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AIエージェント連携の全体像を掴む!「チームの形・連絡手段・会話のルール」を調べてみた

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ClaudeやGemini CLIを使って、ウェブアプリ開発やブログ投稿の完全自動化に挑戦したい!

そう思って調べてみると、どうやら「マルチAIエージェント開発」という手法がいいらしい、ということが分かりました。

でも、たくさんのAIエージェント達って、どうやって「報・連・相」するのでしょうか?

その仕組みがよく分からなかったので、Geminiさんに「人間たちのチーム開発」に例えながら、整理してもらいました。


1. 「チームの形」の全体像 (アーキテクチャ) 🏛️

まず、エージェントチームの指揮系統、つまり「チームの形」には、いくつかのパターンがあるようです。誰がどう意思決定するか、という違いですね。

種類 例えるなら… 特徴・どういう時に使うか
階層型 (MCP) 現場監督モデル 👷 トップダウン。 一人のリーダーがタスクを分解・指示。進捗管理がしやすく、ゴールが明確なタスクに向いている。
協調型 (水平型) 円卓会議モデル 🤝 フラットな関係。 全員が対等な立場で議論し、合意形成しながら進める。正解が一つではない、創造的な問題解決やブレインストーミングに向いている。
経済型 (市場モデル) オークションモデル 💰 競争と交渉。 エージェントがタスクに対して「入札」し、最も良い条件(速さ、安さ、品質など)を提示したエージェントが仕事を得る。リソースの最適配分に向いている。
ハイブリッド型 マトリクス組織モデル 🏢 組み合わせ。 部門長(階層型)の下で、プロジェクトチーム(協調型)が組まれるような、複数の形を組み合わせた現実的なモデル。

2. 「連絡手段」の全体像 (ツール・技術) 🛠️

次に、エージェントが情報をやり取りする具体的な場所や方法です。これも様々なツールや技術があることが分かりました。

種類 例えるなら… 特徴・どういう時に使うか
共有メモリ
(Redisなど)
共有ホワイトボード 📋 高速なインメモリDB。リアルタイム性が求められる情報共有や、一時的なデータの置き場所として非常に強力。
タスクキュー
(イシューなど)
タスク管理ボード 🎫 やるべき仕事(タスク)をリストとして管理。非同期処理に強く、ソフトウェア開発のように手順が明確な作業と相性抜群。
ダイレクト通信 (API/RPC) 直接電話する 📞 あるエージェントが別のエージェントの機能を直接呼び出す。単純な「これやって」という依頼と結果の受け取りに最適。
ファイルシステム 共有フォルダ 📁 生成されたコード、画像、ドキュメントなど、大きな成果物の受け渡しに使う。シンプルだが、きめ細かな連携には不向き。
データベース 会社の基幹システム 🗄️ 永続的にデータを保存・管理する場所。エージェントの長期的な記憶や、複雑な検索が必要な知識の保管庫として使う。

3. 「会話のルール」の全体像 (プロトコル) 📜

最後に、エージェント同士が使う「言葉」のフォーマットや文法です。人間と同じで、彼らにも会話の作法があるんですね。

種類 例えるなら… 特徴・どういう時に使うか
標準プロトコル
(A2A, FIPA-ACLなど)
ビジネスメールの作法 ✉️ 「依頼」「報告」「質問」など会話の意図を定義した共通言語。異なるシステム間の連携や、厳密性が求められる場合に有効。
構造化データ (JSON/YAML) 標準化された申請フォーム 📝 すべての会話を{"task": "...", "data": "..."}のような決まった形式で行う。柔軟性は低いが、機械的に処理しやすく確実。API通信で最も一般的。
自然言語 日常会話 🗣️ LLMの能力を活かし、日本語や英語でそのまま会話する。非常に柔軟で人間にも分かりやすいが、意図の誤解が生じる可能性もある。プロトタイピングに便利。
カスタムプロトコル チーム内の専門用語・符牒 😉 そのプロジェクトだけで通じる独自のコマンドやデータ形式を定義する。特定のタスクに最適化できるが、他では使えない。

プロジェクト別おすすめ組み合わせ

これらの要素を踏まえると、具体的なプロジェクトごとにどんな組み合わせが良いのでしょうか?

プロジェクトのタイプ 最適な組み合わせ (形・手段・ルール) 選定理由
① タスク自動化 👨‍💻
「仕様書からWebサイトを作って」
形: 階層型 (MCP)
手段: イシュー (GitHub)
ルール: 構造化データ (JSON)
ゴールが明確なので、現場監督 (MCP) がタスクを分解し、タスクボード (イシュー) で管理するのが最も効率的。指示は誤解のない申請フォーム (JSON) で行うのが良さそう。
② 調査・分析・レポート 📈
「競合を調査してレポートを書いて」
形: 協調型
手段: 共有メモリ (Redis)
ルール: 自然言語
調査、分析、執筆など、複数の専門家が円卓会議 (協調型) で議論するように進めるのが向いていそう。情報はホワイトボード (共有メモリ) で高速に共有し、日常会話 (自然言語) の方が柔軟な発想が生まれそう。
③ 自律的なソフトウェア開発 🧩
「この機能を追加してテストして」
形: ハイブリッド型
手段: イシュー + ダイレクト通信
ルール: 構造化データ (JSON)
現場監督 (MCP) が全体を管理しつつ、コーダーやテスターがチーム (協調型) で動くのが現実的。タスク管理はイシュー、エージェント間の細かいやり取りは直接電話 (ダイレクト通信) がスピーディー。
④ リアルタイム監視・対応 🚨
「サーバーを監視して異常時に通知」
形: 協調型
手段: 共有メモリ (Redis)
ルール: カスタムプロトコル
監視、分析、通知エージェントがフラットな関係 (協調型) で連携。刻一刻と変わる状況はホワイトボード (共有メモリ) で共有し、高速な専門用語 (カスタムプロトコル) で通信するのが確実。
⑤ 大規模シミュレーション 🏙️
「交通量をシミュレーションして」
形: 経済型 or 協調型
手段: 共有メモリ (Redis)
ルール: 標準プロトコル
数千のエージェントが自律的に動くため、中央集権は不向き。市場での競争 (経済型)円卓会議 (協調型) が適している。異なるエージェントの連携にはビジネス作法 (標準プロトコル) が重要になりそう。

まとめ

この記事が、どなたかの助けになれば幸いです。

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