【2025年】WordPressで使う問い合わせフォームプラグイン選定用メモ
イントロダクション
まず前提として、いかにWordPressを実装するといっても「自作」するのが最強です。
フォーム構造、HTML、スタイリングのどれを取っても自由にできるので、これらの知識を持っている人は素直に自作しましょう。
そのうえで、以下の条件を必要とする場合があるのでフォームプラグインを選定するケースがあります。
- 客先で修正が必要になる場合がある(フォーム項目名を編集するなど)
- できるだけプラグインで工数削減したい
- セキュリティ対応などをプラグイン側に任せたい(※)
※過去の例でプラグイン側がセキュリティ的なインシデントを発生させた例は枚挙にいとまがないです
※列挙するプラグインの中には過去にインシデントをやらかしたものも混ざっています
プラグインリスト
ここからプラグインリストに移りますが、ほぼ自分用の選定メモなので注意書きです。
- 主観が混ざります
- 客先提出前提で、無料の範囲で調査
- 主にWordPressのプラグインストアで「form」と検索して上位に来たものをチェックしています(※)
- 日本人(?)が確認画面好きすぎ問題に対応するため、それの有無は個人的な選定理由になります
※歴史の長さ、レビュー数、インストール数などは選定理由に入ります
contact form 7
恐らく今一番使われてるプラグイン
HTML単位で修正できるのでデザイン面も自由にできる
アドオンも多く存在しており、できないことがあんまりない
評価点
- UIが比較的分かりやすい(慣れてるというのもある)
- 改修等が容易
マイナスポイント
- 確認画面及び完了画面がない
- バリデーションはある程度できるが、たまに手が届かないことがある(その場合はfunctions.phpにて独自実装の必要がある)
Contact Form 7 Multi-Step Forms
CF7向けサードパーティアドオン
確認画面や完了画面が追加可能
- 無料版だと4kbのデータ送信制限があるらしいので小規模向け
- サーバーキャッシュ、あるいはキャッシュ系プラグインの関係で他人が入力したデータが表示されてしまう場合がある
※上述の通りかなり致命的なバグがあるので利用するなら注意が必要
Multi Step for Contact Form 7
CF7向けサードパーティアドオン
マルチステップフォームが作れて、概要には「最後のステップには確認がどうこう」って書いてあったけど特に作れそうになかった
Ultra Addons for Contact Form 7
CF7向けサードパーティアドオン
無料範囲と有料範囲があり、「完了画面」が無料で追加可能
「確認画面」は有料範囲(見た限りでは買い切り)
※過去にセキュリティ的な脆弱性が見つかったことあり
Snow Monkey Forms
過去に「MW wp form」を作成した開発者による新作フォームプラグイン
評価点
- ブロックエディタで構成されているため、UI的に分かりやすさがある
- 設定等も編集画面のサイドメニュー内で完結する
マイナスポイント
- 細かいHTML修正が不可
- 確認画面、完了画面もURLが同じなためコンバージョンが取りづらい(functions.phpにてそれぞれリダイレクトする方法も開発者本人が記載している)
- mw wp formはプロジェクトの肥大化によりメンテナンス対応などが困難となって開発中止という経緯があるので、いつかはこっちもなるのでは?という懸念がある(個人的なもの)
※PHPあるいはWPのバージョン的な理由か、選定用に用意した環境では上手く動作しなかった
WPForms

実は使ったことがない有名なフォーム系プラグイン
専用UIが用意されている
評価点
- 専用のフォーム編集画面が用意されてる
マイナスポイント
- 細かいHTML修正が不可
- 確認画面等はPRO版のみ、というか無料版で制限されてるフィールドが非常に多く有料前提な部分がある
- UIがあってそこそこ分かりやすくはあるが、そのページが結構重い
Ninja Forms

専用UIが用意されている
評価点
- 専用UIが比較的軽く分かりやすい
マイナスポイント
- 細かいHTML修正が不可
- 確認画面なし
Forminator

評価点
- 同様の専用UI系の中では比較的分かりやすいし作りやすい
- 他のUI系とは異なり、専用ページに遷移することがなくWP内で完結できる
- 設定項目もシンプルだし、バリデーションも比較的細かく設定できる
- リキャプチャも色んなのが揃ってて無料で使える
- 無料でもコンバージョンとかが管理画面から見れる(表示回数とか送信回数とかそういうの)
※有料版の機能は本当に顧客データをもっと細かく見たいとかそういう方向に向いてる
マイナスポイント
- 確認画面、完了画面なし
- HTML編集等はできない(追加classは付与できるので、それで修正できる範囲なら可能)
Calculated Fields Form

Calculatedを名乗ってるわりに「Calculated Field」は有料なのはちょっと面白ポイント
評価点
- 細かい設定は色々できる
- 完了画面のURLを設定可能(リダイレクト)
- Recordingフィールドとかいう他じゃ聞いたことのない項目も含めて無料で作れる範囲が広い
マイナスポイント
- 確認画面なし
- 全体的にUIがごちゃごちゃしてて分かりづらい
- 生成されるフィールドの見た目等も中途半端にスタイリングされてて使いづらい
MC4WP

マイナスポイント
- フィールドを追加するために「Mailchimp(MC)」のアカウントが必要
- アカウント登録して試そうかと思ったけどめちゃくちゃ手順踏む感じだったからやめた
説明欄にある「数秒でMailchimp アカウントに接続します」ってなんだよ
mailcampにアカウントを持ってるユーザーなら比較的使いやすいのだと思う、多分
HTML Forms

フォーム生成画面がMC4WPと一緒…?
評価点
- 完了後のリダイレクトが作成可能
- html単位で修正できるので細かい調整ができる
マイナスポイント
- 確認画面なし
- mailcampとの連携を求めてくる(しなくても使えはする)
- 歴史が浅いのと評価数とかが少ないのはどうしても気になる
Multi Step Form


評価点
- 無料でマルチステップフォームが作成できる(!)
- ページ単位では存在しないがステップの最後で「SHOW SUMMARY」というボタンがあり、ここで各項目の確認ができる
- 設定で「完了画面(サンキューページ)」へリダイレクトさせることも可能
マイナスポイント
- 設定項目及びバリデーションがちょっと貧弱
- ブロックエディタ的な編集なのでHTML等は細かく修正できない
- 追加classなども設定できないため、フォーム項目に付与される独自のidでcssを適用するしかない
結論
- Snow Monkey Forms
- 自作
- contact form 7
日本人確認画面好きすぎ問題があるので、cf7は後回し。
私の個人的な話ではありますが、客先からデザインを提出されてその通りに作る必要があるケースが多いため、1番にしたsnow monkey formsもそういう意味では番外に…。
とはいえ工数を節約したいという意図はあるのでお客さんを説得する話にはなりますが。
あとは今回色々試してみて面白かったのは「Multi Step Form」ですね。
無料でしっかり使えるマルチステップフォームでありながら、最終ページには確認画面の要素も盛り込まれており、大変使いやすいプラグインかなと。
惜しい点としてはユーザー数の少なさと歴史の浅さがありますし、必須バージョンが5.0以上になってるのも気になる箇所です。
とはいえUIも分かりやすいのでそういうのが求められたときに使ってみるのも吝かではないです。
以上になります。
いかがでしたか?
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