットマスクの反対概念。 wildcard=任意のカード。マッチングを柔軟に行う意味合いから。

サブネットマスク255.255.255.0 (/24)でIPアドレスを指定する場合、ワイルドカードマスクでは0.0.0.255という書き方になる。

Helloパケット (Hello Packet)

定義 名前の由来・豆知識
OSPFルータ同士が隣接関係(ネイバー)を確立・維持するために定期的に送信するパケット。 デフォルトでは10秒ごとにマルチキャスト(224.0.0.5など)を使用して送信する。4倍の時間応答がなければネイバー関係は解消される。

225.0.0.5、225.0.0.6のマルチキャストはOSPFのプロトコル仕様(RFC 2328)で定義されているため固定です。

DBDパケット (Database Description Packet)

定義 名前の由来・豆知識
OSPFルータが自分の持つLSA(リンクステート情報)の概要を隣接ルータに知らせるパケット。 database=データの集まり、description=説明・要約。つまり「ルーティング情報の概要説明」
定義 名前の由来・豆知識
隣接ルータから送られたDBDの中で、自分が持っていない情報を要求するパケット。 直訳で「リンク状態の要求」。DBDは隣接ルーターの自己紹介の要約した情報で、LSRはそれに対して詳しく聞かせてとリクエストする感じ。
定義 名前の由来・豆知識
要求に応じて、最新のリンクステート情報(LSA)を相手ルータに送信するパケット。 update=更新の意味。リンク状態(LS)を“更新(U)”することから。
定義 名前の由来・豆知識
LSUを受信したルータが「確かに受け取った」と通知するために返す確認応答パケット。 acknowledgment=確認・承認の略。LSUを受け取ったことを“ack”で知らせる。

OSPFテーブル (OSPF Tables)

定義 名前の由来・豆知識
OSPFが保持する3つのテーブル(ネイバー、トポロジー、ルーティング)。 ネットワーク全体の情報を確認してからルーティングするため情報量が膨大になってしまう。そのため経路学習・計算・選出の3段階を分けて管理する。

DR/BDR/DROther

定義 名前の由来・豆知識
OSPFのマルチアクセスネットワーク(パケット交換)で選出される代表ルータがDR。通信を効率化。 Designated Router(指定ルータ)/Backup Designated Router(予備)の略。otherはそれ以外、その他のルータ。

プライオリティ値 (Priority Value)

定義 名前の由来・豆知識
DR/BDRの選出優先度を決定する数値。高いほど優先。 priority=優先順位の意味。インターフェースごとに設定でき、デフォルト値は1。DR/BDRの選出時に高い順で決まるが、値0で設定されたルーターはDR/BDRどちらにも選出されない。

バックボーンエリア (Backbone Area)

定義 名前の由来・豆知識
OSPF全体の中心となるエリア。すべてのエリアはここを経由して通信。 backbone=背骨・中枢。ネットワークの基幹部分を表す比喩。

ABR(Area Border Router)

定義 名前の由来・豆知識
複数のOSPFエリアを接続するルータ。 border=境界の意味。複数エリアの境界に位置することから。境目にいるルータ。

ASBR(Autonomous System Boundary Router)

定義 名前の由来・豆知識
OSPFと他のルーティングプロトコルを接続するルータ。 boundary=境界線。異なるAS間で経路を変換する役割。1番外側にいて外部ASと1つ以上接続しているルータ。

K値(K1〜K5)

定義 名前の由来・豆知識
EIGRPのメトリック算出で使用される重み付けパラメータ。 帯域幅、負荷、遅延、信頼性、MTUに対する係数(工学ではよく係数としてKが使われる?)

なぜK値というのかは調べてみましたが辿りつきませんでした。

DUAL(Diffusing Update Algorithm)

定義 名前の由来・豆知識
EIGRPで使用される経路計算アルゴリズム。ループを防ぎ、迅速な収束を実現する。 diffuse=拡散する。更新を効率的に拡散して安定を図る仕組みから名付けられた。

単語の意味からDual(二重)を連想したが特に関係なさそう...なのか?(要掘り下げ)

おわりに

OSPFが内容として現時点で1番ヘビーですね...。カタカナが多く役割やどんなことが行われているのかまだなんとなくしか理解できおらず、人に説明できるほど飲み込めておりません。

転職活動中、知識の確認で「〇〇とは何か?」と面接官から聞かれることがありましたが、緊張してうまく説明できていたか怪しかった記憶が蘇り、ちょっと気分的に暗くなった一日でした。

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