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【用語集】CCNA対策学習⑮VPNとクラウドコンピュータ

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3階層キャンパス設計 (Three-tier Campus Design)

定義 名前の由来・豆知識
ネットワークをコア層・ディストリビューション層・アクセス層の3層に分けて設計する方法。大規模ネットワークでの可用性と拡張性を高める。 「three-tier」は「三層構造」を意味する。IT全般で使われる設計思想(例:アプリ層・論理層・データ層)にも由来している。

コラプストア設計 (Collapsed Core Design)

定義 名前の由来・豆知識
コア層とディストリビューション層を統合し、2層構成にした設計。中規模ネットワークでよく採用される。 「collapse」は「つぶす・統合する」の意味。つまり“コア層を折りたたんだ設計”というニュアンス。

コア層 (Core Layer)

定義 名前の由来・豆知識
ネットワーク全体を高速に接続する「骨幹(backbone)」部分。データ転送の中心。 「core」は「中心・核」。ネットワークの“心臓部”を指す。大量のトラフィックを扱うため、負荷も高くスペックが求められる。

ディストリビューション層 (Distribution Layer)

定義 名前の由来・豆知識
各アクセス層をまとめ、ポリシー制御(フィルタリングやルーティング)を行う層。 「distribute」は「分配する」。利用者に向けて通信を“分けて届ける”イメージ。

アクセス層 (Access Layer)

定義 名前の由来・豆知識
エンドユーザーデバイスが直接接続される層。PCやIP電話などがぶら下がる部分。 「access=接続・アクセス」から。人が“入り口で触れる”部分を指す。

SOHOネットワーク (Small Office/Home Office Network)

定義 名前の由来・豆知識
小規模事務所や在宅環境など、数人〜十数人規模のネットワーク構成(大体は30人以下)。 単一のブロードバンドルータで環境構築する。 「SOHO」は「Small Office / Home Office」の略。1990年代のテレワーク普及期に生まれた言葉。

PoE (Power over Ethernet)

定義 名前の由来・豆知識
LANケーブル1本でデータ通信と電力供給を同時に行う技術。IP電話や監視カメラで活用される。 「over Ethernet」=“イーサネット経由で”。2003年にIEEE802.3afとして標準化。auto/never/staticと3つのモードがある。

PoEポリミング (PoE Policing)

定義 名前の由来・豆知識
PoEの給電量を監視し、過剰な電力要求を検出・制限する機能。 「policing」は「取り締まる・監視する」の意味。ネットワーク界隈では“帯域や電力を取り締まる”の比喩として使われる。上限を超えた場合はポートを強制的にシャットダウンするerror disable状態にする。

T1

定義 名前の由来・豆知識
北米で使用されるデジタル専用線の通信規格。1.544Mbpsの帯域を持つ。 Bell社が開発した「T-carrier」シリーズの1号線「T1」。日本のE1(2.048Mbps)と似た立ち位置。

ISDN (Integrated Services Digital Network)

定義 名前の由来・豆知識
音声・データ・画像などを統合して扱えるデジタル通信網。電話線でデータ通信が可能。 「Integrated=統合された」「Digital Network=デジタル網」。1980年代の“電話の進化形”として登場。

T1、E1はもはや化石だと耳にしたことがあります。

VPN (Virtual Private Network)

定義 名前の由来・豆知識
公共のネットワーク上に仮想的な専用線を構築し、安全に通信する仕組み。 「virtual=仮想の」「private=専用の」。直訳すると“仮想的な専用ネットワーク”。

VPNがないと、セキュリティ面は良いかもしれないがコスト高い&拡張するのも大変。

IP-VPN

定義 名前の由来・豆知識
通信事業者のIP網を使って構築するVPN。高品質で信頼性が高い。 「IP網上のVPN」であり、インターネットではなく事業者の閉域網を利用するのが特徴。

事業者がいわゆるキャリア。帯域保証で速度をある程度は保証する。

インターネットVPN (Internet VPN)

定義 名前の由来・豆知識
インターネットを経由して暗号化通信を行うVPN。コストが安く構築しやすい。 安価な代わりに品質はベストエフォート。一般公衆網なのでセキュリティ対策が必要。さらにサイト間VPNとリモートアクセスVPNの2種類に分類される。

サイト間VPN (Site-to-Site VPN)

定義 名前の由来・豆知識
拠点(site)と拠点をつなぐVPN。 「site to site=拠点から拠点へ」。企業の本社⇔支社などの常設接続に使われる。よく使われるセキュリティプロトコルはIPsec。

リモートアクセスVPN (Remote Access VPN)

定義 名前の由来・豆知識
社外から社内ネットワークに接続するVPN方式。テレワーク用途で一般的。 コロナ禍で一気に普及した技術。暗号化はソフトウェアで処理され、SSLがよく利用される。

