インストール済みOpenWebUIの新旧バージョン比較術
はじめに
最近、セルフホストで動作する OpenWebUI を使用しています。OpenWebUIは定期的にバージョンアップが行われており、それに合わせて自分の環境もアップデートしています。
先日、いつものようにアップデートを実行したところ、アップデート前のバージョン確認を忘れてしまい「前回のバージョンから何が変わったのか」を把握するための情報が不足していることに気づきました。
OpenWebUIは開発が非常に活発で、1週間に複数回のバージョンアップが行われることもあります。そのため、新しく追加された機能や改善点をすべて把握するのは容易ではありません。
理想的な運用方法
アップデート前に現在のバージョンを確認・記録しておくことが最も確実です。
バージョン確認を忘れていた場合の対処方法
うっかりバージョン確認を忘れて最新版にアップデートしてしまった場合でも、Dockerのイメージ履歴から過去のバージョン情報を確認することが可能です。以下の手順で現在と過去のバージョンを特定できますので、使い方をまとめました!
OpenWebUI バージョン確認手順
1. 現在のイメージ一覧を確認
docker images | grep open-webui
出力例:
ghcr.io/open-webui/open-webui main 1df9c23da52b 39 hours ago 5.57GB
ghcr.io/open-webui/open-webui <none> 35b7f8ede364 2 weeks ago 4.8GB
2. コミットハッシュからバージョンを特定
現在のバージョン確認
docker inspect open-webui --format='{{index .Config.Labels "org.opencontainers.image.revision"}}' | head -c7 && echo
出力例:
2407d9b
過去のイメージのバージョン確認
# 古いイメージIDを指定して確認
docker inspect a439e8bcd23a --format='{{index .Config.Labels "org.opencontainers.image.revision"}}' | head -c7 && echo
出力例:
438e5d9
補足:
head -c7
コマンドにより、フルのコミットハッシュ(438e5d966f0f64f9ea3feab22724a5bd96a4127b
)から最初の7文字のみを表示しています。GitHubでは通常、この短縮形でコミットを識別できます。
3. GitHubでバージョンを照合
-
GitHubのタグページにアクセス:
https://github.com/open-webui/open-webui/tags -
コミットハッシュで検索:
取得したハッシュ値(例:438e5d9
)をページ内検索(Ctrl+F) -
結果確認:
今回の例ではv0.6.22
であることが判明
まとめ
Dockerで運用するアプリケーションにおいて、アップデート前のバージョン記録は変更点把握の基本です。しかし、うっかり記録を忘れてしまった場合でも心配ありません。
今回紹介した方法により以下が実現できます:
- 現在・過去バージョンの特定 - Dockerイメージ履歴とコミットハッシュの活用
- 具体的な変更内容の比較 - GitHubリポジトリでの差分確認
運用のコツ:
今後は事前バージョン確認を習慣化しつつ、万が一の際は本記事の手順で後から追跡することで、安全で効率的なアップデート運用が可能になります。
補足
OpenWebUIに限らず使える方法なので、頻繁にOSSのアップデートが必要になったら、この方法を試してみると良いです!
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