PowerPoint for macOSでフォントテーマを設定する
1. はじめに
PowerPoint for macOSはメニューからフォントテーマを設定することができず,Office Open XML(OOXML)でフォントテーマを設定する必要があります。
ここでは,John Korchokさんの記事「OOXMLハッキング: フォントテーマ」(原題:OOXML Hacking: Font Themes)と「OOXMLハッキング: フォントテーマ完全攻略」(原題:OOXML Hacking: Font Themes Complete)を参考に,PowerPoint for macOSでフォントテーマを設定してみます。
2. 動作環境
私が使用している環境は以下の通りです。
- MacBook Air M3 15インチ 2024
- macOS Sequoia 15.0.1
- PowerPoint for macOS 16.90 (24101387)(Microsoft 365のサブスクリプション)
3. フォントテーマの設定
Officeのバージョンにより,OOXMLを置く場所が異なります。PowerPoint for macOS 16.90では,/Users/ユーザ名/Library/Group Containers/UBF8T346G9.Office/User Content/Themes/Theme Fonts
にOOXMLを配置します。ここで指定したファイル名がフォントテーマメニューに表示されます。
例えば,以下の例だと「Personal」というフォントテーマがフォントテーマメニューに表示されます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<a:fontScheme xmlns:a="http://schemas.openxmlformats.org/drawingml/2006/main" name="Test">
<a:majorFont>
<a:latin typeface="Segoe UI"/>
<a:ea typeface="BIZ UDPGothic"/>
<a:cs typeface=""/>
</a:majorFont>
<a:minorFont>
<a:latin typeface="Segoe UI"/>
<a:ea typeface="BIZ UDPGothic"/>
<a:cs typeface=""/>
</a:minorFont>
</a:fontScheme>
majorFont
は見出し,minorFont
は本文のフォントを指定します。latin
でフォントテーマの標準フォント(英語などのアルファベットを使用する言語用)を指定します。ea
はEast Asiaの略で日本語や中国語などのフォントを指定します。cs
はComplex Scriptの略でヒンディー語などのフォントを指定します。いずれもフォントファミリー名で指定する必要があります。
※上記の設定で使用しているSegoe UIはSegoe UI Fontsから,BIZ UDPGothic(モリサワのUDPゴシック)はBIZ UDPGothicからダウンロードできます。
4. フォントテーマの適用
「表示」から「スライドマスター」を選択し,スライドマスターのフォントを変更します。
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