GRE (Generic Routing Encapsulation)

定義 名前の由来・豆知識
異なるプロトコルをIPトンネル内でカプセル化する技術。暗号化・認証の機能はない。 「Generic=汎用の」「Encapsulation=カプセル化」。Ciscoが開発したトンネリング技術。

IPsec (Internet Protocol Security)

定義 名前の由来・豆知識
IP通信の暗号化・認証・改ざん防止を行うセキュリティ規格。 「sec」は「security」の略。VPNの暗号化方式として広く採用されている。

GRE over IPsec

定義 名前の由来・豆知識
GREトンネルにIPsecで暗号化をかけた方式。柔軟性とセキュリティを両立。 “over”は「上に重ねる」の意味。GREの汎用性+IPsecの安全性という“合わせ技”。

プライベートクラウド (Private Cloud)

定義 名前の由来・豆知識
自社専用で構築・運用するクラウド環境。初期費用と管理費用がかかるが、セキュリティと自由度が高い。 「private=専用の」。企業が自前でクラウドを“囲う”イメージ。

パブリッククラウド (Public Cloud)

定義 名前の由来・豆知識
不特定多数が利用できるクラウド。クラウドサービス事業に必要なサービスを申し込んで利用する。 「public=公共の」。誰でも使える“雲の上の共有サーバ”。単に「クラウド」と言う場合はこのパブリッククラウドを指す。

IaaS (Infrastructure as a Service)

定義 名前の由来・豆知識
仮想サーバやネットワークなどのインフラ基盤を提供するクラウド形態。 「as a Service=サービスとして」。IaaSは「サーバー貸します」型のクラウド。AWSやAzureなど。

読みはアイアス。

PaaS (Platform as a Service)

定義 名前の由来・豆知識
アプリ開発の基盤(OS・ミドルウェア)を提供するクラウド。プログラミング言語やデータベースも含まれる。 Platform=土台」。開発者が“環境構築に悩まずに済む”のが利点。

パース。

SaaS (Software as a Service)

定義 名前の由来・豆知識
ソフトウェアをクラウド経由で提供するサービス。例:Google Workspace、Slack、Xなど。 「Softwareをサービスとして提供」する形。今や最も一般的なクラウド形態。

サーズorサース。

BaaS (Backend as a Service)

定義 名前の由来・豆知識
モバイルアプリやWebサービスのバックエンド機能を提供するサービス。 「Backend=裏側の処理」。Firebaseなどが代表例で、開発スピードを大幅に短縮。

物理サーバ (Physical Server)

定義 名前の由来・豆知識
実体のあるサーバ機器。CPUやメモリを直接利用する。物理サーバ一台につき、1つのOSをインストールして構成される。 “物理”は「virtual(仮想)」の対義語。仮想サーバと比較すると導入コスト、運用保守コストが高く、拡張性に欠く。

仮想サーバ (Virtual Server)

定義 名前の由来・豆知識
物理サーバ上に仮想的に構築されたサーバ。複数の仮想マシン(バーチャルマシン)が共存できる。 物理サーバー上にハイパーバイザで仮想化し、VMを動かしている。

ホストとなる物理サーバーのリソースを考慮して構築する必要がある。
また、物理サーバ自体に障害が起きた場合はVM全体に影響が及ぶ。

ハイパーバイザ (Hypervisor)

定義 名前の由来・豆知識
仮想マシンを管理・制御するソフトウェア。VMwareやKVMなど。 「hyper=上位の」「visor=見る人」。ハードウェアの上に立って“仮想マシンを見張る”存在。

ホスト型仮想化 (Hosted Virtualization)

定義 名前の由来・豆知識
既存のOS上で動作する仮想化方式。個人PCでも利用可能。 OSの上に“もう一段仮想マシンを載せる”構造で、ホストOS、ゲストOSと区別する。VirtualBoxが代表的。

コンテナ化仮想化 (Container Virtualization)

定義 名前の由来・豆知識
OSカーネルを共有しつつアプリごとに独立環境を持つ仮想化方式。 「container=入れ物」。アプリを“箱詰め”して運ぶように動かせる。Dockerが代表例。

オンプレミス/クラウド (On-premises/Cloud)

定義 名前の由来・豆知識
オンプレミス:自社で設備を保有・運用する方式。クラウド:外部サービスを利用する方式。 「on-premises」は“構内で”の意味。元々はサーバを社屋内に置いていたことに由来。

おわりに

平成8年生まれの代ですが、まだ電算室とかサーバールームと言われてかろうじてイメージできます。クラウドが主流になりそうな世の中の流れだと、もう誰もが知っている言葉ではなくなってくるのだろうな・・・と思った回でした。

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